アサーションとは、かんたんに言うと、プログラムが想定した状態になっているかを確かめる仕組みです。
「この時点では、この条件を満たしているはず」と設定し、正しく動いているかを確認します。
条件を満たしていない場合は、エラーを出して開発者に知らせます。
この記事では、ITにおけるアサーションの意味や仕組み、使われる場面を初心者向けに解説します。
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アサーションとは
アサーションとは、プログラムを動かしている途中で、決められた条件を満たしているか確認する機能です。
英語では「assertion」と書きます。
プログラムには、「人数は0人以上になる」「計算結果は100以下になる」など、正しく動いていれば満たされる条件があります。
その条件をプログラムの中に書き、実際の値を確認するのがアサーションです。
条件を満たしていれば、そのまま処理を続けます。
条件を満たしていなければ、エラーを出したり、処理を止めたりします。
アサーションを身近な例で考える
アサーションは、出発前に持ち物を確認するチェックに似ています。
例えば、旅行へ出かける前に「財布を持った」「切符を持った」と確認します。
すべてそろっていれば、そのまま出発できます。
切符がなければ、いったん出発を止めて探します。
忘れ物に早く気付けば、あとから困るのを防ぎやすくなります。
出発前の確認によって、問題を早めに見つけられるためです。
ITにおけるアサーションも同じように、プログラムの途中で条件を確認します。
想定と異なる状態を、早い段階で見つけるためのチェック機能です。
アサーションの仕組み
アサーションでは、開発者が「正しければ成立する条件」をあらかじめプログラムに書きます。
プログラムがその場所まで進むと、書かれた条件を確認します。
確認した結果によって、そのあとの動きが変わります。
- 条件を満たしている:そのまま処理を続ける
- 条件を満たしていない:エラーを出す、または処理を止める
条件を満たしている状態は「真」、満たしていない状態は「偽」と呼ばれます。
真は正しい状態、偽は想定と異なる状態と考えると分かりやすいでしょう。
アサーションの具体例
例として、商品の個数を扱うプログラムを考えてみましょう。
商品の個数は、通常であれば0個以上になります。
そのため、次のような条件を設定できます。
assert 商品の個数 >= 0
商品の個数が5個であれば、条件を満たすため処理は続きます。
個数がマイナス1個であれば、想定と異なるためエラーが発生します。
「assert」は、条件を確認するためにプログラムで使われる命令です。
使い方や書き方は、プログラミング言語によって異なります。
アサーションはどのような場面で使われる?
アサーションは、主にプログラムの開発やテストで使われます。
想定と異なる状態を見つけたい場面で役立ちます。
プログラムの間違いを探すとき
プログラムが想定どおりに動かない場合は、どこに問題があるのかを探す必要があります。
このような作業を「デバッグ」といいます。
デバッグとは、プログラムの間違いを探して直す作業です。
アサーションを入れておくと、想定と異なる状態になった場所を見つけやすくなります。
計算結果を確かめるとき
アサーションを使うと、計算結果が決められた範囲に収まっているか確認できます。
例えば、割合を表す数値が0%から100%までに収まっているかを確かめる場合です。
処理の前後を確認するとき
処理を始める前の値や、処理が終わったあとの結果を確認できます。
必要なデータがそろっているか、計算後の値が想定した範囲にあるかなどを調べます。
テスト結果を確認するとき
プログラムのテストでは、予想した結果と実際の結果が同じかを確認します。
例えば、「2と3を足した結果が5になる」という条件を書き、結果が正しいかを調べます。
アサーションを使うメリット
アサーションを使う主なメリットは、プログラムの間違いを見つけやすくなることです。
問題が起きた場所や、そのときの条件を確認しやすくなります。
- 想定と異なる状態に早く気付ける
- 問題が起きた場所を探しやすくなる
- プログラムの前提となる条件を残せる
- テスト結果を自動で確認しやすくなる
条件がプログラムの中に書かれているため、ほかの開発者にも正しい状態が伝わりやすくなります。
「この場所では何を満たす必要があるのか」を、プログラムから確認できる点もメリットです。
アサーションと入力チェックの違い
アサーションと入力チェックは、どちらも値や条件を確認します。
ただし、確認する目的が異なります。
| 項目 | アサーション | 入力チェック |
|---|---|---|
| 主な目的 | プログラム内部の想定を確認する | 入力内容が正しいか確認する |
| 主な対象 | 開発者が想定した条件 | 利用者が入力した文字や数値 |
