監査とは、仕事やお金、システムなどが正しく行われているかを確認することです。
かんたんに言うと、「決められたルールどおりにできているかを見直すこと」です。学校で提出物を先生が確認したり、家計簿とレシートを見比べたりするイメージです。
この記事では、監査とは何か、何のために行うのか、どんな種類があるのかを初心者向けに解説します。IT分野でよく使われるシステム監査や、内部統制との関係もやさしく紹介します。
ここだけ読めばOK
監査とは、仕事やシステムが正しく行われているかを確認することです。
ミスや不正を防ぎ、会社やサービスの信頼を守るために行います。
関連するIT用語をまとめて確認したい方は、IT用語一覧もあわせてご覧ください。
監査とは?かんたんに言うと「正しく行われているかを確かめること」

監査とは、仕事やお金、書類、システムなどが正しく扱われているかを確認することです。
ただ見るだけではありません。決められたルールに合っているか、あとから見ても説明できるかを確認します。
監査の意味
監査の「監」は、よく見るという意味があります。「査」は、調べるという意味があります。
つまり監査は、「よく見て調べること」です。会社や組織が正しく動いているかを確認するために行います。
身近な例で見る監査
たとえば、学校の文化祭で集めたお金を考えてみましょう。
あとから先生や係の人が、集めたお金と使ったお金が合っているかを確認します。レシートやメモも見ます。
これも、広い意味では監査に近い考え方です。
ITの世界でも考え方は同じです。システムが安全に使われているか、データが正しく管理されているかを確認します。
IT用語としての監査
IT用語としての監査では、システムや情報の扱い方を確認します。
システムとは、パソコン、ソフト、データなどが組み合わさって動く仕組みのことです。
たとえば、パスワードの管理、アクセスできる人の範囲、作業の記録などを見ます。
IT分野では、特に「システム監査」という言葉がよく使われます。システム監査とは、会社や組織のシステムが安全で、正しく使われているかを確認することです。
この記事で出てくる少し難しい言葉
監査の記事では、少し堅い言葉が出てきます。
先に意味を見ておくと、本文が読みやすくなります。
| 言葉 | かんたんな意味 |
|---|---|
| システム | パソコン、ソフト、データなどが組み合わさって動く仕組み |
| 権限 | その人がシステムでできることの範囲 |
| 障害 | システムが止まったり、正しく動かなかったりすること |
| 内部統制 | ミスや不正を防ぐための会社のルールや仕組み |
| 承認 | 上司や担当者が「問題ない」と確認すること |
| 管理表 | 作業の内容や担当者をまとめた表 |
| 監査ログ | システムに残る操作の記録 |
| 独立性 | かたよらずに公平に見られる立場のこと |
監査の目的は「ミスや不正を防ぎ、信頼を守ること」
監査の目的は、ただ間違いを探すことではありません。
仕事のやり方を見直し、ミスや不正が起きにくい状態にすることが大切です。
ミスを見つけるため
仕事では、どれだけ気をつけてもミスが起きることがあります。
監査では、書類や記録を確認し、間違いがないかを見ます。早めに見つけることで、大きな問題になる前に直せます。
不正を防ぐため
監査には、不正を防ぐ役割もあります。
たとえば、お金を一人だけで管理していると、間違いや不正に気づきにくくなります。別の人が確認する仕組みがあると、安心して運用できます。
ルールどおりに行われているか確認するため
会社や組織には、仕事のルールがあります。
監査では、そのルールどおりに仕事が行われているかを確認します。ルールが古くなっている場合は、見直しが必要になることもあります。
会社やサービスの信頼を守るため
監査は、会社やサービスの信頼を守るためにも行われます。
利用者や取引先は、「この会社はきちんと管理している」と分かると安心できます。監査は、その安心につながる仕組みです。
監査では何をする?主な流れをわかりやすく解説

監査では、いきなり注意をするわけではありません。
まず確認する内容を決めます。そのあと、資料や記録を見て、必要に応じて担当者に話を聞きます。
ルールや資料を確認する
最初に、会社や組織のルールを確認します。
たとえば、作業手順、申請書、管理表、システムの記録などです。管理表とは、作業の内容や担当者をまとめた表のことです。
ルールと実際の作業が合っているかを見るために確認します。
実際のやり方を確認する
次に、実際の仕事の進め方を確認します。
書類上は問題がなくても、実際の作業では違うやり方をしている場合があります。そのため、現場の流れも見ます。
問題点を見つける
確認の結果、ルールと違う点や、分かりにくい点が見つかることがあります。
このような点を、問題点として整理します。ここで大切なのは、人を責めることではなく、仕組みをよくすることです。
改善点を伝える
最後に、見つかった問題点と改善案を伝えます。
たとえば、「記録を残す場所を決める」「確認する人を増やす」「作業手順を分かりやすくする」といった改善です。
監査は誰がする?内部監査と外部監査の違い
監査をする人は、監査の種類によって変わります。
大きく分けると、組織の中の人が行う内部監査と、外の人が行う外部監査があります。
内部監査とは
内部監査とは、会社や組織の中の人が行う監査です。
