レジリエンスとは、かんたんに言うと、困難な状況から立ち直り、変化に合わせて対応する力のことです。
人だけでなく、会社や組織、ITシステムなどにも使われます。単に我慢する力ではなく、問題が起きたあとに立て直す力を表す言葉です。
この記事では、レジリエンスの意味や使い方、身近な例、似た言葉との違いを初心者向けに解説します。
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レジリエンスとは簡単にいうと何か
レジリエンスとは、困難や予想外の変化が起きても、状況に合わせて立て直す力です。「回復力」「復元力」「しなやかな強さ」などと言い換えられます。
英語では「resilience」と書きます。もともとは、押されたり曲げられたりした物が、元の状態へ戻ろうとする性質を表す言葉です。
現在は、人や組織、社会、ITシステムなど、幅広い分野で使われています。
レジリエンスは単なる我慢強さではない
レジリエンスは、苦しい状況をただ我慢することではありません。起きたことを受け止め、必要に応じてやり方を変えながら立て直す力です。
以前とまったく同じ状態へ戻すとは限りません。経験を生かし、よりよい方法へ変えていくことも含まれます。
レジリエンスを身近な例で考える
レジリエンスは、風を受けた木を思い浮かべると分かりやすいでしょう。
かたい枝は、強い風に逆らい続けると折れることがあります。一方、しなやかな枝は風に合わせて曲がり、風がやむと元の位置へ戻ります。
人や会社におけるレジリエンスも、これと似ています。変化を拒むのではなく、状況に合わせて対応しながら立て直す力を表します。
ただし、レジリエンスは物の性質だけを表す言葉ではありません。ビジネスでは、問題や変化への対応力という意味で使われます。
ビジネスにおけるレジリエンスの意味
ビジネスにおけるレジリエンスとは、仕事上の問題や環境の変化に対応し、業務や組織を立て直す力です。
予定の変更、商品の売れ行きの変化、取引先からの急な依頼など、仕事では予想外の出来事が起こります。そのようなときに、状況を整理して対応する力がレジリエンスです。
ビジネスでは、個人と組織の両方に対して使われます。
個人のレジリエンス
個人のレジリエンスは、仕事で失敗や変更があったときに、気持ちや行動を切り替えて次へ進む力です。
例えば、作った資料に修正が必要になったとします。指摘された内容を整理し、次の資料作りへ生かす行動は、レジリエンスが表れる例です。
組織のレジリエンス
組織のレジリエンスは、会社やチームが問題に対応し、仕事を続けられるように立て直す力です。
一部の担当者が休んでも仕事を続けられるように、手順を共有しておくことが一例です。問題が起きたときの連絡方法や役割を決めておくことも、組織のレジリエンスにつながります。
ITにおけるレジリエンスの意味
ITにおけるレジリエンスとは、障害などが起きても、システムの働きを保ったり、早く復旧したりする力です。
システム障害とは、コンピューターやサービスが正常に動かなくなることです。ITでは、障害を完全になくすだけでなく、起きたあとの影響を小さくすることも大切です。
例えば、予備の機器を用意しておけば、使用中の機器が止まっても切り替えられます。データの予備を別の場所に保存しておけば、失われたデータを戻せる場合があります。
このように、問題が起きることを前提として、サービスを続けたり早く立て直したりする考え方が、ITにおけるレジリエンスです。
レジリエンスが使われる場面
レジリエンスは、さまざまな場面で使われます。分野によって対象は異なりますが、困難から回復して対応するという基本的な意味は共通しています。
- 仕事:失敗や予定変更に対応し、次の行動へ移る
- 組織:問題が起きても、業務を続けられる体制を整える
- 経営:市場や社会の変化に合わせて、事業の進め方を見直す
- IT:障害が起きても、サービスを保つ、または早く復旧する
- 防災:災害のあとに、社会や地域の働きを立て直す
用語の意味を理解するときは、何のレジリエンスについて話しているのかを確認することが大切です。
レジリエンスの使い方と例文
レジリエンスは、「高い」「低い」「高める」「強化する」などの言葉と組み合わせて使われます。
ただし、人に対して安易に「レジリエンスが低い」と決めつける使い方は避けた方がよいでしょう。仕事では、個人だけでなく、手順や支援体制も含めて考える必要があります。
人について使う例文
- 予定の変更にも落ち着いて対応できる点は、彼女のレジリエンスの高さを表している。
