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【SE歴20年が解説】システムエンジニアの開発・保守・運用の違いとは?

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アイキャッチ(システムエンジニア入門|④開発・保守・運用業務の違い)

「IT未経験からシステムエンジニアに就職・転職したい」と思っているあなたへ。システムエンジニアを調べていたら、仕事内容で次の悩みがありませんか?

  • システムエンジニアの開発・保守・運用の仕事内容の違いが分からない。
  • 開発・保守・運用の言葉の違いが分からない。
  • システムエンジニアとして開発・保守・運用業務のどれを選ぶのがいいか分からない。

結論は次のとおりです。

  • システムエンジニアの仕事内容における開発・保守・運用の違いとは、「開発」はお客様の要望を元に問題解決を目指して新しいシステムを作る、「保守」は公開されたシステムやサービスを維持管理し、問題が発生した際に修正する、「運用」はシステムが問題なく動いているかを監視し、トラブルが発生した場合にすばやく対処する
  • システムの一生における開発・保守・運用の違いとは、「開発」はシステムの設計と構築、「保守」はシステムの維持と改善、「運用」はシステムの日々の管理
  • システムエンジニアにおすすめのキャリアアップ順は、「開発→保守→運用」。

当記事ではシステムエンジニアとして20年以上の経験を持つ私が、開発・保守・運用の違いをわかりやすく解説します。当記事を読むことで、開発・保守・運用の仕事内容や特徴を理解でき、最適な業務を選べる手助けになります。

※当サイトでは、IT未経験者がシステムエンジニアの世界を理解するために、以下の全7STEPで解説してます。興味があれば参考にしてください。

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目次

システムライフサイクルにおける開発・保守・運用の違いとは?

システムライフサイクルの流れ

システムエンジニアとして成功するためには、システムライフサイクルを理解することが重要です。これにより、開発、保守、運用の各段階がどのように連携し、互いにどう異なるかを把握できます。

システムライフサイクルとは、システムが始まる企画段階から終了する廃止段階までの全過程です。これは大きく「企画」「開発」「保守・運用」「廃止」の4つの段階に分けられます。

段階説明主要な活動と重要性
企画システムの目的と方向性の設定システムのアイデアを考え、将来の基盤を築く。この段階での決定が後の開発・保守・運用の方向性を決める。
開発システムの設計と構築アイデアを実際のシステムに変える。設計とプログラム作成が主な作業。
保守・運用システムの維持と改善、日々の管理システムを安定して動かし続けるために、維持と改善を行う。
廃止システムの終了システムの使命が終われば、それを終了させ、データやリソースを整理する。
システムライフサイクルにおける開発・保守・運用の違い

システムエンジニアはこれらの各段階で重要な役割を担い、システムの企画から廃止までを見通し、効果的に管理します。

システムエンジニアの業務における開発・保守・運用の違いとは?

システムエンジニアの開発・保守・運用

システムエンジニアの仕事は、「開発」「保守」「運用」(※1)という3つの主要な業務に分かれており、これらはシステムのライフサイクル、つまりシステムの一生と密接に関連しています。これらの業務を、家を建てる工程に例えて説明します。

(※1)「システム開発」「システム保守」「システム運用」と呼ぶ場合もあります。

開発業務とは、お客様の要望を元に問題解決を目指して新しいシステムを作る

システムエンジニアの開発・保守・運用(開発)

システムエンジニアは、システムを「作る」過程で以下のような具体的なステップを踏みます。

業務のステップ説明「家を建てる」の例
要件定義の詳細化お客様の要望に基づいて、システムの機能や仕様を決める家の大きさやデザインを決定する
システムの基本構造と機能の設計図作成システム全体の構成と関連する部分を計画する建築計画と設計図を作る
プログラミング実際にプログラムを書き、システムを具体的に作る実際の建築作業を行う
テスト作成したプログラムが正しく動くかを確認する完成した家の構造や設備をチェックする
システムエンジニアの開発業務

このプロセスを通じて、システムエンジニアはお客様の問題を解決するためのシステムを構築します。各ステップは家を建てる過程に似ており、計画から実行、最終的なチェックまで、細部にわたる注意が必要です。

保守業務とは、公開されたシステムやサービスを維持管理し、問題が発生した際に修正する

システムエンジニアの開発・保守・運用(保守)