自分たちの仕事のやり方を見直し、問題があれば改善します。会社の健康診断のようなものです。
外部監査とは
外部監査とは、会社の外にいる専門家などが行う監査です。
外の立場から確認するため、より公平に見てもらえます。公平とは、身内の考えだけにかたよらず、同じ基準で見ることです。
内部監査と外部監査の違い
| 項目 | 内部監査 | 外部監査 |
|---|---|---|
| 行う人 | 組織の中の人 | 組織の外の人 |
| 目的 | 仕事の改善 | 外から見た確認 |
| 特徴 | 現場をよく知っている | 公平に見やすい |
どちらも大切です。内部監査は日々の改善に役立ち、外部監査は外からの信頼につながります。
監査の種類

監査には、いくつかの種類があります。
大切なのは、「何を確認する監査なのか」を分けて考えることです。
会計監査
会計監査とは、会社のお金や決算書が正しく作られているかを確認する監査です。
決算書とは、会社のお金の状態をまとめた書類です。会社の売上や利益、持っているお金や物などが書かれています。
業務監査
業務監査とは、日々の仕事の進め方が正しいかを確認する監査です。
たとえば、注文を受ける流れ、商品を届ける流れ、問い合わせに対応する流れなどを見ます。
システム監査
システム監査とは、会社や組織のシステムが正しく、安全に使われているかを確認する監査です。
IT分野では、システムの安全性や情報の管理を確認する場面で使われます。
セキュリティ監査
セキュリティ監査とは、情報を安全に守るための仕組みを確認する監査です。
セキュリティとは、情報やシステムを守ることです。パスワードの管理や、使える人の制限などを確認します。
システム監査とは?IT分野で重要な監査
システム監査とは、会社や組織のシステムが正しく作られ、正しく使われているかを確認することです。
システムは、パソコンやソフトだけを指す言葉ではありません。データ、ネットワーク、使う人のルールなども関係します。
システム監査の意味
システム監査では、システムが安全に動いているかを確認します。
また、必要な記録が残っているか、使う人の権限が正しく設定されているかも見ます。
権限とは、その人がシステムでできることの範囲です。たとえば、見るだけの人、変更できる人、管理できる人に分けます。
システム監査で確認すること
システム監査では、次のようなことを確認します。
- システムを使える人が正しく決められているか
- パスワードが安全に管理されているか
- 大切なデータが消えないように備えているか
- 作業の記録が残っているか
- 障害が起きたときの対応方法が決まっているか
ここでいう障害とは、システムが止まったり、正しく動かなくなったりすることです。
システム監査では「独立した立場」が大切
システム監査では、監査する人が公平な立場で確認することが大切です。
たとえば、システムを作った人が、自分でそのシステムを監査すると、問題に気づきにくくなることがあります。
そのため、システム監査では、監査する人が監査される仕事から離れた立場で確認することが求められます。
この考え方を「独立性」といいます。独立性とは、かたよらずに公平に見られる立場のことです。
システム監査が必要な理由
今の社会では、多くの仕事がシステムで動いています。
そのため、システムに問題があると、仕事や生活に影響が出ることがあります。システム監査は、そのような問題を減らすために役立ちます。
監査と内部統制の関係

監査と一緒に出てきやすい言葉に、内部統制があります。
内部統制とは、ミスや不正を防ぐために、会社の中で決めておくルールや仕組みのことです。
内部統制とは
内部統制とは、会社や組織が正しく動くようにするための仕組みです。
たとえば、「一人だけでお金を動かさない」「作業した内容を記録する」「承認する人を決める」といったものです。
承認とは、上司や担当者が「問題ない」と確認することです。
監査と内部統制の違い
内部統制は、正しく仕事を進めるための仕組みです。
監査は、その仕組みがきちんと動いているかを確認することです。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 内部統制 | ミスや不正を防ぐためのルールや仕組み |
| 監査 | その仕組みが正しく動いているかを確認すること |
内部統制と監査を身近な例で考える
内部統制と監査は、セットで考えると理解しやすくなります。
内部統制は、料理のレシピや手順のようなものです。監査は、その手順どおりに作られているかを確認することです。
ITでは、システムや情報の扱い方が決められたルールどおりかを確認します。
たとえると
内部統制は、ミスや不正を防ぐためのルールや仕組みです。
監査は、そのルールや仕組みが正しく動いているかを確認することです。
システム監査では、作る人と確認する人を分けることも大切です。
監査対応とは?受ける側が準備すること
監査対応とは、監査を受ける側が、必要な資料や説明を準備することです。
難しく考えすぎる必要はありません。日ごろの作業を、あとから説明できるようにしておくことが大切です。
必要な資料をそろえる
監査では、作業の記録や申請書、承認の記録などを確認します。
申請書とは、「この作業をしてよいか」「このお金を使ってよいか」などをお願いする書類です。資料がまとまっていると、確認がスムーズに進みます。
ルールどおりに行っているか説明できるようにする
