ディープラーニングとは?仕組みや機械学習との違いを簡単に解説

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ディープラーニングとは何かを初心者向けに説明した画像

ディープラーニングとは、たくさんのデータから、コンピューターが見分けるための手がかりを学ぶ技術です。

日本語では「深層学習」と呼ばれます。画像の識別や音声認識、自動翻訳、生成AIなど、身近なサービスにも使われています。

ただし、AIや機械学習、ニューラルネットワークとの違いは、初めて学ぶ人には分かりにくいものです。この記事では、ディープラーニングの意味や仕組み、具体例を初心者向けに解説します。

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目次

ディープラーニングとは簡単に言うと

ディープラーニングとは、コンピューターが多くのデータを調べ、共通するパターンを自動で見つける技術です。

見つけたパターンを使い、初めて見るデータの種類を分けたり、答えを予測したりします。

たとえば、コンピューターに犬と猫の画像を大量に見せます。すると、耳の形や顔つき、体の形などを手がかりにして、犬と猫を見分けられるようになります。

人が「耳を見てください」「ひげを確認してください」と、すべての見分け方を細かく教える必要はありません。コンピューターが画像を調べ、判断に役立つ手がかりを学びます。

ただし、コンピューターが人間と同じように、犬や猫の意味を理解しているわけではありません。画像を数字の集まりとして読み取り、犬らしさや猫らしさを計算しています。

ディープラーニングとAI・機械学習の関係

ディープラーニングを理解するには、AIや機械学習との関係を知ることが大切です。

この3つは同じ意味ではありません。AIという大きな分野の中に機械学習があり、機械学習の中にディープラーニングがあります。

AIとは

AIとは、人が行うような判断や予測、文章の作成などを、コンピューターで行う技術の総称です。日本語では「人工知能」と呼ばれます。

AIには、あらかじめ人が決めたルールに従って動くものもあります。そのため、すべてのAIにディープラーニングが使われているわけではありません。

機械学習とは

機械学習とは、コンピューターがデータから共通するパターンや傾向を学ぶ方法です。

たとえば、過去の売上データから来月の売上を予測したり、迷惑メールと通常のメールを見分けたりするために使われます。

ディープラーニングは機械学習の一つ

ディープラーニングは、機械学習に含まれる技術の一つです。

一般的な機械学習では、人が「データのどこを見るか」を決める場合があります。一方、ディープラーニングは、判断に役立つ手がかりもコンピューターが見つけられる点が特徴です。

言葉簡単な意味
AI人が行うような判断や予測などを、コンピューターで行う技術の総称
機械学習データから共通するパターンや傾向を学ぶ方法
ディープラーニング何段階もの計算を行い、データを見分ける手がかりまで学ぶ方法

ディープラーニングとニューラルネットワークの関係

ディープラーニングは、ニューラルネットワークという計算の仕組みを使っています。

ニューラルネットワークとは、たくさんの計算場所をつなぎ、情報を順番に処理する仕組みです。人間の脳にある神経のつながりを参考にしていますが、脳そのものを再現したものではありません。