システムが運用された後も、継続的な改善と対応が必要です。具体的には以下のような業務が含まれます。

業務のステップ説明「家を建てる」の例
不具合修正システム内のエラーや問題を解決する家の修理や不具合の対処
機能追加・改善お客様の要望に応じて機能を追加・改善するリフォームや改築で機能をアップグレード
パフォーマンス最適化システムの速度と効率を向上させる効率的なエネルギー使用のための改良
システムエンジニアの保守業務

保守業務では、システムが長期間にわたって安定して機能するように、継続的に問題を特定し、修正を行います。また、新しい要望に対応して機能を追加・改善することも重要です。これにより、システムは常に最新の状態を保ち、ユーザーに最良のサービスを提供できるようになります。

運用業務とは、システムが問題なく動いているかを監視し、トラブルが発生した場合にすばやく対処する

システムエンジニアの開発・保守・運用(運用)

システムが安定して稼働するためには、継続的な監視とすばやい対応が必要です。具体的には以下のような業務が含まれます。

業務のステップ説明「家を建てる」の例
監視システムの動作や利用状況を常時チェックする家の安全性や設備の状態を定期的に確認
データバックアップ大切なデータを定期的に保存し、データの損失を防ぐ重要な書類やデータのバックアップ
緊急対応システム障害やセキュリティ問題が発生した場合の対応災害や事故があったときの迅速な対処
システムエンジニアの運用業務

この運用業務により、システムは安定して稼働し続けることができ、万が一のトラブルにも迅速に対応することが可能です。システムエンジニアは、システムの継続的な安全性と機能性を保つために、これらの業務を日々行います。

システムエンジニアの業務をアプリ・インフラで分けた時の開発・保守・運用の違いとは?

「開発」「保守」「運用」業務をもう少し細かく「アプリケーション」「インフラ」に分けた場合の違いを見ていきましょう。

業務アプリケーション業務の内容インフラ業務の内容
開発システムやアプリの要件を決定し、設計を行い、プログラムを作成。最後にテストを実施します。サーバーやネットワーク機器の選定、設定、セットアップを行います。
保守作成したプログラムのバグ修正、お客様からの要望に基づく機能の変更や追加を行います。ハードウェアの交換、ソフトウェアのアップデート、セキュリティ強化を実施します。
運用システムの動作を監視し、問題が発生した場合は対応。データ管理やお客様サポートも行います。サーバーやネットワークの状態を監視し、トラブル発生時に迅速に対処します。データのバックアップやセキュリティ対策も重要です。
アプリケーション・インフラ観点の開発・保守・運用業務の違い

アプリケーション業務は、主にソフトウェアやシステムの開発に関わり、インフラ業務はハードウェアやネットワークの維持管理に焦点を当てています。システムエンジニアは、これらの業務を通じて、システムやサービスを安定的に運用し続けるために不可欠な役割を担っています。

システムエンジニアにおすすめのキャリアアップ順は「開発→保守→運用」

私は現役のシステムエンジニアで、「開発」「保守」「運用」業務と「大規模」「小規模」システムの全ての組合せの経験を持っています。ここでは、IT未経験者向けに、私の経験に基づいたキャリアアップ順をご紹介します。
※「大規模」は2年以上かかるシステム、「小規模」は6か月程度のシステムを指します。

おすすめのキャリアアップ順は「開発→保守→運用」

システムエンジニアの開発・保守・運用のおすすめキャリアアップ順

おすすめのキャリアアップ順は次のとおりです。

STEP
開発業務 × 小規模システム
STEP
保守業務 × 小規模システム
STEP
運用業務 × 小規模システム
STEP
開発業務 × 大規模システム
STEP
保守業務 × 大規模システム
STEP
運用業務 × 大規模システム

おすすめのキャリアアップ順の理由

おすすめのキャリアアップ順は理由は次のとおりです。

小規模システムから大規模システムへステップアップ

IT未経験者にとって、小規模システムは全体を理解しやすく、システムの基本と開発の流れを早く学べるよい機会です。大規模システムでは、仕事が分けられるため、特定の業務に限定されることがよくあります。しかし、これらの異なる業務がどのように連携しているかを知ることは重要です。だから、最初は小規模システムで働いて、システム全体の仕組みを学ぶことを推奨します。

