営業利益とは?計算方法と経常利益・純利益・粗利との違いをわかりやすく解説

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営業利益とは何かを初心者向けに説明した画像

営業利益とは、会社が本業でどれだけもうけたかを表す数字です。

たとえば、パン屋さんなら、パンを売って入ってきたお金から、材料代や人件費、家賃などを引いて残ったもうけが営業利益に近い考え方です。

この記事では、営業利益の意味、計算方法、営業利益率、経常利益・純利益・粗利との違いを、初心者向けにわかりやすく解説します。

ここだけ読めばOK

営業利益とは、会社が本業で出したもうけのことです。

売上から、商品を作る費用や会社を動かす費用を引いて考えます。

会社の本業がうまくいっているかを見るときに使われます。

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目次

営業利益を知る前に押さえたい言葉

営業利益を理解するには、先に「売上」「費用」「利益」の違いを知っておくと分かりやすくなります。

この3つは、会社のお金の流れを見るときによく出てくる言葉です。

  • 売上:商品やサービスを売って入ってきたお金
  • 費用:商品を作ったり、会社を動かしたりするために使ったお金
  • 利益:売上から費用を引いて残ったもうけ

つまり、売上が多くても、費用が多ければ利益は少なくなります。

反対に、売上が同じでも、費用をおさえられれば利益は大きくなります。

営業利益とは

営業利益とは本業で残ったもうけを表す数字であることをパン屋さんの例で示した図解

営業利益とは、会社が本業でどれだけもうけたかを表す利益です。

本業とは、その会社が中心として行っている仕事のことです。パン屋さんならパンを売ること、洋服店なら服を売ることが本業です。

かんたんに言うと、本業のもうけ

営業利益は、かんたんに言うと「本業で残ったもうけ」です。

会社は商品やサービスを売ることで売上を得ます。ただし、売上がそのままもうけになるわけではありません。

商品を作る費用や、会社を動かす費用がかかります。それらを引いたあとに残るのが、営業利益です。

会社の実力を見るための数字

営業利益は、会社の実力を見るときによく使われます。

なぜなら、本業でどれくらい安定してもうけを出せているかが分かるからです。

たとえば、一時的に持っていた土地を売って大きなお金が入っても、それは本業の力とは別です。営業利益を見ると、本業そのものがうまくいっているかを確認しやすくなります。