- 失敗から学び、次の仕事へ生かす姿勢は、レジリエンスにつながる。
会社や組織について使う例文
- 業務手順を共有し、組織のレジリエンスを高める。
- 急な環境の変化に備えて、企業のレジリエンスを強化する。
ITについて使う例文
- 予備の設備を用意し、システムのレジリエンスを高める。
- 障害が起きた場合に備えて、サービスのレジリエンスを見直す。
レジリエンスの言い換え表現
レジリエンスは、使われる場面によって言い換え方が変わります。どの言葉も完全に同じではないため、文章の内容に合う表現を選びましょう。
| 言い換え | 意味 |
|---|---|
| 回復力 | 問題が起きたあとに立ち直る力 |
| 復元力 | 元の状態へ戻ろうとする力 |
| 対応力 | 状況に合わせて行動する力 |
| 適応力 | 環境や変化に自分を合わせる力 |
| 立て直す力 | 悪くなった状態を整え直す力 |
| しなやかな強さ | 変化を受け入れながら折れずに進む力 |
初心者向けに説明するときは、「困難から立ち直る力」や「変化に対応する力」と言い換えると伝わりやすくなります。
レジリエンスと似た言葉の違い
レジリエンスには、意味が似ている言葉があります。それぞれが重視する点を知ると、使い分けやすくなります。
レジリエンスとストレス耐性の違い
ストレス耐性は、負担や緊張にどの程度耐えられるかを表す言葉です。問題が起きている間の耐える力に重点があります。
レジリエンスは、困難を経験したあとに回復し、状況へ対応するところまで含みます。つまり、耐える力だけでなく、立て直す力も重視する点が違いです。
レジリエンスとリスク管理の違い
リスク管理とは、問題が起こる可能性を調べ、影響を小さくするために備えることです。
レジリエンスは、問題が起きたあとの対応や回復にも目を向けます。リスク管理が事前の備えを重視するのに対し、レジリエンスは備えから復旧までを広く考える点が違います。
レジリエンスとロバストネスの違い
ロバストネスとは、外から影響を受けても、機能や状態を保つ強さのことです。ITでは「頑健性」と呼ばれる場合もあります。
ロバストネスは影響を受けにくい強さ、レジリエンスは影響を受けても立て直せる力に重点があります。
初心者が間違えやすいポイント
気持ちの強さだけを表す言葉ではない
レジリエンスは、人の気持ちだけを表す言葉ではありません。会社、組織、地域、ITシステムなどにも使われます。
文章を読むときは、何を立て直す力なのかを確かめましょう。
問題を完全に防ぐという意味ではない
レジリエンスが高くても、問題がまったく起こらないわけではありません。問題が起きた場合に、その影響を小さくして立て直しやすくする考え方です。
元の状態へ戻すだけとは限らない
レジリエンスは、必ずしも以前と同じ状態へ戻すことではありません。
問題から得た経験を生かし、手順や仕組みを改善することも含まれます。変化に合わせて、よりよい状態へ進む場合もあります。
レジリエンスに関するよくある質問
レジリエンスを日本語で言うと何ですか?
「回復力」「復元力」「立て直す力」などと訳されます。文章の内容によっては、「変化に対応する力」や「しなやかな強さ」と表現することもあります。
レジリエンスはビジネス用語ですか?
ビジネスだけで使われる言葉ではありません。物の性質、人や組織、IT、防災など、さまざまな分野で使われています。
ビジネスでは、個人や組織が困難から立ち直り、変化へ対応する力という意味で使われます。
レジリエンスが高いとはどういう意味ですか?
問題や変化が起きたときに、状況を整理し、立て直しやすいことを表します。
ただし、人の性格だけで決まるものではありません。会社の手順、情報共有、周囲の協力なども関係します。
レジリエンスの対義語は何ですか?
使われる分野によって異なりますが、「弱さ」や「もろさ」を表す言葉が反対の意味に近くなります。
ただし、レジリエンスには完全に一致する一つの対義語があるわけではありません。文章の内容に合わせて考える必要があります。
レジリエンスとは困難から立て直す力のこと
レジリエンスとは、困難な状況から立ち直り、変化に合わせて対応する力です。「回復力」「復元力」「しなやかな強さ」などと言い換えられます。
ビジネスでは、人だけでなく会社や組織にも使われます。ITでは、障害が起きてもサービスを保ち、早く復旧する力を表します。
レジリエンスは、単に耐え続けることではありません。状況に合わせて方法を変え、立て直していく考え方だと覚えておきましょう。
