サスペンスとは、先の展開が分からない不安や緊張を楽しむ作品や表現のことです。
映画やドラマ、小説などで使われます。「このあと何が起こるのだろう」と、続きが気になる状態を作るのが大きな特徴です。
サスペンスは、ミステリーと同じ意味ではありません。ただし、両方の特徴を持つ作品もあります。
この記事では、サスペンスの意味や特徴、ミステリー・ホラー・スリラーとの違いを初心者向けに解説します。
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サスペンスとは簡単にいうと
サスペンスとは、何が起こるか分からない状態を作り、見る人や読む人に不安や緊張を感じさせる表現です。
大切なのは、事件が起きることではありません。「次はどうなるのか」と気になる状態が続くことです。
たとえば、登場人物が机の上に置かれた箱へ手を伸ばす場面を考えてみましょう。箱の中身をすぐに見せなければ、見る人は「何が入っているのだろう」と気になります。
このように、結果をすぐに見せず、期待や不安を高めるのがサスペンスの基本です。
サスペンスとミステリーの違い
サスペンスとミステリーの違いは、物語の中心にあるものです。
サスペンスは不安や緊張を楽しむ作品、ミステリーは謎とその答えを考える作品と覚えると分かりやすいでしょう。
| 比べる点 | サスペンス | ミステリー |
|---|---|---|
| 物語の中心 | 不安や緊張 | 謎とその答え |
| 主な楽しみ方 | 次に何が起こるかを見守る | 何が起きたのかを考える |
| 気になりやすいこと | 登場人物はどうなるのか | 真相は何か、なぜ起きたのか |
| 謎解き | なくても成り立つ | 重要な要素になる |
| 感じやすい気持ち | 不安、緊張、期待 | 疑問、好奇心、納得 |
サスペンスは緊張感が中心
サスペンスでは、「登場人物は無事なのか」「計画は成功するのか」など、これから起こることに注目します。
真相を当てることよりも、結果が分からない状態を見守る緊張感が中心です。
ミステリーは謎とその答えが中心
ミステリーでは、物語の中に解くべき謎があります。手がかりをもとに、何が起きたのかを考えることが主な楽しみです。
犯人を探す物語だけではありません。消えた物の行方や、不思議な出来事の理由を明らかにする作品もミステリーに含まれます。
犯人が分かる時期だけでは区別できない
「犯人が最後に分かるのがミステリーで、最初から分かるのがサスペンス」と説明されることがあります。
これは見分け方の一つですが、すべての作品には当てはまりません。
犯人が最初から示されていても、どのように証拠を見つけ、真相を明らかにするかが中心ならミステリーになります。このような作品は「倒叙ミステリー」と呼ばれます。
倒叙ミステリーとは、犯人や出来事の流れを先に見せ、その後で追う側が真相へ近づく過程を描く作品です。『刑事コロンボ』や『古畑任三郎』などが知られています。
反対に、犯人が分からない作品でも、謎解きより不安や緊張を強く描いていれば、サスペンスの要素が強いといえます。
犯人が分かる時期ではなく、謎と緊張感のどちらが物語の中心なのかを見ることが大切です。
両方の特徴を持つ作品もある
サスペンスとミステリーは、完全に分けられるものではありません。
謎を追いながら、登場人物が危険や困難から抜け出そうとする作品は、ミステリーでもありサスペンスでもあります。
作品を一つの分野だけに当てはめようとせず、どの要素が強いかで考えると分かりやすいでしょう。
サスペンスの意味
サスペンスは、英語の「suspense」から来た言葉です。英語では、何が起こるか分からないときに感じる期待や不安、緊張などを表します。
日本では、そのような気持ちを生み出す映画、ドラマ、小説などを示す言葉として使われています。
ただし、サスペンスは作品の分野だけを表す言葉ではありません。見る人を物語へ引き込む表現方法を示す場合もあります。
そのため、恋愛作品や人間ドラマの一部に、サスペンスの表現が使われることもあります。
サスペンス作品の特徴
サスペンス作品には、見る人や読む人を引きつけるための工夫があります。主な特徴を見ていきましょう。
先の展開をすべて見せない
サスペンスでは、これから起こることを最初からすべて見せません。
一部の情報をあえて隠すことで、「このあとどうなるのか」と気になる状態を作ります。
登場人物が困った状況に置かれる
登場人物が時間に追われたり、秘密を抱えたりする場面もよく見られます。
簡単には答えを出せない状況を作ることで、物語の緊張感が高まります。
見る人だけが事実を知っていることがある
登場人物が知らないことを、見る人だけが先に知っている場合があります。
たとえば、登場人物が向かう部屋に何かが隠されていることを、見る人だけが知っている場面です。「その部屋に入っても大丈夫だろうか」と考えながら見守るため、緊張が高まります。
時間の制限が使われる