ニューラルネットワークとは

ニューラルネットワークでは、情報を受け取る場所、計算する場所、答えを出す場所をつなぎます。

それぞれの場所で小さな計算を行い、その結果を次の場所へ渡します。情報を順番に計算することで、最後に答えを出します。

層を重ねたものがディープラーニング

ディープラーニングでは、情報を順番に計算する場所を「層」と呼びます。

最初の層は、コンピューターに入れる情報を受け取ります。最後の層は、コンピューターが判断した答えを出します。

その間には、入力された情報を計算する「隠れ層」があります。隠れ層とは、最初に入れた情報と最後の答えの間で、見分けるための手がかりを探す部分です。

「ディープ」には「深い」という意味があります。隠れ層を複数重ねて学習するため、ディープラーニングと呼ばれます。

ディープラーニングの仕組み

ディープラーニングでは、データを読み込み、正しい答えとのずれを確認しながら学習します。

基本的な流れは、次のとおりです。

データを読み込む

最初に、画像や音声、文章などのデータをコンピューターに読み込ませます。

犬と猫を見分ける場合は、コンピューターに練習させるため、犬と猫の画像を多く用意します。このようなデータを「学習用データ」と呼びます。

正しく学習させるには、同じ種類にかたよらないデータを用意することが大切です。

見分けるための手がかりを見つける

読み込んだデータは、ニューラルネットワークの中を順番に進みます。

画像であれば、最初は線や色の変化を調べます。さらに深い層では、目や耳、顔の形など、より複雑な手がかりを組み合わせます。

正しい答えとのずれを小さくする

コンピューターが出した答えと、正しい答えを比べます。このときのずれを「誤差」と呼びます。

たとえば、正解が猫なのに犬だと判断した場合は、誤差が大きい状態です。コンピューターは、次に正しく判断できるように計算のしかたを少し直します。

この作業を何度もくり返し、正しい答えに近づけていきます。

学習した内容を使って判断する

学習が終わると、初めて見るデータにも答えを出せるようになります。

たとえば、新しい動物の画像を読み込み、犬である可能性と猫である可能性を計算します。

このように、学習した内容を使って判断することを、ITでは「推論」と呼びます。

ディープラーニングの主な特徴

ディープラーニングには、一般的な機械学習とは異なる特徴があります。

見分けるための手がかりを自動で見つけられる

大きな特徴は、判断に必要な手がかりをコンピューターが自動で見つけられることです。

従来の方法では、人が「画像のこの部分を調べる」と決める必要がありました。ディープラーニングでは、学習を通して、どこを見ればよいかも見つけます。

画像や音声などを扱える

ディープラーニングは、画像や音声、文章、動画などの処理を得意としています。

これらは、表に整理された数字のように、単純には比べにくい情報です。ディープラーニングは、その中から共通するパターンを探せます。

多くのデータと計算が必要になる

ディープラーニングの学習には、多くのデータが必要になることがあります。

また、何段階もの計算を行います。そのため、大量の計算を速く行えるコンピューターが必要になる場合もあります。

ディープラーニングでできること

ディープラーニングは、データを種類ごとに分けたり、次に起こりそうなことを予測したりするために使われます。

文章や画像、音声など、新しい内容を作ることもできます。

画像を見分ける

画像に何が写っているかを見分けられます。

人物や動物、商品などを種類ごとに分けるだけでなく、画像の中にある物の場所を見つけることも可能です。

人の声を文字にする

人が話した音声を読み取り、文字に変換できます。

この技術を「音声認識」と呼びます。会議の音声を文字にしたり、スマートフォンを声で操作したりする機能に使われています。

文章を理解して作る

大量の文章を学習し、質問への回答や文章の要約、翻訳などを行えます。

文章を作る生成AIにも、ディープラーニングが使われています。

異常や変化を見つける

普段とは異なるデータを見つけることもできます。

工場の製品にある傷や、機械の動きの変化、不自然な通信などを見つける場面で役立ちます。

ディープラーニングの身近な例

ディープラーニングは、特別な研究施設だけで使われる技術ではありません。

日常で使うスマートフォンやインターネットサービスにも取り入れられています。

スマートフォンの顔認証

顔認証では、カメラに映った顔の形や配置を調べます。

登録されている本人の顔と比べ、同じ人物である可能性を判断します。

音声アシスタント

音声アシスタントは、利用者の声を読み取り、何を求めているのかを判断します。

天気を調べたり、予定を登録したり、音楽を再生したりする操作に使われます。

自動翻訳

自動翻訳では、単語を一つずつ別の言葉に置き換えるだけではありません。

文章の前後のつながりを調べ、自然な意味になるように別の言語へ変換します。

生成AI

生成AIとは、文章や画像、音声などを新しく作るAIです。

多くのデータから言葉や画像のパターンを学び、利用者の指示に合った内容を作ります。

ディープラーニングが使われる場面

ディープラーニングは、生活に身近なサービスだけでなく、仕事や社会を支える分野でも使われています。

医療

医療では、検査画像の中から、確認が必要な部分を見つける支援に使われています。

コンピューターだけですべてを決めるのではなく、医師の確認や判断を助けるために使われる場合があります。

自動運転

自動運転では、車に取り付けたカメラの映像から、人や車、信号、道路などを見分けます。

周囲の状況を知り、安全な動きを決めるための技術の一つとして使われています。

工場の検査

工場では、製品の画像を調べ、傷や形の違いを見つけます。

人の目による検査を助け、確認作業を効率よくするために活用されています。

インターネットサービス

動画や商品のおすすめ、検索結果の並び替えなどにも使われます。

利用者の操作や過去のデータをもとに、関心がありそうな情報を予測します。

ディープラーニングと生成AIの違い

ディープラーニングと生成AIは、同じ意味ではありません。

ディープラーニングは、データから見分けるための手がかりや、情報同士のつながりを学ぶ技術です。生成AIは、その技術などを使って、新しい文章や画像を作るAIです。

項目ディープラーニング生成AI
意味データから共通するパターンを学ぶ技術文章や画像などを新しく作るAI
主な役割種類分け、予測、認識など文章、画像、音声などの作成
関係生成AIを支える技術の一つディープラーニングなどを利用するAI

