基本情報技術者試験のネットワーク分野では、DNS、IPアドレス、TCP/IP、OSI参照モデル、ポート番号、サブネットなどが問われます。
ITパスポートでは、通信の流れを大まかに理解できればよい場面が多いです。しかし、基本情報技術者試験ではもう一歩進んで、「どの仕組みが、通信のどの部分を担当しているのか」を見分ける力が必要です。
ネットワークの基礎から確認したい方は、先にITパスポートのネットワーク入門を読むと、DNS、IPアドレス、HTTP、HTTPSの流れを整理しやすくなります。
特に、ポート番号とサブネット計算は差がつきやすい部分です。この記事では、ネットワークの基本を、基本情報技術者試験の問題で使える形にして整理します。
ここだけ読めばOK
基本情報技術者試験のネットワークでは、「名前をIPアドレスに変えるDNS」「通信の基本ルールであるTCP/IP」「サービスを見分けるポート番号」「ネットワークを分けるサブネット」が重要です。用語を単体で覚えるより、通信の流れの中で役割をつなげると、問題で判断しやすくなります。
基本情報技術者試験のネットワークでは何が問われる?
科目Aでは用語、仕組み、計算が問われる
基本情報技術者試験のネットワークでは、用語の意味だけでなく、通信の仕組みや計算も問われます。
たとえば、次のような内容です。
- DNSの役割
- IPアドレスの意味
- TCPとUDPの違い
- OSI参照モデルの各層の役割
- HTTP、HTTPS、DNSなどのポート番号
- サブネットマスクとホスト数の計算
ただ暗記するだけでは、少し表現を変えられた問題で迷いやすくなります。用語が通信のどの場面で使われるのかを、つなげて理解することが大切です。
科目Aと科目Bで問われる力の違いは、基本情報技術者試験の科目Aと科目Bの違いで整理しています。
通信の流れだけでなく通信ルールも必要
ネットワークは、コンピュータ同士がデータをやり取りするための仕組みです。
ただし、データを送るには、決まったルールが必要です。送り先の住所、送る手順、どのサービスに渡すかなどを決めなければ、正しく通信できません。
たとえると、荷物を送るときに、住所、配送方法、受け取り先の部署名が必要になるようなものです。
- 住所にあたるもの:IPアドレス
- 配送のルールにあたるもの:TCP/IP
- 受け取り口にあたるもの:ポート番号
- 名前を住所に変える仕組み:DNS
基本情報技術者試験では、これらを別々の用語として覚えるだけでなく、通信の流れの中でどう関係するのかを問われます。
サブネットとポート番号で差がつきやすい
ネットワーク分野で差がつきやすいのは、ポート番号とサブネット計算です。
ポート番号は、HTTPは80番、HTTPSは443番、DNSは53番のように、代表的な番号を覚える必要があります。
サブネット計算では、「/24なら使えるホスト数はいくつか」のような問題が出ます。暗算だけで解こうとすると間違えやすいため、決まった手順で解くことが大切です。
基本情報技術者試験で押さえるネットワークの全体像

コンピュータ同士が通信する仕組み
ネットワークとは、コンピュータ、スマホ、サーバーなどをつなぎ、データをやり取りできるようにした仕組みです。
たとえば、Webサイトを見るときは、自分のパソコンやスマホから、Webサーバーに対して「このページを見せてください」と要求します。サーバーは、その要求に応じてページのデータを返します。
このとき、裏側ではIPアドレス、DNS、TCP/IP、ポート番号などが働いています。
LANとWANの違い
LANは、家、学校、会社など、比較的せまい範囲のネットワークです。
WANは、離れた場所同士をつなぐ広い範囲のネットワークです。インターネットも、広い意味ではWANの代表例です。
| 用語 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| LAN | せまい範囲のネットワーク | 家庭内、学校内、会社内のネットワーク |
| WAN | 広い範囲のネットワーク | 拠点間通信、インターネット |
試験では、「社内の同じ建物内」「家庭内」ならLAN、「離れた拠点間」「広い範囲」ならWANと考えると見分けやすいです。
クライアントとサーバーの関係
クライアントは、サービスを利用する側です。パソコン、スマホ、ブラウザなどが当てはまります。
サーバーは、サービスを提供する側です。Webページ、メール、ファイル、データベースなどを提供します。