営業利益が大事な理由

営業利益が大事なのは、会社の中心となる仕事で利益を出せているかが分かるためです。

売上が大きくても、費用が多すぎると営業利益は小さくなります。つまり、たくさん売れていても、手元にもうけが残っていない場合があります。

そのため、会社を見るときは売上だけでなく、営業利益も見ることが大切です。

営業利益を身近な例で考える

営業利益は、身近なお店で考えると分かりやすくなります。

ここでは、パン屋さんを例にして見てみましょう。

お店の売上と費用で考える

パン屋さんが1日に10万円分のパンを売ったとします。この10万円が売上です。

しかし、パンを作るには小麦粉、バター、卵などの材料代がかかります。さらに、スタッフに払う給料、電気代、家賃、広告費などもかかります。

売上から、これらの費用を引いて残るもうけが営業利益のイメージです。

もうけが残るまでの流れ

会社の利益は、いくつかの段階に分けて考えます。

まず、商品やサービスを売って売上が出ます。そこから、商品を作るために直接かかった費用を引きます。

さらに、会社を動かすための費用を引きます。その結果として残るのが営業利益です。

たとえると

営業利益は、お店をふつうに運営して残ったもうけです。

宝くじに当たったような特別なお金ではなく、毎日の商売で出たもうけを見る数字です。

会計の言葉としては、会社の本業でどれだけ利益を出せたかを見るために使います。

営業利益の計算方法

営業利益の計算方法は、次の式で考えます。

営業利益 = 売上総利益 - 販売費及び一般管理費

少し長い言葉が出てきますが、ひとつずつ見ればむずかしくありません。

売上から売上原価と販売費及び一般管理費を引いて営業利益を計算する流れを示した図解

営業利益の計算式

営業利益は、売上総利益から販売費及び一般管理費を引いて計算します。

売上総利益とは、商品やサービスそのもので得たもうけのことです。粗利(あらり)とも呼ばれます。

販売費及び一般管理費とは、会社を動かすためにかかる費用のことです。たとえば、社員の給料、広告費、家賃、通信費などがあります。

売上原価・売上総利益・営業利益の流れ

営業利益を理解するときは、売上から順番に費用を引いていく流れを見ると分かりやすくなります。

まず、売上から材料代などの売上原価を引くと、売上総利益が出ます。売上原価とは、商品やサービスを作るために直接かかった費用のことです。

売上総利益は、粗利(あらり)とも呼ばれます。そこからさらに、会社を動かすための費用を引くと営業利益になります。

  • 売上:商品やサービスを売って入ってきたお金
  • 売上原価:商品やサービスを作るために直接かかった費用
  • 売上総利益:売上から売上原価を引いたもうけ
  • 営業利益:売上総利益から会社を動かす費用を引いたもうけ

売上総利益から販売費及び一般管理費を引く

たとえば、売上総利益が300万円だったとします。

そこから、社員の給料、家賃、広告費などの費用が200万円かかった場合、営業利益は100万円です。

計算すると、次のようになります。

300万円 - 200万円 = 100万円

この100万円が営業利益です。

営業利益に人件費は含まれる?

営業利益を計算するとき、人件費は費用として引かれます。

人件費とは、社員やスタッフに払う給料などのことです。

ただし、人件費は「どこで働く人の給料か」によって分かれることがあります。

たとえば、パンを焼く職人さんや工場で作業する人の給料は、商品を作るための費用に入ることがあります。一方で、お店の販売員や本社の事務員の給料は、会社を動かすための費用に入ることがあります。

どちらにしても、人件費は営業利益を計算する前に費用として引かれると考えると分かりやすいです。

営業利益は損益計算書のどこを見る?

