「会議で使う叩き台を作ってください」と言われ、何を作ればよいのか迷ったことはないでしょうか。 叩き台は、企画や資料を作る仕事でよく使われる言葉です。
叩き台とは、かんたんに言うと、話し合いを始めるために用意する最初の案です。 完成した案ではなく、みんなの意見をもとに直すことを前提としています。
この記事では、叩き台の意味や使い方、作り方を初心者向けに解説します。 原案や素案、ドラフトとの違いも見ていきましょう。
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叩き台とは話し合いのもとになる最初の案
叩き台とは、意見や修正を加えながら、よりよい案を作るために用意する最初の案です。 読み方は「たたきだい」です。
最初から細かい部分まで仕上げる必要はありません。 話し合いたい内容や、大まかな方向が分かる状態にしておくことが大切です。
たとえば、新しいサービスを考える会議で、目的や対象者、主な内容をまとめた資料を用意したとします。 この資料を見ながら意見を出し、内容を直していくのであれば、その資料が叩き台です。
叩き台は、単なるメモとは少し違います。 ほかの人が内容を理解し、意見を出せる形になっていることがポイントです。
叩き台という言葉の語源
叩き台という言葉は、もともと金属をたたいて加工するときに使う台を表していました。 台の上で金属を何度もたたき、目的の形に整えていきます。
この様子から、意見や修正を重ねて案を整えることも「叩き台」と呼ばれるようになりました。 ここでいう「たたく」は、案を悪く言うことではなく、内容を検討してよくすることを表しています。
叩き台を身近な例で考える
友人と旅行の計画を立てる場面を考えてみましょう。 最初に一人が、行き先や日程、交通手段を仮に決めて共有します。
それを見たほかの人が、「この場所にも行きたい」「出発時間を変えたい」と意見を出します。 最初に共有した仮の旅行計画が、叩き台に当たります。
ビジネスでも考え方は同じです。 最初の案を目に見える形にすることで、参加者が具体的な意見を出しやすくなります。
ビジネスで叩き台が使われる場面
叩き台は、複数の人で考えをまとめる場面で使われます。 特に、まだ内容が決まっていない仕事で役立ちます。
- 新しい商品やサービスを考えるとき
- 企画書や提案資料を作るとき
- 会議で話し合う内容を整理するとき
- 仕事の予定や進め方を決めるとき
- 文章や案内文の内容を確認するとき
- Webサイトの構成や画面の配置を考えるとき
- システムに必要な機能を整理するとき
何もない状態で「意見を出してください」と言われても、話し合いは進みにくいものです。 叩き台があれば、どこを残し、どこを変えるのかを具体的に話せます。
叩き台の使い方と例文
叩き台は、「作る」「用意する」「共有する」「もとにする」などの言葉と一緒に使われます。 自分が案を出す場合にも、ほかの人へ作成を頼む場合にも使えます。
自分が叩き台を提出するとき
- 会議で検討するための叩き台を作成しました。
- まずは叩き台として、企画の内容をまとめました。
- こちらの資料を叩き台にして、今後の予定を決めたいと思います。
- まだ最初の案ですが、叩き台としてご確認ください。
叩き台の作成をお願いするとき
- 次回の会議までに、企画の叩き台を作ってください。
- この案をもとに、説明資料の叩き台を用意してもらえますか。
- まずは話し合いに使える程度の叩き台をお願いします。
「叩き台を作ってください」だけでは、必要な内容が相手に伝わらない場合があります。 目的、分量、期限を一緒に伝えると、作業を進めやすくなります。
ビジネスメールで叩き台を使う例文
メールで叩き台を送るときは、完成版ではないことを伝えます。 あわせて、確認してほしい部分を書くと、相手も意見を返しやすくなります。
次回の会議で使用する企画書の叩き台を作成しました。 現時点では、目的と主な内容を中心にまとめています。
特に、対象者と実施時期についてご意見をいただけますと幸いです。 よろしくお願いいたします。
社外の人へ送る場合は、「叩き台」ではなく「初期案」や「原案」と表す方法もあります。 相手や資料の内容に合わせて、分かりやすい言葉を選びましょう。
分かりやすい叩き台の作り方
叩き台は、完成度の高さよりも、話し合いを始められる内容になっているかが重要です。 次の順番で整理すると作りやすくなります。
- 何を決めるための案なのかを書く
- 現時点で分かっている内容を整理する
- 大まかな流れや予定を示す
- まだ決まっていない部分を明確にする
- 意見が欲しい部分を伝える
たとえば、イベント企画の叩き台なら、目的、対象者、開催時期、主な内容をまとめます。 会場や細かい費用が決まっていなければ、「検討中」と書いても問題ありません。
見た目をきれいに整えることへ時間をかけすぎる必要はありません。 箇条書きや簡単な表でも、話し合いに必要な内容が分かれば叩き台として使えます。