たとえば、Webサイトを見るとき、ブラウザを使っている自分の端末がクライアントです。Webページを返すコンピュータがWebサーバーです。
ルーターとゲートウェイの役割
ルーターは、異なるネットワーク同士をつなぎ、データの送り先を判断する機器です。
家のWi-Fiルーターは、家庭内のネットワークとインターネットをつなぐ役割を持っています。
ゲートウェイは、別のネットワークへ出ていくための出入口です。家庭や会社のネットワークでは、ルーターがゲートウェイの役割を持つことが多いです。
問題文に「異なるネットワークをつなぐ」「経路を選ぶ」とあれば、ルーターを考えます。
DNS・IPアドレス・URLの関係

URLはWeb上の場所を表す文字列
URLは、Webページの場所を表す文字列です。
ブラウザのアドレスバーに表示される文字列がURLです。URLには、通信方式、ドメイン名、ページの場所などが含まれます。
ドメイン名は人が見やすい名前
ドメイン名は、人が見て分かりやすいWebサイトの名前です。
数字だけのIPアドレスは人間には覚えにくいため、ドメイン名が使われます。
たとえると、IPアドレスが住所の番地なら、ドメイン名はお店の名前のようなものです。
IPアドレスは通信先を見つける住所
IPアドレスは、ネットワーク上の機器を見つけるための住所です。
IPアドレスの基本を整理したい方は、IPアドレスとはも参考にしてください。
コンピュータ同士が通信するとき、実際にはドメイン名ではなく、IPアドレスを使って相手を探します。
基本情報技術者試験では、IPv4の表記やサブネット計算が問われやすいです。
DNSは名前をIPアドレスに変える仕組み
DNSは、ドメイン名をIPアドレスに変える仕組みです。
DNSの意味を先に確認したい方は、DNSとはも参考になります。
人はドメイン名でWebサイトを指定しますが、コンピュータはIPアドレスで通信します。その間をつなぐのがDNSです。
問題文に「ドメイン名からIPアドレスを調べる」「名前解決」とあれば、DNSを選びます。
名前解決の流れ
名前解決とは、ドメイン名からIPアドレスを調べることです。
流れは次のように考えると分かりやすいです。
- 利用者がブラウザにURLを入力する
- ドメイン名をDNSに問い合わせる
- DNSが対応するIPアドレスを返す
- ブラウザがそのIPアドレスのサーバーへ通信する
- Webページのデータが返ってくる
ここでは、図解として「URL → DNS → IPアドレス → Webサーバー」の流れを入れると分かりやすいです。
TCP/IPとは?

TCP/IPはインターネットの基本ルール
TCP/IPは、インターネットで通信するための基本ルールです。
TCPとIPという2つの名前が入っていますが、広い意味ではインターネット通信で使うルールのまとまりを指します。
基本情報技術者試験では、TCPとIPの役割の違いを見分けることが大切です。
IPは相手に届ける役割
IPは、IPアドレスを使って、相手までデータを届ける役割を持ちます。
ただし、IPだけでは「必ず正しく届いたか」までは細かく管理しません。
たとえると、IPは荷物の送り先住所を見て、目的地へ向かわせる仕組みです。
TCPは正しく届くように管理する役割
TCPは、データが正しく届くように管理する通信ルールです。
データが届いたかを確認したり、順番がずれたときに整えたり、届かなかったデータを送り直したりします。
Webページの表示やメールなど、正しく届くことが大事な通信で使われます。
UDPは速さを重視する通信
UDPは、TCPよりも確認を少なくし、速さを重視する通信です。
データが一部欠けても、止まるより速く送ることを優先したい場面で使われます。
たとえば、音声通話、動画配信、オンラインゲームなどでは、UDPの考え方が使われることがあります。
TCPとUDPの違い
| 項目 | TCP | UDP |
|---|---|---|
| 重視すること | 正確さ | 速さ |
| 到達確認 | 行う | 基本的に行わない |
| 再送制御 | 行う | 基本的に行わない |
| 向いている通信 | Web、メール、ファイル転送 | 音声、動画、リアルタイム通信 |
問題では、「信頼性」「再送」「順序制御」とあればTCP、「高速」「リアルタイム」「確認を省く」とあればUDPを考えます。
OSI参照モデルとは?