たとえば、画像の中に犬がいるかを判断することは「認識」です。一方、犬の画像を新しく作ることは「生成」です。

ディープラーニングのメリット

人が見分け方を細かく決めなくても学習できる

ディープラーニングは、判断に役立つ手がかりをデータから見つけられます。

人がすべての見分け方を一つずつ決める必要がないため、複雑な画像や音声にも対応しやすくなります。

複雑なデータからパターンを見つけられる

画像や音声、文章には、多くの情報が含まれています。

ディープラーニングは、単純な決まりだけでは処理しにくいデータからも、判断に役立つパターンを見つけられます。

多くのデータをもとに判断できる

人が一度に確認することが難しい量のデータも処理できます。

大量のデータに共通する傾向を調べ、種類分けや予測に役立てられます。

ディープラーニングのデメリットと問題点

多くの学習用データが必要になる

目的によっては、コンピューターに練習させるためのデータを多く用意する必要があります。

データが少なかったり、同じ種類ばかりにかたよっていたりすると、正しく判断しにくくなることがあります。

学習に時間や費用がかかる

ディープラーニングでは、何段階もの計算を何度も行います。

規模が大きい場合は、高い性能を持つ機器や、長い学習時間が必要になることがあります。

判断した理由が分かりにくいことがある

多くの層で複雑な計算をするため、なぜその答えを出したのか説明しにくい場合があります。

このような、答えを出した理由が分かりにくい問題を「ブラックボックス問題」と呼びます。医療や金融などでは、判断の理由を確認できることも大切です。

必ず正しい答えを出すわけではない

ディープラーニングが出す答えは、学習したデータをもとにした予測です。

見たことのない状況や、学習用データにかたよりがある場合は、間違った答えを出すこともあります。そのため、利用する人が結果を確認することが大切です。

ディープラーニングで初心者が間違えやすい点

AIとディープラーニングは同じではない

AIは、人が行うような判断や予測などを、コンピューターで行う技術全体を表す言葉です。

ディープラーニングは、そのAIを実現する方法の一つです。すべてのAIがディープラーニングで動いているわけではありません。

機械が人間のように理解しているとは限らない

ディープラーニングは、データの中にある数字の関係を学びます。

人間と同じ気持ちや常識を持ち、言葉や画像の意味を理解しているとは限りません。

データを増やせば必ず正確になるわけではない

学習用データは、数だけでなく内容も重要です。

たとえば、明るい場所で撮影した画像ばかりを学習すると、暗い場所では正しく見分けられないことがあります。目的に合ったデータを、かたよりなく用意する必要があります。

層を増やせば必ず性能が上がるわけではない

ディープラーニングは、複数の層を使って計算します。

ただし、層を増やすだけで必ず正確になるわけではありません。扱うデータや目的に合った仕組みにすることが大切です。

ディープラーニングについてよくある質問

ディープラーニングは日本語で何といいますか?

ディープラーニングは、日本語で「深層学習」といいます。

英語の「deep」は深い、「learning」は学習という意味です。何層にも重ねた仕組みで学習することから、この名前が付いています。

ディープラーニングは何層からですか?

何層からディープラーニングと呼ぶかについて、すべての場面で共通する明確な決まりはありません。

一般には、最初に情報を受け取る場所と、最後に答えを出す場所の間に、複数の隠れ層がある仕組みを指します。

ただし、層の数だけで性能が決まるわけではありません。

ディープラーニングには数学が必要ですか?

仕組みを詳しく学び、自分で作る場合は、数学の知識が役立ちます。

一方、意味や使われ方を理解するだけなら、難しい数式を覚える必要はありません。まずは、データから見分けるための手がかりを学ぶ技術だと理解すれば十分です。

ChatGPTにもディープラーニングが使われていますか?

はい。ChatGPTのように文章を扱う生成AIには、ディープラーニングの技術が使われています。

大量の文章から、言葉同士のつながりや文章の続き方を学びます。そして、利用者が入力した内容に合う言葉を予測しながら、文章を作ります。

機械学習とディープラーニングはどちらを先に学びますか?

最初は、機械学習の基本から学ぶと関係を理解しやすくなります。

機械学習の中にディープラーニングが含まれているためです。ただし、用語の意味を知るだけなら、先にディープラーニングの身近な例から学んでも問題ありません。

ディープラーニングには大量のデータが必ず必要ですか?

必要なデータの量は、目的や使う方法によって異なります。

すでに学習した仕組みを別の目的に活用する方法もあるため、すべての場合で大量のデータを一から用意するとは限りません。

まとめ|ディープラーニングとはデータから手がかりを学ぶ技術

ディープラーニングとは、たくさんのデータから、見分けるための手がかりや共通するパターンを学ぶ技術です。日本語では「深層学習」と呼ばれます。

AIという大きな分野の中に機械学習があり、機械学習の一つとしてディープラーニングがあります。情報を順番に計算する層を複数重ねて学習することが、名前の由来です。

顔認証や自動翻訳、画像認識、音声認識、生成AIなど、身近なサービスにも使われています。ただし、必ず正しい答えを出すわけではないため、人が結果を確認しながら活用することが大切です。

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