事案とは、対応や検討の対象となっている事柄のことです。
かんたんに言うと、「今後どのように扱うかを考える必要がある出来事」を表します。仕事では、問題や出来事を落ち着いて伝えるときによく使われます。
ただし、すべての出来事を事案と呼ぶわけではありません。この記事では、事案の意味や使い方、案件・事象・事例との違いを初心者向けに解説します。
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事案とは
事案とは、対応や検討の対象になっている事柄です。読み方は「じあん」です。
仕事では、発生した問題や確認が必要な出来事を指すことがあります。「すでに起きたこと」と「今後の対応」をまとめて考えるときに使いやすい言葉です。
事案の意味を身近な例で考える
学校で、配布する予定だった資料が一部の生徒に届いていなかったとします。先生は状況を確認し、資料を届ける方法を考える必要があります。
このように、すでに起きていて、確認や対応が必要な出来事が事案です。ビジネスでも、発生した出来事を整理して対応するときに「事案」という言葉を使います。
事案が使われる場面
事案は、会社や団体などで状況を共有するときに使われます。日常会話よりも、報告や打ち合わせなどで使われることが多い言葉です。
問題が起きたとき
仕事の進め方に不備が見つかったときや、予定どおりに進まなかったときに使われます。「問題」と直接表現せず、落ち着いて状況を共有したい場面にも向いています。
たとえば、「現在、この事案の原因を確認しています」のように使います。
対応方法を考えるとき
起きた出来事について、今後の対応を考える場面でも使われます。事実を整理し、誰が何をするのかを決めるときなどです。
「この事案への対応を話し合います」と表現すれば、話し合う対象が明確になります。
情報を共有するとき
複数の人へ同じ情報を伝えるときにも使われます。出来事の内容や現在の状況を、関係する人にまとめて知らせる場面です。
「事案の内容を関係者へ共有しました」のように表現します。
事案の使い方と例文
事案は、単独で使うだけでなく、「事案が発生する」「事案に対応する」などの形でも使われます。ここでは、仕事で使いやすい例文を紹介します。
事案が発生する
「事案が発生する」は、確認や対応が必要な出来事が起きることです。
- 作業中に確認が必要な事案が発生しました。
- 同じ事案が発生しないように、手順を見直します。
事案に対応する
「事案に対応する」は、起きた出来事に対して必要な行動を取ることです。
- 担当者が事案に対応しています。
- 内容を確認してから、この事案に対応します。
事案を共有する
「事案を共有する」は、出来事の内容や状況を関係する人に知らせることです。
- 今回の事案をチーム内で共有しました。
- 似た事案を防ぐため、対応内容も共有します。
事案を整理する
「事案を整理する」は、起きたことや現在の状況を分かりやすくまとめることです。
- 打ち合わせの前に事案を整理します。
- 事案を整理し、必要な対応を確認しました。
事案の言い換え表現
事案は、場面に応じて「出来事」「問題」「件」「検討事項」などに言い換えられます。ただし、それぞれの言葉が表す範囲は少し異なります。
| 言い換え | 向いている場面 |
|---|---|
| 出来事 | 起きたことを広く表したいとき |
| 問題 | 解決すべき点を明確にしたいとき |
| 件 | 特定の話題を簡潔に示したいとき |
| 検討事項 | これから話し合う内容を示したいとき |
| 対応事項 | 今後行う作業を示したいとき |
やわらかく伝えたい場合は、「出来事」や「件」が使いやすいでしょう。対応の必要性を明確にしたい場合は、「問題」や「対応事項」が適しています。
事案と案件の違い
事案は対応や検討の対象となる事柄、案件は仕事として扱う事柄です。
案件は、依頼された仕事や商談、計画などにも使われます。そのため、案件には必ずしも問題が起きているとは限りません。
| 言葉 | 主な意味 | 使用例 |
|---|---|---|
| 事案 | 対応や検討が必要な事柄 | 発生した事案を確認する |
| 案件 | 仕事として扱う事柄 | 新しい案件を担当する |
たとえば、新しいWebサイトを作る仕事は「案件」です。その仕事の途中で確認が必要な問題が起きた場合、その出来事は「事案」と表現できます。
事案と事象の違い
事案は人が対応する対象、事象は実際に起きた現象や出来事です。
事象は、起きたこと自体に注目した言葉です。一方の事案は、その出来事を確認や対応の対象として見ています。
| 言葉 | 注目する点 | 使用例 |
|---|---|---|
| 事案 | 対応や検討の対象 | 事案への対応を決める |
| 事象 | 実際に起きた現象 | 同じ事象が再び起きる |
パソコンの画面が一時的に動かなくなった場合、その現象自体は「事象」です。原因を調べて対応する対象として扱う場合は「事案」と呼べます。
事案と事例の違い
事案は現在扱っている事柄、事例は具体的な例として取り上げる出来事です。
事例は、説明や比較のために紹介するときに使われます。過去の出来事を、今後の参考として取り上げる場合にも使える言葉です。
| 言葉 | 主な意味 | 使用例 |
|---|---|---|
| 事案 | 対応や検討の対象となる事柄 | 現在の事案を確認する |
| 事例 | 説明や参考にする具体的な例 | 過去の事例を調べる |
対応中の出来事は「事案」です。その内容を後から参考例として紹介する場合は「事例」になります。
事案の使い方で間違えやすい点
仕事のすべてを事案と呼ぶわけではない
事案は、仕事そのものを広く表す言葉ではありません。新しい仕事や依頼を表す場合は、「案件」の方が自然です。
「新しい事案を受注した」ではなく、「新しい案件を受注した」と表現します。
必ずしも大きな問題を表すわけではない
事案という言葉は、深刻な出来事だけに使うものではありません。小さな確認事項や、今後の対応を考える必要がある出来事にも使えます。
ただし、日常会話では少し硬く聞こえることがあります。家族や友人との会話では、「出来事」「問題」「この件」などの方が伝わりやすいでしょう。
内容をはっきり伝える
「事案がありました」だけでは、何が起きたのか分かりにくい場合があります。必要に応じて、内容や現在の状況を続けて説明しましょう。
たとえば、「資料が届いていない事案があり、現在確認しています」と伝えると、状況が分かりやすくなります。
事案についてよくある質問
事案の読み方は何ですか?
事案の読み方は「じあん」です。「事」は事柄、「案」は考える対象となる内容を表しています。
事案は悪い意味の言葉ですか?
事案そのものが、必ず悪い意味を持つわけではありません。確認や対応が必要な事柄を、広く表す言葉です。
ただし、問題が起きた場面で使われることが多いため、悪い出来事を連想される場合があります。
「この事案」と「この案件」はどちらが正しいですか?
対応が必要な出来事を指すなら「この事案」が適しています。依頼された仕事や計画を指すなら「この案件」が自然です。
事案は日常会話でも使えますか?
日常会話でも使えますが、少し硬い表現です。普段の会話では、「出来事」「問題」「この件」などに言い換えると伝わりやすくなります。
まとめ|事案とは対応や検討の対象となる事柄
事案とは、対応や検討の対象となっている事柄のことです。仕事では、発生した出来事を整理し、対応方法を考える場面などで使われます。
案件は仕事として扱う事柄、事象は起きた現象、事例は参考にする具体的な例です。それぞれの意味を理解し、伝えたい内容に合った言葉を選びましょう。