OSI参照モデルは通信の役割を7つに分けた考え方
OSI参照モデルは、通信の役割を7つの層に分けて整理した考え方です。
実際の通信を理解しやすくするためのモデルで、基本情報技術者試験では各層の役割や代表的な機器、プロトコルが問われます。
7つの層は、下から順に次のようになります。
- 物理層
- データリンク層
- ネットワーク層
- トランスポート層
- セッション層
- プレゼンテーション層
- アプリケーション層
第1層:物理層
物理層は、ケーブル、電気信号、光信号、無線など、実際にデータを送るための物理的な部分を扱います。
代表的な機器には、リピータやハブがあります。リピータは、弱くなった信号を中継する機器です。ハブは、受け取ったデータを接続された機器へ送る機器です。
ただし、ハブは必要な相手だけを細かく選んで送るわけではありません。この点で、MACアドレスを見て必要な相手へ送るスイッチとは違います。
問題文に「ケーブル」「コネクタ」「電気信号」「ビット列」「リピータ」「ハブ」とあれば、物理層を考えます。
第2層:データリンク層
データリンク層は、同じネットワーク内でデータを届ける役割を持ちます。
MACアドレスを使って、近くの機器同士の通信を扱います。
スイッチは、この層に関係する機器として出やすいです。スイッチは、MACアドレスを見て、必要なポートへデータを送ります。
問題文に「MACアドレス」「同じLAN内」「スイッチ」とあれば、データリンク層を考えます。
第3層:ネットワーク層
ネットワーク層は、異なるネットワークをまたいで、相手までデータを届ける役割を持ちます。
IPアドレスを使って通信先を判断します。
ルーターは、この層に関係する機器として出やすいです。
問題文に「IPアドレス」「経路制御」「ルーティング」「異なるネットワーク」とあれば、ネットワーク層を考えます。
第4層:トランスポート層
トランスポート層は、通信するアプリ同士のデータのやり取りを管理します。
TCPやUDPがこの層に関係します。
問題文に「到達確認」「再送制御」「ポート番号」「TCP」「UDP」とあれば、トランスポート層を考えます。
第5層から第7層の考え方
第5層から第7層は、アプリケーションに近い部分です。
| 層 | 名前 | 役割 |
|---|---|---|
| 第5層 | セッション層 | 通信の開始、終了、管理 |
| 第6層 | プレゼンテーション層 | 文字コード、暗号化、データ形式の変換 |
| 第7層 | アプリケーション層 | Web、メール、DNSなど利用者に近い通信 |
基本情報技術者試験では、第1層から第4層の方が、機器やプロトコルと結びついて出やすいです。ただし、HTTP、SMTP、DNSなどは第7層の代表として覚えておきましょう。
TCP/IP階層モデルとの違い

TCP/IP階層モデルは、インターネットで実際によく使われる通信の考え方です。
OSI参照モデルは7層ですが、TCP/IP階層モデルは4層で説明されることが多いです。
| OSI参照モデル | TCP/IP階層モデル | 主なプロトコル・機器 | 問題で見る言葉 |
|---|---|---|---|
| 第7層:アプリケーション層 第6層:プレゼンテーション層 第5層:セッション層 | アプリケーション層 | HTTP、HTTPS、DNS、SMTP、POP3、IMAP | Web、メール、名前解決、文字コード、暗号化 |
| 第4層:トランスポート層 | トランスポート層 | TCP、UDP | ポート番号、信頼性、再送、リアルタイム性 |
| 第3層:ネットワーク層 | インターネット層 | IP、ルーター | IPアドレス、経路制御、異なるネットワーク |
| 第2層:データリンク層 | ネットワークインタフェース層 | MACアドレス、スイッチ | 同じLAN内の通信、MACアドレス |
| 第1層:物理層 | ネットワークインタフェース層 | LANケーブル、コネクタ、リピータ、ハブ | 電気信号、ビット列、ケーブル |
基本情報技術者試験では、層の名前だけでなく、「どの機器やプロトコルがどの層に関係するか」が問われます。ルーターは第3層、スイッチは第2層、リピータやハブは第1層と整理しておきましょう。
ここでは、図解として「OSI参照モデル7層」と「TCP/IP階層モデル4層」を横に並べると分かりやすいです。
ポート番号とは?

