ディベートとは、かんたんに言うと、あるテーマについて賛成側と反対側に分かれて意見を述べることです。自分の考えを押し通すのではなく、理由や根拠を示して、聞いている人に伝えます。
ディベートには、基本的なルールと決まった流れがあります。この記事では、ディベートの意味や進め方、ディスカッションとの違いを初心者向けに解説します。
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ディベートとは
ディベートとは、一つのテーマについて賛成側と反対側に分かれ、決められたルールに沿って意見を述べることです。英語では「debate」と書き、日本語では「討論」と訳されます。
ディベートでは、単に好きなことを自由に話すわけではありません。理由や根拠を示し、どちらの意見により納得できるかを第三者が判断します。
また、自分の本当の考えとは異なる側を担当することもあります。与えられた立場から考えることで、一つのテーマをいろいろな方向から見られるようになります。
ディベートを身近な例で考えてみよう
たとえば、「学校の昼休みを長くするべきか」というテーマで考えてみましょう。賛成側と反対側は、次のような意見を出します。
- 賛成側:休む時間が増えると、午後の授業に集中しやすくなる
- 反対側:下校時間が遅くなり、放課後の予定に影響する
それぞれの側は、相手を言い負かすのではなく、自分たちの意見が適切だと考える理由を説明します。聞いている人は、理由や説明に納得できるかを見て判断します。
これをディベートの意味に戻すと、一つのテーマを賛成と反対の両方から考え、筋道を立てて意見を伝える取り組みだといえます。
ディベートが使われる場面
ディベートは、主に学校の授業や部活動、研修などで使われます。考える力や伝える力を身に付ける練習として行われています。
学校の授業
学校では、国語や社会、英語などの授業で行われることがあります。テーマについて調べ、自分の意見をまとめて発表する練習になります。
部活動や大会
ディベートを競技として行う部活動や大会もあります。競技では、発言する順番や時間など、細かなルールが決められています。
会社の研修
会社では、物事を順序立てて考える力や、分かりやすく説明する力を身に付けるために使われます。ほかの人の意見を聞き、別の見方を知る機会にもなります。
ディベートの仕組み
ディベートは、主に「テーマ」「賛成側」「反対側」「判定する人」で成り立っています。テーマは「論題」とも呼ばれ、話し合う内容を短い文で表したものです。 テーマ 賛成か反対かを考える対象です。 賛成側 テーマに賛成する理由や根拠を説明します。 反対側 テーマに反対する理由や根拠を説明します。 判定する人 両方の説明を聞き、どちらに説得力があったかを判断します。
ここでいう根拠とは、意見を支える事実や具体例のことです。「私はそう思う」だけではなく、「なぜそう考えるのか」を示すことが大切です。
ディベートの基本的な流れと進め方
ディベートの細かな進め方は、学校や大会によって異なります。ただし、基本的には次のような順番で進みます。
- テーマを決める
- 賛成側と反対側に分かれる
- テーマについて調べる
- それぞれの側が意見と根拠を説明する
- 相手に質問する
- 相手の意見に対して反論する
- 最後に自分たちの意見をまとめる
- 第三者が内容を見て判定する
最初に自分たちの意見を組み立てて説明することを「立論」といいます。立論では、結論、理由、根拠の順に話すと、聞いている人に伝わりやすくなります。
相手の意見に対し、理由を示しながら別の考えを述べることが「反論」です。相手の人格や話し方を責めるのではなく、意見の内容に対して答えます。
ディベートの基本的なルール
ディベートでは、お互いが公平に意見を述べられるようにルールを設けます。初心者が覚えておきたい基本的なルールは、次のとおりです。
- 賛成側と反対側に分かれる
- 発言する順番と時間を守る
- 意見には理由や根拠を付ける
- 相手の話を最後まで聞く
- 相手ではなく意見の内容について反論する
- テーマと関係のない話に広げない