営業利益は、会社の成績をまとめた書類に出てきます。

その書類のひとつが、損益計算書です。

損益計算書とは

損益計算書とは、会社が一定の期間にどれだけ売上を出し、どれだけ費用を使い、どれだけ利益を出したかをまとめた書類です。

読み方は「そんえきけいさんしょ」です。

会社の家計簿のようなものだと考えると、少しイメージしやすくなります。

営業利益が書かれている場所

損益計算書では、売上高、売上総利益、営業利益、経常利益、純利益という順番で出てくることが多いです。

売上高とは、ここでは売上とほぼ同じ意味で考えて大丈夫です。商品やサービスを売って入ってきたお金の合計です。

営業利益は、売上総利益のあとに出てきます。会社の本業のもうけを知りたいときは、損益計算書の「営業利益」の行を見ます。

営業利益と粗利の違い

営業利益と似た言葉に、粗利があります。

粗利は「あらり」と読みます。正式には、売上総利益と呼ばれます。

粗利は商品やサービスそのもののもうけ

粗利とは、売上から商品を作るために直接かかった費用を引いた利益です。

たとえば、パン屋さんであれば、パンの売上から材料代などを引いたもうけに近い考え方です。

この時点では、まだお店の家賃や広告費、スタッフの給料などは引いていません。

営業利益は会社を動かす費用も引いたもうけ

営業利益は、粗利からさらに会社を動かすための費用を引いたものです。

つまり、粗利よりも営業利益の方が、より実際の商売のもうけに近い数字になります。

ざっくり言うと、粗利は「商品そのもののもうけ」、営業利益は「本業全体のもうけ」です。

営業利益と経常利益の違い

営業利益と経常利益も、よく比べられる言葉です。

経常利益は「けいじょうりえき」と読みます。どちらも会社の利益ですが、見る範囲が少し違います。

経常利益は本業以外の収益や費用も含む

経常利益とは、本業の利益に加えて、本業以外でふだん発生するお金の動きも含めた利益です。

たとえば、会社がお金を借りていれば利息を払うことがあります。反対に、預金の利息を受け取ることもあります。

また、海外との取引がある会社では、為替の変動によって損や得が出ることもあります。為替とは、円とドルなど、国が違うお金を交換するときの比率のことです。

このような、本業そのものではないお金の動きも含めて考えるのが経常利益です。

営業利益と経常利益の見方

営業利益は、本業だけを見ます。

経常利益は、本業に加えて、本業以外のふだんのお金の動きも見ます。

そのため、本業の力を見たいときは営業利益を見ます。会社全体のふだんのもうけ方を見たいときは、経常利益もあわせて見ます。

営業利益と純利益の違い

営業利益と純利益も、混同しやすい言葉です。

純利益は、会社に最終的に残った利益です。

純利益は最終的に残った利益

純利益とは、すべての収益と費用を考えたあとに、最終的に残った利益です。

税金や特別な損失なども考えたあとの数字です。

そのため、純利益は「最終的なもうけ」と考えると分かりやすいです。

営業利益と純利益はどちらが重要?

営業利益と純利益は、どちらも大切です。

営業利益を見ると、本業でどれだけもうけているかが分かります。純利益を見ると、最終的に会社にどれだけ利益が残ったかが分かります。

会社の本業の強さを見たいなら営業利益、最終的な結果を見たいなら純利益を見るとよいです。

ここまでの利益の違いを、図で整理すると次のようになります。

粗利、営業利益、経常利益、純利益の違いを利益の見る範囲で整理した図解

営業利益率とは

営業利益率とは、売上に対して営業利益がどれくらいあるかを表す割合です。

営業利益の金額だけでは、会社の大きさによって比べにくい場合があります。そこで、割合で見るのが営業利益率です。

営業利益率は売上に対して営業利益がどれくらいあるかを表す割合であることを示した図解

売上に対して営業利益がどれくらいあるかを表す割合

たとえば、売上が100万円で営業利益が10万円なら、営業利益率は10%です。

これは、売上100円に対して10円の営業利益が出ているという意味です。

営業利益率を見ると、売上からどれくらい効率よく利益を出しているかが分かります。

営業利益率の計算式

営業利益率は、次の式で計算します。

営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高 × 100

たとえば、営業利益が20万円、売上高が200万円なら、営業利益率は10%です。

20万円 ÷ 200万円 × 100 = 10%

営業利益率の目安を見るときの注意点

営業利益率の目安は、業種によって変わります。

業種とは、仕事の種類のことです。たとえば、飲食業、製造業、IT業などがあります。

商品を仕入れて売る仕事と、ソフトウェアを作る仕事では、かかる費用の種類が違います。

そのため、営業利益率は数字だけで良い悪いを決めず、同じ業種の会社と比べることが大切です。

営業利益がマイナスとはどういう意味?

営業利益がマイナスとは、本業で赤字になっている状態です。

赤字とは、入ってきたお金よりも出ていくお金の方が多い状態を指します。

本業で赤字になっている状態

営業利益がマイナスの場合、本業の売上よりも、本業にかかった費用の方が多かったことを意味します。

たとえば、売上が100万円でも、材料費や人件費、家賃、広告費などで120万円かかれば、営業利益はマイナス20万円です。

この場合、本業だけを見ると20万円の赤字です。

一時的な赤字と続く赤字は分けて考える

営業利益がマイナスでも、すぐに悪い会社だと決める必要はありません。

新しいお店を出した直後や、新しいサービスを作っている途中は、一時的に費用が増えることがあります。

ただし、営業利益のマイナスが長く続く場合は、本業の売上や費用の使い方を見直す必要があります。

IT分野で営業利益が使われる場面

営業利益は、IT企業やシステム開発会社を見るときにも使われます。

たとえば、ソフトウェアを作る会社では、サービスの売上から人件費や広告費、サーバー代などを引いて、本業でどれだけ利益が出たかを見ます。

ITの仕事では、売上だけでなく、システムを作る人の費用や、サービスを動かすための費用も大きく関わります。そのため、営業利益を見ると、事業の状態をより具体的に考えやすくなります。