ポート番号はアプリやサービスの入口
ポート番号は、通信先のコンピュータの中で、どのアプリやサービスにデータを渡すかを示す番号です。
IPアドレスが建物の住所だとすると、ポート番号は部屋番号や受付窓口のようなものです。
同じサーバーでも、Web、メール、DNSなど、複数のサービスを動かすことがあります。そのため、ポート番号でサービスを見分けます。
HTTPは80番
HTTPは、Webページをやり取りするための通信です。代表的なポート番号は80番です。
暗号化されていないWeb通信で使われます。
HTTPSは443番
HTTPSは、HTTPに暗号化の仕組みを加えた通信です。代表的なポート番号は443番です。
Webサイトのログイン画面、ネット銀行、買い物サイトなど、安全性が必要な通信で使われます。
DNSは53番
DNSは、ドメイン名をIPアドレスに変える仕組みです。代表的なポート番号は53番です。
問題文に「名前解決」「ドメイン名からIPアドレス」とあれば、DNSを考えます。
メールで使う代表的なポート番号
メールでは、送信と受信で使う通信が分かれます。
| 用途 | プロトコル | 代表的なポート番号 |
|---|---|---|
| メール送信 | SMTP | 25番 |
| メール受信 | POP3 | 110番 |
| メール受信 | IMAP | 143番 |
SMTPは送信、POP3とIMAPは受信で使うと整理しておきましょう。
試験で覚えておきたいポート番号
| プロトコル | ポート番号 | 役割 |
|---|---|---|
| HTTP | 80 | Web通信 |
| HTTPS | 443 | 暗号化されたWeb通信 |
| DNS | 53 | 名前解決 |
| SMTP | 25 | メール送信 |
| POP3 | 110 | メール受信 |
| IMAP | 143 | メール受信 |
| FTP | 20、21 | ファイル転送。21番は制御用、20番はデータ転送用 |
| SSH | 22 | 安全な遠隔操作 |
FTPでは、21番が命令をやり取りする制御用、20番がデータ転送用として使われます。細かい点ですが、基本情報技術者試験ではこの違いが問われることがあります。
まずは、HTTPの80番、HTTPSの443番、DNSの53番を確実に押さえましょう。次に、メール送信のSMTP、メール受信のPOP3とIMAPを覚えると整理しやすいです。
サブネットマスクとは?
IPアドレスをネットワーク部とホスト部に分ける
サブネットマスクは、IPアドレスを「ネットワーク部」と「ホスト部」に分けるための情報です。
サブネット計算を手順で確認したい方は、基本情報技術者試験の計算問題対策も参考になります。
ネットワーク部は、どのネットワークに属するかを表します。ホスト部は、そのネットワークの中のどの機器かを表します。
たとえると、住所の「市区町村」がネットワーク部、「番地や部屋番号」がホスト部のようなものです。
/24と255.255.255.0の意味

/24は、IPアドレス32ビットのうち、前から24ビットがネットワーク部であることを表します。
残りの8ビットがホスト部です。
/24は、サブネットマスクで書くと255.255.255.0です。
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| /24 | 前から24ビットがネットワーク部 |
| 255.255.255.0 | /24と同じ意味を持つサブネットマスク |
| ホスト部 | 32 – 24 = 8ビット |
ネットワークアドレスとは
ネットワークアドレスは、そのネットワーク自体を表すアドレスです。
ホスト部のビットがすべて0のアドレスがネットワークアドレスになります。
たとえば、192.168.1.0/24の場合、ネットワークアドレスは192.168.1.0です。
ブロードキャストアドレスとは
ブロードキャストアドレスは、そのネットワーク内のすべての機器に向けて送るためのアドレスです。
ホスト部のビットがすべて1のアドレスがブロードキャストアドレスになります。
たとえば、192.168.1.0/24の場合、ブロードキャストアドレスは192.168.1.255です。
使えるホスト数の考え方
使えるホスト数は、ホスト部のビット数から求めます。
