IDEとは、プログラムの作成に必要な機能を一つにまとめたソフトウェアです。
プログラムを書く、動かす、間違いを見つけるといった作業を、同じ画面で進められます。プログラミングを学び始めた人から、仕事でシステムを開発する人まで広く使われています。
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IDEとは、開発に必要な道具をまとめたソフトウェア
IDEは、プログラムを作るための「統合開発環境」です。読み方は「アイディーイー」です。
かんたんに言うと、プログラミングに必要な道具が一つの場所にそろった作業環境です。
料理にたとえると、包丁、まな板、鍋、調味料などが使いやすく並んだ台所に近い存在です。必要な道具を探して別の場所へ移動する手間を減らせます。
ITにおけるIDEも同じです。プログラムを書く機能や動かす機能、不具合を調べる機能などが一つにまとめられています。
IDEは何の略?正式名称と読み方
IDEは、英語の「Integrated Development Environment」を短くした言葉です。日本語では「統合開発環境」と呼ばれます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表記 | IDE |
| 読み方 | アイディーイー |
| 正式名称 | Integrated Development Environment |
| 日本語 | 統合開発環境 |
「統合」には、いくつかのものを一つにまとめるという意味があります。IDEという名前は、開発に使う複数の機能をまとめていることを表しています。
IDEに備わっている主な機能
IDEに備わっている機能は、製品によって異なります。ここでは、多くのIDEで利用できる代表的な機能を紹介します。
プログラムを書く機能
IDEには、ソースコードを書くためのエディタが備わっています。ソースコードとは、コンピューターに行わせる処理を、プログラミング言語で書いたものです。
文字に色を付けて見やすくしたり、行番号を表示したりする機能もあります。普通のメモ帳よりも、プログラムを書きやすい作りになっています。
入力を助ける機能
文字を途中まで入力すると、続きの候補が表示されることがあります。この機能は「コード補完」と呼ばれます。
入力する文字数を減らせるだけでなく、名前の打ち間違いを防ぐことにも役立ちます。
間違いを知らせる機能
プログラムの書き方に間違いがあると、その場所に印やメッセージを表示します。完成後にまとめて確認するよりも、早い段階で間違いに気付きやすくなります。
ただし、すべての間違いをIDEが見つけられるわけではありません。書き方は正しくても、処理の内容が想定と異なる場合があるためです。
プログラムを動かす機能
IDEでは、作成中のプログラムを同じ画面から動かせます。別のソフトウェアを毎回開く手間を減らせます。
プログラミング言語によっては、書いた内容をコンピューターが実行できる形へ変換します。この変換を行うソフトウェアは「コンパイラ」と呼ばれます。
不具合の原因を調べる機能
プログラムが正しく動かないときは、「デバッグ」という確認作業を行います。デバッグは、プログラムの不具合を見つけて直す作業です。
IDEでは、プログラムを一行ずつ動かしたり、処理中の値を確認したりできます。どこで想定と違う動きになったのかを調べやすくなります。
ファイルをまとめて管理する機能
プログラムは、一つではなく複数のファイルで作られることがあります。IDEを使うと、関連するファイルを一つのまとまりとして管理できます。
このまとまりは「プロジェクト」と呼ばれるのが一般的です。必要なファイルを探しやすくなり、開発作業を整理できます。
IDEを使うメリット
IDEの主なメリットは、開発に必要な作業を一つの画面で進められることです。
- 複数のソフトウェアを切り替える手間を減らせる
- 入力候補を使ってプログラムを書きやすくなる
- 書き方の間違いに早く気付きやすい
- 不具合が起きた場所を調べやすい
- 複数のファイルをまとめて管理できる
特に初心者にとっては、入力や確認を助ける機能が便利です。プログラムの書き方を覚えながら、実際の動きを試せます。
IDEを使うときの注意点
IDEは多くの機能を備えているため、起動や動作に時間がかかることがあります。使っているパソコンや、開くプロジェクトの大きさによっても変わります。
また、最初はボタンや設定項目の多さに戸惑うかもしれません。すべての機能を一度に覚える必要はなく、プログラムを書く、動かす、確認するという基本操作から覚えるとよいでしょう。