監査では、「なぜその作業をしたのか」「誰が確認したのか」を聞かれることがあります。
そのため、作業の流れを説明できるようにしておくと安心です。
問題があれば改善する
監査で問題点が見つかることもあります。
その場合は、問題を直すための方法を考えます。監査は、よりよい仕組みにするためのきっかけになります。
監査で見られることの例
監査で見られる内容は、会社や目的によって変わります。
ここでは、初心者にも分かりやすい例を紹介します。
お金や書類が正しく管理されているか
会計監査では、お金の出入りや書類が正しいかを確認します。
売上、支払い、領収書、請求書などが見られることがあります。
作業の手順が決まっているか
日々の仕事を確認する監査では、作業の手順が決まっているかを確認します。
誰が見ても同じように作業できる状態にしておくことが大切です。
パスワードや権限が安全に管理されているか
IT分野の監査では、パスワードや権限も確認します。
たとえば、退職した人のIDが残っていないか、必要のない人が大切なデータを変更できないかを見ます。
システムの記録が残っているか
システムの記録とは、誰が、いつ、何をしたかを残すものです。
この記録があると、あとから問題の原因を調べやすくなります。
監査と似た言葉の違い
監査と似た言葉に、検査、審査、調査があります。
どれも「確認する」という意味がありますが、使われる場面が少し違います。
監査と検査の違い
検査は、物や状態が基準に合っているかを調べることです。
監査は、仕事の進め方や仕組みまで含めて確認することが多いです。
監査と審査の違い
審査は、決められた基準に合っているかを判断することです。
たとえば、申し込み内容を見て、通すかどうかを決める場面で使われます。
監査と調査の違い
調査は、分からないことを調べることです。
監査は、決められた目的にそって、正しく行われているかを確認することです。
| 言葉 | かんたんな意味 |
|---|---|
| 監査 | ルールどおりに行われているか確認する |
| 検査 | 基準に合っているか調べる |
| 審査 | 基準に合うか判断する |
| 調査 | 分からないことを調べる |
初心者が間違えやすいポイント
監査は、少し堅い言葉に見えます。
しかし、意味を分けて考えると理解しやすくなります。
監査は「悪い人を探すこと」だけではない
監査は、悪い人を探すためだけに行うものではありません。
仕事のやり方をよくし、同じミスを防ぐためにも行います。
監査は「会社のお金」だけを見るものではない
監査というと、お金の確認を思い浮かべる人も多いです。
しかし、監査の対象はお金だけではありません。仕事の流れ、システム、情報の扱い方も対象になります。
IT分野ではシステムや情報管理も監査の対象になる
IT分野では、システムの安全性や情報の管理が大切です。
そのため、システム監査やセキュリティ監査が行われます。
システム監査人が何でも決めるわけではない
システム監査をする人は、問題点や改善の方向を伝えます。
ただし、実際にシステムを作ったり、運用ルールを決めたりする担当者とは役割が違います。
監査する人と、作る人や運用する人の役割を分けることで、公平に確認しやすくなります。
監査に関するよくある質問
監査の読み方は?
監査は「かんさ」と読みます。
会社や学校、自治体、IT分野など、さまざまな場面で使われます。
監査を英語で言うと?
監査は英語で「audit」といいます。
ITの分野では、監査ログという言葉も使います。監査ログとは、システムに残る「操作の記録」のことです。
誰が、いつ、何をしたかをあとから確認できます。
監査法人とは?
監査法人とは、主に会社の会計監査を行う専門の組織です。
会計監査は、お金や決算書が正しいかを確認する監査です。この記事では、IT用語としての監査を中心に説明しています。
監査役とは?
監査役とは、会社の取締役の仕事などを確認する役割の人です。
取締役とは、会社の大きな方針や経営を決める人たちのことです。監査役は、その仕事が適切に行われているかを確認します。
監査は誰がするのですか?
監査は、会社の中の人が行うこともあります。
また、会社の外の専門家が行うこともあります。目的によって、誰が行うかが変わります。
システムを作った人が自分で監査してもよいですか?
基本的には、避けるべきです。
自分で作ったシステムを自分で監査すると、公平に確認しにくくなるからです。
システム監査では、監査する人が監査される仕事から離れた立場で見ることが大切です。
まとめ|監査とは、正しく行われているかを確かめること
監査とは、仕事やお金、システムなどが正しく行われているかを確認することです。
ミスや不正を防ぎ、会社やサービスの信頼を守るために行われます。
IT分野では、システム監査が重要です。システムが安全に使われているか、情報が正しく管理されているかを確認します。
また、内部統制や独立性の考え方も関係します。内部統制はミスや不正を防ぐための仕組みで、独立性は公平に確認できる立場のことです。
- 監査とは、正しく行われているかを確認すること
- 監査の目的は、ミスや不正を防ぎ、信頼を守ること
- システム監査とは、システムが安全で正しく使われているか確認すること
- 内部統制とは、ミスや不正を防ぐためのルールや仕組み
- 独立性とは、かたよらず公平に確認できる立場のこと
- 監査は、仕組みがきちんと動いているかを確認すること