叩き台と原案・素案・ドラフトの違い
叩き台には、原案や素案などの似た言葉があります。 意味は近いものの、使われる場面や含まれる意味が少し異なります。
| 言葉 | 主な意味 | 叩き台との違い |
|---|---|---|
| 原案 | 検討や修正のもとになる案 | 叩き台に近く、幅広い場面で使える |
| 素案 | 大まかな内容をまとめた案 | 細かい部分を決める前の案という意味が強い |
| 草案 | 文章や計画を正式に決める前の案 | 文章や規則、計画などで使われることが多い |
| ドラフト | 完成前の下書きや草案 | 修正前の状態を表す意味が強い |
| 下書き | 文章などを仕上げる前に書いたもの | 個人で作る途中の文章にも使える |
| 試案 | 試しに考えた案 | 作成した人の考えを示す意味が強い |
叩き台には、ほかの人から意見をもらい、内容を変えていくという意味が含まれています。 一方、ドラフトは主に、まだ完成していない文書や資料を表す言葉です。
そのため、会議の材料として出す案は「叩き台」、確認途中の文章は「ドラフト」と呼ぶと分かりやすいでしょう。 ただし、仕事の現場では同じような意味で使われることもあります。
叩き台の言い換え表現
叩き台は、相手や場面に合わせて別の言葉に置き換えられます。 特に分かりやすい言い換えは、「最初の案」「原案」「素案」です。
- 叩き台を作成しました
→ 最初の案を作成しました - こちらを叩き台にしてください
→ こちらを原案としてご検討ください - 会議用の叩き台です
→ 会議で検討するための素案です - 叩き台をご確認ください
→ 初期案をご確認ください
相手が「叩き台」という言葉を知らない場合は、「話し合いのための最初の案」と言い換えると伝わりやすくなります。 無理にビジネス用語を使う必要はありません。
叩き台は英語で何という?
叩き台と完全に同じ意味を持つ英単語は、使う場面によって異なります。 一般的には「draft」や「initial proposal」などで表せます。
- draft:下書き、草案
- initial proposal:最初の提案
- discussion draft:話し合いに使う草案
文章や資料の下書きであれば「draft」が使いやすいでしょう。 話し合いのための最初の提案であることを伝えたい場合は、「initial proposal」が分かりやすい表現です。
叩き台で間違えやすい点
雑に作った資料という意味ではない
叩き台は完成前の案ですが、適当に作った資料という意味ではありません。 少なくとも、目的や話し合いたい内容が相手に伝わる必要があります。
完成版として扱わない
叩き台は、これから意見や修正を加えるための案です。 内容を確認せず、そのまま完成版として使うものではありません。
相手が作った案に勝手に使わない
相手が完成版として作った資料を、こちらの判断で「叩き台」と呼ぶと、未完成だと評価されたように受け取られることがあります。 自分が提出する案や、最初から話し合い用に作られた案に使うと分かりやすいでしょう。
作り込みすぎない
叩き台を細かく作り込みすぎると、完成版のように見えることがあります。 ほかの人が意見を出せる余地を残しておくことも大切です。
叩き台についてよくある質問
「叩き台」と「たたき台」はどちらが正しいですか?
どちらも同じ意味で使われています。 「たたき台」とひらがなで書くと、やわらかく読みやすい印象になります。
この記事では検索されることが多い表記に合わせて、「叩き台」を中心に使用しています。 社内の表記ルールがある場合は、そのルールに合わせましょう。
叩き台はどこまで作ればよいですか?
目的や主な内容が分かり、ほかの人が意見を出せるところまで作ります。 細かな数字や見た目まで、すべて完成させる必要はありません。
叩き台を上司に提出しても失礼ではありませんか?
叩き台という言葉を使うこと自体は、失礼ではありません。 ただし、何を確認してほしいのかを一緒に伝えることが大切です。
「叩き台として作成しました。方向性についてご意見をいただけますでしょうか」と伝えると、目的が分かりやすくなります。
叩き台は一人で作るものですか?
一人で作る場合も、複数人で作る場合もあります。 大切なのは、完成させることではなく、次の話し合いを始められる形にすることです。
叩き台とは意見を集めて案をよくするための土台
叩き台とは、話し合いや修正を重ねるために用意する最初の案です。 企画書や会議資料、仕事の予定、Webサイトの構成など、さまざまな場面で使われます。
叩き台には、完成品と同じ細かさは必要ありません。 目的や主な内容、話し合いたい点が分かるようにまとめることが大切です。
原案や素案、ドラフトとは意味が似ていますが、叩き台には「意見をもらいながら内容をよくする」という意味があります。 最初の案を共有し、仕事を前へ進めるための材料として活用しましょう。