ただし、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスは機器に割り当てられないため、最後に2を引きます。
計算式は次のとおりです。
使えるホスト数 = 2のホスト部ビット数乗 – 2
間違えやすいポイント
「-2」するのは、機器に割り当てられるIPアドレス数を求めるときです。ネットワークをいくつに分けられるか、つまりサブネット数を求める問題では、ここで2を引きません。
/24なら、ホスト部は8ビットです。
2の8乗は256です。そこから2を引くため、使えるホスト数は254です。
サブネット計算の手順

ステップ1:プレフィックス長を見る
プレフィックス長とは、/24や/26のように、スラッシュの後ろに書かれる数字です。
この数字は、IPアドレス32ビットのうち、ネットワーク部が何ビットかを表します。
たとえば、/24ならネットワーク部は24ビットです。
ステップ2:ホスト部のビット数を出す
IPv4アドレスは全部で32ビットです。
そのため、ホスト部のビット数は次の式で求めます。
ホスト部のビット数 = 32 – プレフィックス長
/24なら、32 – 24 = 8ビットです。
ステップ3:2の何乗かを計算する
ホスト部のビット数が分かったら、2の何乗かを計算します。
/24の場合、ホスト部は8ビットなので、2の8乗です。
2の8乗は256です。
ステップ4:ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを引く
ホスト部で表せる数が256個あっても、すべてを機器に割り当てられるわけではありません。
次の2つは特別な意味を持つため、通常の機器には割り当てません。
- ネットワークアドレス
- ブロードキャストアドレス
そのため、機器に割り当てられるIPアドレス数を求めるときは、最後に2を引きます。
ここでもう一度注意です。サブネット数、つまりネットワークをいくつに分けられるかを問う問題では、最後に2を引きません。問題文が「使えるホスト数」を聞いているのか、「サブネット数」を聞いているのかを確認しましょう。
ステップ5:使えるIPアドレス数を求める
/24の場合は、次のように計算します。
| 手順 | 内容 | 計算 |
|---|---|---|
| ステップ1 | プレフィックス長を見る | /24 |
| ステップ2 | ホスト部のビット数を出す | 32 – 24 = 8 |
| ステップ3 | 2の何乗かを計算する | 2の8乗 = 256 |
| ステップ4 | 特別なアドレスを引く | 256 – 2 |
| ステップ5 | 使えるホスト数を出す | 254 |
つまり、/24のネットワークで使えるホスト数は254です。
よく出るプレフィックス長は、表で覚えておくと便利です。
| 表記 | ホスト部 | 全アドレス数 | 使えるホスト数 |
|---|---|---|---|
| /24 | 8ビット | 256 | 254 |
| /25 | 7ビット | 128 | 126 |
| /26 | 6ビット | 64 | 62 |
| /27 | 5ビット | 32 | 30 |
| /28 | 4ビット | 16 | 14 |
ここでは、図解として「32ビットのうち、前半がネットワーク部、後半がホスト部」と分ける図を入れると分かりやすいです。
基本情報技術者試験で間違えやすいネットワーク用語
TCPとUDPの違い
TCPとUDPは、どちらもトランスポート層で使われる通信のルールです。
違いは、正確さを重視するか、速さを重視するかです。
| 用語 | 見分ける言葉 |
|---|---|
| TCP | 信頼性、再送、順序制御、到達確認 |
| UDP | 高速、軽い、リアルタイム、確認を省く |
IPアドレスとMACアドレスの違い
IPアドレスは、ネットワーク上の住所です。異なるネットワークをまたいだ通信で使われます。
MACアドレスは、ネットワーク機器に割り当てられた識別番号です。同じネットワーク内の通信で使われます。
| 用語 | 主な役割 | 関係する層 |
|---|---|---|
| IPアドレス | 通信先を見つける住所 | ネットワーク層 |
| MACアドレス | 機器ごとの識別番号 | データリンク層 |
DNSとDHCPの違い