初心者が間違えやすいポイント

営業利益は、売上や純利益と混同されやすい言葉です。

ここでは、特に間違えやすい点を整理します。

売上と営業利益は同じではない

売上は、商品やサービスを売って入ってきたお金です。

営業利益は、売上から本業にかかった費用を引いて残ったもうけです。

売上が多くても、費用が多ければ営業利益は少なくなります。

営業利益と純利益は見る場所が違う

営業利益は、本業のもうけを見ます。

純利益は、税金なども考えたあとに最終的に残ったもうけを見ます。

どちらか一方だけで会社を判断するのではなく、目的に合わせて見る数字を変えることが大切です。

営業利益率は業種によって目安が違う

営業利益率は、高ければよいと考えられがちです。

しかし、業種によって利益の出方は違います。

そのため、営業利益率を見るときは、同じ仕事の種類の会社と比べると分かりやすくなります。

営業利益に関するよくある質問

営業利益は英語で何といいますか?

営業利益は英語で「Operating profit」といいます。

会計の資料では「Operating income」と書かれることもあります。

営業利益と売上は同じですか?

営業利益と売上は同じではありません。

売上は、商品やサービスを売って入ってきたお金の合計です。営業利益は、そこから本業にかかった費用を引いて残ったもうけです。

営業利益に人件費は含まれますか?

営業利益を計算するとき、人件費は費用として引かれます。

ただし、人件費は「どこで働く人の給料か」によって分かれることがあります。

たとえば、パンを焼く職人さんや工場で作業する人の給料は、商品を作るための費用に入ることがあります。一方で、お店の販売員や本社の事務員の給料は、会社を動かすための費用に入ることがあります。

どちらにしても、人件費は営業利益を計算する前に費用として引かれると考えると分かりやすいです。

営業利益率は高いほどよいですか?

営業利益率は、基本的には高いほど効率よく利益を出していると考えられます。

ただし、業種によって目安は違います。そのため、数字だけで判断せず、同じ業種の会社と比べることが大切です。

営業利益が高い会社はよい会社ですか?

営業利益が高い会社は、本業で大きなもうけを出していると考えられます。

ただし、会社を見るときは営業利益だけでなく、売上、費用、純利益、借金の多さなどもあわせて見ることが大切です。

営業利益がマイナスでも会社は続けられますか?

営業利益がマイナスでも、すぐに会社が続けられないとは限りません。

ただし、本業で赤字が続くと、会社にとって負担が大きくなります。なぜマイナスになったのかを見ることが大切です。

まとめ:営業利益とは本業のもうけを表す大事な数字

営業利益とは、会社が本業でどれだけもうけたかを表す利益です。

売上から、商品を作るための費用や会社を動かすための費用を引いて残った数字です。

営業利益を見ると、会社の本業がうまくいっているかを知る手がかりになります。

  • 営業利益とは、本業で出したもうけのこと
  • 売上は入ってきたお金、利益は費用を引いて残ったもうけ
  • 売上から売上原価を引くと、売上総利益になる
  • 営業利益の計算式は「売上総利益 - 販売費及び一般管理費」
  • 営業利益率は、売上に対して営業利益がどれくらいあるかを表す割合
  • 粗利、経常利益、純利益とは見る範囲が違う

営業利益は、会社の本業の状態を知るための基本的な数字です。売上だけでは分からない「どれくらいもうけが残ったか」を見るときに役立ちます。

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