IDEとコードエディタの違い
IDEと似たものに「コードエディタ」があります。コードエディタは、主にソースコードを書くためのソフトウェアです。
| 比較項目 | IDE | コードエディタ |
|---|---|---|
| 主な目的 | プログラム開発全体を助ける | ソースコードを書く |
| 主な機能 | 編集、実行、デバッグなど | 文字の入力や編集 |
| 動作 | 機能が多く、重くなる場合がある | 比較的軽いものが多い |
| 設定 | 必要な機能が初めからそろったものが多い | 必要な機能を後から追加できるものがある |
ただし、IDEとコードエディタの境目は、はっきり決まっているわけではありません。コードエディタに機能を追加すると、IDEに近い使い方ができる場合があります。
Visual StudioとVisual Studio Codeは同じものではない
初心者が間違えやすいのが、Visual StudioとVisual Studio Codeの違いです。名前は似ていますが、別のソフトウェアです。
Visual Studioは、開発に必要な多くの機能を備えたIDEです。Visual Studio Codeは、コードを書く機能を中心としたコードエディタですが、拡張機能を追加するとIDEに近い環境を作れます。
代表的なIDEの例
IDEには多くの種類があり、対応するプログラミング言語や作るものが異なります。
| IDEの例 | 主な特徴 |
|---|---|
| Visual Studio | Windows向けソフトウェアなどの開発に使われる |
| IntelliJ IDEA | Javaを中心とした開発に使われる |
| Eclipse | Javaなど複数の言語による開発に使われる |
| Android Studio | Android向けアプリの開発に使われる |
| Xcode | iPhoneやMac向けアプリの開発に使われる |
| PyCharm | Pythonによる開発に使われる |
IDEを選ぶときは、作りたいものと使用するプログラミング言語を確認します。学習教材や学校で指定されているIDEがある場合は、同じものを使うと操作を進めやすくなります。
IDEが使われる場面
IDEは、プログラムを作るさまざまな場面で使われています。
- WebサイトやWebサービスの開発
- スマートフォン向けアプリの開発
- パソコン向けソフトウェアの開発
- 会社で使う業務システムの開発
- プログラミングの授業や学習
仕事で大きなシステムを作る場合だけでなく、プログラミングを初めて学ぶ場面でも利用されます。
もう一つのIDEとの違い
IDEという言葉は、古いパソコンで使われていたハードディスクなどの接続規格を指す場合もあります。検索結果に「IDEケーブル」「IDE HDD」「IDEをSATAに変換」などが表示されるのは、このためです。
プログラミングで使うIDEは「統合開発環境」、ハードディスクに関するIDEは「接続規格」です。同じ表記ですが、意味は異なります。
IDEについてよくある質問
IDEは初心者にも必要ですか?
必ず使わなければならないわけではありません。ただし、入力補助や間違いを知らせる機能があるため、初心者の学習にも役立ちます。
教材で使用するIDEが決まっている場合は、その案内に合わせると進めやすいでしょう。
IDEは無料で使えますか?
無料で利用できるIDEもあります。有料版と無料版が用意されている製品もあり、使える機能や利用条件が異なる場合があります。
学習目的であれば、まず無料で利用できるものから試す方法があります。
IDEだけでプログラムを作れますか?
IDEだけで基本的な開発を進められる場合があります。ただし、使用するプログラミング言語や作るものによっては、追加のソフトウェアや設定が必要です。
IDEと開発環境は同じ意味ですか?
まったく同じではありません。開発環境は、プログラムを作るために使うパソコン、ソフトウェア、設定などを含む広い言葉です。
IDEは、その開発環境を構成するソフトウェアの一つです。
IDEとは何かのまとめ
IDEとは、プログラムを書く、動かす、不具合を調べるといった機能を一つにまとめた統合開発環境です。
IDEを使うと、複数のソフトウェアを行き来する手間を減らせます。入力補助やデバッグなどの機能もあり、初心者の学習から仕事でのシステム開発まで幅広く利用されています。
コードエディタは文字の入力や編集が中心ですが、IDEはプログラム開発全体を助ける点が大きな違いです。作りたいものや使用するプログラミング言語に合わせて選ぶことが大切です。