DNSは、ドメイン名をIPアドレスに変える仕組みです。
DHCPは、端末にIPアドレスなどの設定を自動で割り当てる仕組みです。
| 用語 | 役割 | 見分ける言葉 |
|---|---|---|
| DNS | 名前をIPアドレスに変える | 名前解決、ドメイン名 |
| DHCP | IPアドレスを自動で割り当てる | 自動設定、割り当て |
HTTPとHTTPSの違い
HTTPは、Webページをやり取りするための通信です。
HTTPSは、HTTPに暗号化を加えた通信です。
| 用語 | 意味 | 代表的なポート番号 |
|---|---|---|
| HTTP | 通常のWeb通信 | 80 |
| HTTPS | 暗号化されたWeb通信 | 443 |
問題文に「暗号化されたWeb通信」「SSL/TLS」とあれば、HTTPSを考えます。
暗号化通信やHTTPSまわりを整理したい方は、基本情報技術者試験のセキュリティ入門も参考にしてください。
ルーターとスイッチの違い

ルーターは、異なるネットワーク同士をつなぎます。
スイッチは、同じLAN内の機器同士をつなぎます。
| 機器 | 役割 | 見分ける言葉 |
|---|---|---|
| ルーター | 異なるネットワークをつなぐ | 経路、IPアドレス、外部ネットワーク |
| スイッチ | LAN内の機器をつなぐ | MACアドレス、同一LAN |
ハブとスイッチの違い
ハブは、受け取ったデータを接続された機器へ送る機器です。必要な相手だけを細かく選んで送るわけではありません。
スイッチは、MACアドレスを見て、必要な相手がいるポートへデータを送ります。
| 機器 | 関係する層 | 特徴 |
|---|---|---|
| ハブ | 物理層 | 受け取ったデータを接続先へ送る |
| スイッチ | データリンク層 | MACアドレスを見て送信先を判断する |
問題文に「電気信号」「ビット列」「リピータ」「ハブ」とあれば物理層、「MACアドレス」「同じLAN内」「スイッチ」とあればデータリンク層を考えます。
ネットワーク問題の解き方

問題文で問われている用語を確認する
ネットワーク問題では、まず何を聞かれているのかを確認します。
「名前解決」ならDNS、「ポート番号」ならHTTPやHTTPSなどのプロトコル、「ホスト数」ならサブネット計算です。
問題文のキーワードを見つけるだけで、選択肢をかなりしぼれます。
通信のどの段階の話か確認する
次に、通信のどの段階の話かを考えます。
- 名前をIPアドレスに変える話:DNS
- IPアドレスを自動で割り当てる話:DHCP
- 相手の住所を使って届ける話:IP
- 正しく届くように管理する話:TCP
- 速く送ることを重視する話:UDP
- どのサービスに渡すかの話:ポート番号
- ネットワークを分ける話:サブネット
通信の流れに当てはめると、似た用語を見分けやすくなります。
ポート番号やIPアドレスの条件を見る
ポート番号が出てきたら、サービス名と結びつけて考えます。
- 80番:HTTP
- 443番:HTTPS
- 53番:DNS
- 25番:SMTP
- 110番:POP3
- 143番:IMAP
- 20番、21番:FTP
- 22番:SSH
IPアドレスや/24などが出てきたら、サブネット計算の可能性があります。
計算問題はメモに手順を書き出す
サブネット計算は、頭の中だけで解くと間違えやすいです。
次のようにメモを作ると安全です。
- /の後ろの数字を見る
- 32から引いてホスト部のビット数を出す
- 2の何乗かを計算する
- 使えるホスト数なら2を引く
- サブネット数なら、問題文に合わせて分割数を考える
特に、「使えるホスト数」と「サブネット数」を読み間違えないようにしましょう。
選択肢を1つずつ消す
基本情報技術者試験の問題では、すぐに正解を選ぶより、違う選択肢を消す方が解きやすいことがあります。
たとえば、「DNSの説明」を選ぶ問題なら、次のように考えます。
- IPアドレスを自動で割り当てる → DHCPなので違う
- Webページを暗号化して送る → HTTPSなので違う
- ドメイン名をIPアドレスに変える → DNSなので正しい
似た用語を比べながら消していくと、正解に近づきやすくなります。
基本情報技術者試験ではネットワークがどう出る?