| 使われる場面 | 開発やテスト | 実際のサービスや画面 |
| 条件を満たさない場合 | エラーを出して問題を知らせる | 入力し直すように案内する |
例えば、年齢を入力する画面で文字が入力された場合に案内を出すのは、入力チェックです。
利用者が入力した内容を確認するために行います。
一方、正しく処理されていれば計算結果がマイナスにならないことを確認するのは、アサーションに向いています。
プログラム内部の想定を確認するためです。
アサーションと例外処理の違い
例外処理とは、起こる可能性がある問題に対応する仕組みです。
例えば、ファイルが見つからない場合や、通信できない場合などに使われます。
アサーションは、正しく作られたプログラムでは起こらないはずの状態を見つけるために使います。
例外処理は、起こる可能性がある問題を考えたうえで、その後の動きを決めるために使います。
| 項目 | アサーション | 例外処理 |
|---|---|---|
| 確認するもの | 本来は成立するはずの条件 | 起こる可能性がある問題 |
| 主な目的 | プログラムの間違いを見つける | 問題が起きたあとの動きを決める |
| 主な場面 | 開発やテスト | プログラムの実行中 |
アサーションエラーとは
アサーションエラーとは、設定した条件を満たさなかったときに発生するエラーです。
プログラムが想定と異なる状態になっていることを開発者に知らせます。
例えば、「計算結果は0以上になる」という条件に対して、結果がマイナスになった場合に発生します。
エラーが発生した場所や条件を確認することで、問題の原因を探しやすくなります。
アサーションを使うときの注意点
アサーションは、利用者が入力した内容の確認には向いていません。
利用者が空欄のまま送信した場合や、数字を入れる場所に文字を入れた場合は、入力チェックで対応します。
通信の失敗やファイルが見つからない場合など、利用中に起こる可能性がある問題にも向いていません。
このような問題には、例外処理を使います。
アサーションは、「正しく動いていれば成立するはずの条件」を確認するために使うのが基本です。
入力チェックや例外処理の代わりに使うものではありません。
初心者が間違えやすい点
アサーションはすべてのエラーを防ぐ機能ではない
アサーションは、プログラム内部の想定を確認するための機能です。
すべてのエラーや問題を防ぐものではありません。
入力間違いや通信の失敗など、実際の利用中に起こる可能性がある問題は、入力チェックや例外処理で対応します。
アサーションとテストは同じではない
アサーションは、条件を満たしているか確認する手段です。
テストは、プログラム全体や一部が正しく動くかを調べる作業です。
つまり、アサーションはテストの中で使われる確認方法の一つです。
分野によって意味が異なる
アサーションは、IT以外の分野でも使われる言葉です。
分野によって意味が異なるため、どの話をしているのか確認する必要があります。
コミュニケーションの分野では、自分と相手を大切にしながら意見を伝える考え方を指します。
ITでは、プログラムが条件を満たしているか確認する仕組みを指します。
アサーションについてよくある質問
アサーションを日本語にすると何ですか?
英語の「assertion」には、「表明」「主張」「断言」などの意味があります。
ITでは、「この条件が正しいはずだとプログラム内で表明するもの」と考えると分かりやすいでしょう。
アサートとアサーションの違いは何ですか?
アサートは、条件が正しいと表明する動作や命令を指します。
アサーションは、その考え方や確認の仕組みを指すことが一般的です。
ただし、ITの現場では、ほぼ同じ意味で使われる場合もあります。
アサーションはどのプログラミング言語でも使えますか?
多くのプログラミング言語で、アサーションに当たる機能を利用できます。
ただし、命令の書き方やエラーが発生したときの動きは、言語ごとに異なります。
アサーションはいつ使いますか?
プログラムの開発中やテスト中に、想定した条件が成立しているか確かめたいときに使います。
計算結果の範囲や、処理に必要なデータがそろっているかを確認するときなどに役立ちます。
アサーションエラーが出たらどういう意味ですか?
プログラムが、あらかじめ設定された条件を満たしていないという意味です。
エラーが出た場所と条件を確認すると、想定と異なる値や処理を探しやすくなります。
まとめ|アサーションとはプログラムの状態を確認する仕組み
アサーションとは、プログラムが想定した条件を満たしているか確認する仕組みです。
条件を満たしていれば処理を続け、満たしていなければエラーを出します。
主に開発やテストの段階で、プログラムの間違いを見つけやすくするために使われます。
入力チェックや例外処理とは、使う目的が異なります。
アサーションは、正しく動いていれば成立するはずの条件を確認するものと覚えておきましょう。