私の経験上、大規模システムでの作業は、システム全体の理解が難しく、単純な作業に終始してしまい、成長の機会が少ないことがあります。具体的な質問も的を得ず、深い理解に繋がりにくいことが多いです。そのため、IT未経験者はまず小規模システムから始めて、システム開発の全体的な流れを理解し、自信をつけた後、大規模プロジェクトに応用するのが適切です。小規模システムの経験は、大規模システムでの作業を理解するための基盤となります。

開発の重要性

システム開発において、お客様の要望を新しいシステムに取り入れることが非常に重要です。このプロセスを通じて、私たちは新しいアイデアや技術を活用し、学びながら成長できます。一方で、システムの保守と運用では、既に動いているシステムを支え、改善することに集中します。ここでは、システムを長期間安定して効率的に運用するために、既存技術への深い理解が求められます。開発では新しいものを作ることが重視されるのに対し、保守・運用では既存のものを良くすることが中心です。

私の経験から言うと、開発と保守・運用ではシステムや業務への理解に大きな違いがあります。開発では、プロジェクトを通してシステム全体や業務全体の理解を深める機会が多くあり、時間も十分にあります。しかし、保守・運用では、短い引き継ぎ期間でシステム全体や業務全体を学ぶことが一般的なので、同じレベルの理解を得るのは難しいです。私自身、開発プロジェクトに参加しなければ、システムの設計や構築の背景や仕様の背景を十分に理解することはできませんでした。

また、システムや業務の深い理解があるほど、信頼性が高まることを実感しています。深い知識があれば、問題発生時にすばやく正確に対応できます。例えば、トラブルが発生した際にすばやく原因を特定し、効果的な解決策を提案できるエンジニアは、チームやお客様からの信頼を得やすくなります。ビジネス要件や市場動向への理解も、将来の問題を予測し、先手を打つことに役立ちます。システムエンジニアとして成功するためには、これらの点を理解し、システムや業務に深く携わることが重要です。

開発→保守→運用のフロー

システムエンジニアの仕事において、開発から保守・運用への移行は重要な流れです。開発時には完璧と思われるシステムも、実際に運用する際には問題が発生することがよくあります。これを通じて、システムの弱点や改善点が明らかになります。ただ開発に携わるだけでは、反省や改善の機会を逃し、問題が再発するリスクが高まります。

私の経験上、システム開発が終わった後に問題が起きると、運用担当が顧客への謝罪などの対応を行うケースが多いですが、開発担当者はその時点では既に別のプロジェクトに移っていることがよくあります。特に大規模システムでは、開発の初期段階で関わった多くの技術者が、プロジェクトが進行するにつれて徐々に離れていく傾向があります。つまり、システムが実際に使われ始める運用段階になると、そのシステムを作った開発者たちはすでに他の作業に取り組んでおり、運用時に発生する問題には直接関与しないことが多いのです。

このため、IT未経験者には、最初は小規模システムのプロジェクトに参加して、開発から運用に至るまでの一連の流れを経験することをおすすめします。小規模システムでは、一人の技術者が開発から運用までを通して関わる機会が多く、運用の段階で明らかになる問題や顧客の要望を直接理解することができます。これにより、次のプロジェクトでは、開発初期から運用までの全体的な視点を持って、より効果的にシステムを開発できるようになります。

開発・保守・運用の違いを理解し、自分にあったシステムエンジニアのキャリアを築こう!

当記事では開発・保守・運用の違いをわかりやすく解説してきました。まとめると次のとおりです。

  • システムエンジニアの仕事内容における開発・保守・運用の違いとは、「開発」はお客様の要望を元に問題解決を目指して新しいシステムを作る、「保守」は公開されたシステムやサービスを維持管理し、問題が発生した際に修正する、「運用」はシステムが問題なく動いているかを監視し、トラブルが発生した場合にすばやく対処する。
  • システムの一生における開発・保守・運用の違いとは、「開発」はシステムの設計と構築、「保守」はシステムの維持と改善、「運用」はシステムの日々の管理。
  • システムエンジニアにおすすめのキャリアアップ順は、「開発→保守→運用」。

当記事を読むことで、開発・保守・運用の仕事内容や特徴を理解でき、最適な業務を選べる手助けになったことでしょう。開発・保守・運用の違いを理解し、自分にあったシステムエンジニアのキャリアを築こう!

※当サイトでは、IT未経験者がシステムエンジニアの世界を理解するために、以下の全7STEPで解説してます。興味があれば参考にしてください。

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