「日が暮れるまで」「電車が出発するまで」など、時間の制限を設ける方法もあります。
残り時間が少なくなるほど、目的を達成できるのか気になりやすくなります。
音や映像で緊張を高める
映画やドラマでは、音楽、足音、暗い映像などが使われることがあります。
静かな場面を長く見せた後に変化を加えるなど、音と映像の見せ方によって緊張を作ります。
サスペンスが使われる場面
サスペンスは、映画やドラマだけでなく、さまざまな作品で使われています。
- 映画
- テレビドラマ
- 小説
- 漫画
- アニメ
- ゲーム
小説では、文章で情報を隠したり、登場人物の不安を細かく描いたりします。読者が頭の中で場面を想像することで、緊張感が生まれます。
映画やドラマでは、映像や音、場面の切り替えによって緊張を作ります。同じ場面でも、音楽や見せる順番によって受ける印象が変わります。
ゲームでは、自分で登場人物を動かします。次に何が起こるか分からない場所へ自分で進むため、緊張を強く感じることがあります。
サスペンスとホラーの違い
サスペンスは、先が分からないことによる不安や緊張を楽しむ表現です。ホラーは、見る人や読む人に恐怖を感じさせることが中心です。
| 比べる点 | サスペンス | ホラー |
|---|---|---|
| 中心となる感情 | 不安や緊張 | 恐怖 |
| 主な関心 | このあと何が起こるか | どのような怖いことが起こるか |
| 怖い場面 | なくても成り立つ | 重要な要素になる |
サスペンスは、必ずしも怖い作品ではありません。目的を達成できるか見守る物語なども、見せ方によってサスペンスになります。
一方、ホラーでは、不思議な現象や恐ろしい存在などを使い、怖さを強く感じさせることがあります。
ただし、不安を高めながら恐怖を描く「ホラーサスペンス」のように、両方の特徴を持つ作品もあります。
サスペンスとスリラーの違い
スリラーとは、強い刺激や興奮を感じさせる作品のことです。速い展開や迫力のある場面が使われる傾向があります。
サスペンスは、「このあと何が起こるのか」という緊張を作ります。スリラーは、その緊張に加えて、驚きや興奮を強く感じさせます。
ただし、サスペンスとスリラーにも明確な境目はありません。サスペンスの要素を多く含むスリラー作品もあります。
初心者が間違えやすい点
事件が起きればサスペンスとは限らない
事件が登場する作品が、すべてサスペンスになるわけではありません。
謎とその答えを考えることが中心ならミステリー、先の展開を見守る緊張が中心ならサスペンスの要素が強いと考えられます。
サスペンスは怖い作品だけではない
サスペンスには、不安を感じる場面がよくあります。しかし、ホラーのような怖さは必ずしも必要ではありません。
試合の結果や計画の成功を見守る場面でも、見せ方によってはサスペンスが生まれます。
作品と表現方法の両方を指す
サスペンスは、作品の分野として使われる言葉です。同時に、見る人を緊張させる表現方法も指します。
作品全体がサスペンスでなくても、一部にサスペンスの要素が使われることがあります。
一つの作品が複数の分野に入ることもある
映画や小説の分野は、はっきり分けられないことがあります。
一つの作品に、サスペンス、ミステリー、ホラーなどの特徴が含まれていても不自然ではありません。
サスペンスに関するよくある質問
サスペンスとは日本語でどのような意味ですか?
先の展開が分からないときに感じる不安や緊張、期待などを表します。
日本では、そのような気持ちを生み出す映画、ドラマ、小説などを示す言葉としても使われています。
サスペンスとミステリーは同じですか?
同じではありません。サスペンスは緊張感、ミステリーは謎とその答えが中心です。
ただし、両方の特徴を持つ作品も多いため、完全に分けられない場合があります。
犯人が最初から分かる作品はサスペンスですか?
犯人が最初から分かるだけで、サスペンスになるとは限りません。
先の展開を見守る緊張が中心ならサスペンス、証拠を集めて真相へ近づく過程が中心ならミステリーの要素が強くなります。
サスペンスには必ず事件が登場しますか?
必ずしも事件が必要なわけではありません。
目的を達成できるか、秘密が明らかになるかなど、結果が分からない緊張を描けばサスペンスになります。
サスペンスは映画やドラマだけの言葉ですか?
映画やドラマだけではありません。小説、漫画、アニメ、ゲームなどにも使われます。
作品全体の分野ではなく、一部の場面に使われた表現を示す場合もあります。
サスペンスとは先の展開を待つ緊張を楽しむ表現
サスペンスとは、何が起こるか分からない状態を作り、見る人や読む人に不安や緊張を感じさせる表現です。
ミステリーは謎とその答えが中心ですが、サスペンスは先の展開を見守る緊張が中心です。ただし、一つの作品が両方の特徴を持つこともあります。
「犯人がいつ分かるか」だけで判断せず、謎と緊張感のどちらが物語の中心なのかを見ると、違いを理解しやすくなります。