ディベートは、声の大きさや言葉の強さだけを競うものではありません。話の筋道が通っているか、根拠が示されているかが大切です。
ディベートとディスカッションの違い
ディベートと似た言葉に「ディスカッション」があります。どちらも意見を出し合いますが、目的や進め方が異なります。
| 比べる点 | ディベート | ディスカッション |
|---|---|---|
| 立場 | 賛成側と反対側に分かれる | 立場を決めないことが多い |
| 目的 | 理由や根拠を示して第三者に伝える | 意見を出し合い、考えを深める |
| 進め方 | 発言の順番や時間が決まっている | 比較的自由に話し合う |
| 結論 | 判定を行うことがある | 一つの結論を目指すことがある |
かんたんに分けると、ディベートは決められた立場から意見を伝えるものです。ディスカッションは、参加者が意見を出し合って考えを深めるものです。
ディベートと口げんかの違い
ディベートは口げんかではありません。口げんかでは感情的な言い合いになることがありますが、ディベートではルールを守り、理由や根拠を使って意見を伝えます。
相手の意見を否定する場合も、相手そのものを責めるわけではありません。異なる考え方を比べながら、テーマへの理解を深めます。
ディベートで身に付く力
ディベートを経験すると、考えを整理して伝える練習ができます。主に次のような力を身に付けるのに役立ちます。
- 物事を順序立てて考える力
- 理由や根拠を探す力
- 自分の考えを分かりやすく伝える力
- 相手の話を正しく聞く力
- 一つのテーマを異なる立場から見る力
ディベートでは、自分と異なる意見にも目を向けます。そのため、すぐに答えを決めず、複数の考えを比べる練習にもなります。
ディベートについて初心者が間違えやすい点
相手を論破することだけが目的ではない
ディベートは、相手を強い言葉で言い負かす場ではありません。大切なのは、意見と根拠を分かりやすく示し、聞いている人に伝えることです。
自分の本音を話すとは限らない
自分は賛成だと思っていても、反対側を担当することがあります。担当する側は、本人の考えとは別に決められます。
意見だけでは根拠にならない
「よいと思う」「便利だと思う」だけでは、理由が十分に伝わりません。なぜそう考えるのかを、事実や具体例と一緒に説明する必要があります。
勝敗は声の大きさで決まらない
大きな声で話した側が勝つわけではありません。説明の分かりやすさや根拠の確かさ、相手の意見に答えられているかなどを見て判断します。
ディベートという言葉の使い方と例文
「ディベート」は、学校の授業や研修、意見を述べ合う場面について説明するときに使われます。例文は次のとおりです。
- 授業で環境をテーマにしたディベートを行った。
- ディベートでは、賛成側の意見を担当した。
- 研修のディベートを通して、考えを伝える練習をした。
- 次のディベートに向けて、理由や具体例を調べた。
ディベートについてよくある質問
ディベートは何人で行いますか?
1対1で行う場合もあれば、複数人のチームに分かれる場合もあります。人数は授業や大会の形式によって異なります。
ディベートには必ず勝ち負けがありますか?
競技として行う場合は、第三者が勝敗を判定します。授業や研修では、勝敗よりも考え方や伝え方を学ぶことを重視する場合があります。
自分の意見と違う側になってもよいですか?
問題ありません。ディベートでは、自分の本音とは関係なく、与えられた側の立場から意見を組み立てることがあります。
ディベートでは相手の意見を否定してもよいですか?
意見の内容に対して反論することはできます。ただし、相手の性格や話し方を責めず、理由を示しながら反論することが大切です。
まとめ:ディベートとは立場を分けて意見を伝えること
ディベートとは、一つのテーマについて賛成側と反対側に分かれ、理由や根拠を示しながら意見を伝えることです。発言する順番や時間などのルールに沿って進めます。
ディスカッションとの主な違いは、立場が分かれ、第三者による判定が行われることがある点です。相手を言い負かすことではなく、筋道を立てて考え、分かりやすく伝えることがディベートの大切な役割です。