用語の意味を選ぶ問題
DNS、DHCP、TCP、UDP、IPアドレス、MACアドレスなどの意味を選ぶ問題が出ます。
このタイプの問題では、用語を一言で説明できるかが大切です。
- DNS:名前をIPアドレスに変える
- DHCP:IPアドレスを自動で割り当てる
- TCP:正確に届ける
- UDP:速く届ける
- IPアドレス:ネットワーク上の住所
- MACアドレス:機器ごとの識別番号
通信の流れを問う問題
Webページを表示するまでの流れや、DNSによる名前解決の流れを問う問題があります。
URLを入力してからWebページが表示されるまでには、DNSでIPアドレスを調べ、サーバーと通信し、Webページのデータを受け取る流れがあります。
ポート番号を問う問題
代表的なプロトコルとポート番号の組み合わせを問う問題があります。
特に、HTTPの80番、HTTPSの443番、DNSの53番は覚えておきたい組み合わせです。
FTPは、20番と21番の両方が出ることがあります。21番は制御用、20番はデータ転送用と整理しておくと安心です。
サブネット計算の問題
サブネット計算では、/24や/26などの表記から、使えるホスト数を求める問題があります。
たとえば、/26ならホスト部は32 – 26 = 6ビットです。
2の6乗は64です。ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの2つを引くため、使えるホスト数は62です。
ただし、問題が「サブネット数」を聞いている場合は、単純に「-2」しません。問題文の聞き方を先に確認することが大切です。
セキュリティと組み合わせた問題
ネットワークは、セキュリティ分野ともよく組み合わされます。
たとえば、HTTPS、ファイアウォール、ポート番号、VPN、暗号化通信などです。
問題文に「通信を暗号化」「不正な通信を遮断」「許可するポート」といった言葉が出たら、ネットワークとセキュリティを合わせて考えます。
ネットワークとセキュリティを合わせて確認したい方は、基本情報技術者試験のセキュリティ入門も参考にしてください。
確認問題
TCPとUDPの違いは何ですか?
答え:TCPは正確さを重視し、UDPは速さを重視する通信です。
解説:TCPは、到達確認や再送制御を行います。Webやメールなど、正しく届くことが大切な通信で使われます。UDPは確認を少なくして高速に送るため、音声や動画など、リアルタイム性が大切な通信で使われます。
HTTPSで使われる代表的なポート番号は何番ですか?
答え:443番です。
解説:HTTPは80番、HTTPSは443番です。HTTPSは、暗号化されたWeb通信で使われます。問題文に「暗号化されたWeb通信」とあれば、HTTPSを考えます。
/24のネットワークで使えるホスト数はいくつですか?
答え:254台です。
解説:/24では、ホスト部は32 – 24 = 8ビットです。2の8乗は256です。そこからネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの2つを引くため、使えるホスト数は254です。
サブネット数を求める問題でも、必ず2を引きますか?
答え:いいえ。必ず2を引くわけではありません。
解説:「-2」するのは、機器に割り当てられるIPアドレス数、つまり使えるホスト数を求めるときです。サブネット数を求める問題では、問題文に合わせて分割数を考えます。
DNSの役割は何ですか?
答え:ドメイン名をIPアドレスに変えることです。
解説:人はドメイン名でWebサイトを覚えますが、コンピュータはIPアドレスを使って通信します。DNSは、ドメイン名とIPアドレスをつなぐ仕組みです。
ルーター、スイッチ、ハブはそれぞれどの層に関係しますか?
答え:ルーターはネットワーク層、スイッチはデータリンク層、ハブは物理層に関係します。
解説:ルーターはIPアドレスを見て異なるネットワークをつなぎます。スイッチはMACアドレスを見て同じLAN内でデータを送ります。ハブは電気信号やビット列を扱う物理層の機器として整理します。
まとめ
基本情報技術者試験のネットワークでは、用語の意味だけでなく、通信のどの場面で使われる仕組みなのかを理解することが大切です。
DNSは名前をIPアドレスに変える仕組み、IPアドレスは通信先を見つける住所、TCP/IPはインターネット通信の基本ルール、ポート番号はサービスの入口です。
OSI参照モデルでは、通信の役割を層ごとに分けて考えます。ルーターは第3層、スイッチは第2層、リピータやハブは第1層に関係します。
サブネット計算では、/24などのプレフィックス長を見て、ホスト部のビット数を出し、2の何乗かを計算します。使えるホスト数を求めるときは、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの2つを引きます。
ただし、サブネット数を求める問題では、同じように2を引くとは限りません。問題文が「使えるホスト数」を聞いているのか、「サブネット数」を聞いているのかを確認しましょう。
ネットワークを含めた基本情報全体の進め方は、基本情報技術者試験の勉強方法も参考にしてください。
一言でまとめると
基本情報技術者試験のネットワークは、「通信の住所」「通信のルール」「サービスの入口」「ネットワークの分け方」を見分ける分野です。用語を単体で覚えるより、通信の流れの中で役割をつなげると、問題で判断しやすくなります。
