BCPとは?意味や何の略か、事業継続計画をわかりやすく解説

【PR】この記事には広告を含みます。
BCPとは何かを初心者向けにわかりやすく解説

BCPとは、災害や感染症、サイバー攻撃などが起きても、大事な仕事をできるだけ止めないための計画です。

かんたんに言うと、「もしもの時に、何を優先して、誰が、どう動くか」を先に決めておくことです。

たとえば、家で停電した時のために、懐中電灯やモバイルバッテリーを用意しておくことがあります。BCPも考え方は似ています。

ただし、BCPは家庭の備えではありません。会社やお店、学校、病院などが、大事な仕事を続けるための備えです。

ここだけ読めばOK

BCPとは、もしもの時でも大事な仕事を止めないための計画です。災害、感染症、サイバー攻撃、システム障害などに備えて、先に動き方を決めておきます。

ほかのIT用語も知りたい方は、初心者向けのIT用語辞典もあわせてご覧ください。

目次

BCPとは

BCPとは災害やトラブル時に大事な仕事を止めにくくする計画

BCPは「事業継続計画」のこと

BCPとは、「Business Continuity Plan」の略です。

日本語では「事業継続計画」と呼ばれます。

事業とは、会社やお店などが行う仕事のことです。継続とは、続けることです。

つまり事業継続計画とは、「大事な仕事を続けるための計画」という意味です。

かんたんに言うと「会社を止めないための備え」

BCPは、会社をまったく止めないための完璧な方法ではありません。

大切なのは、「全部をいつも通りに続ける」ことではなく、「特に大事な仕事を先に守る」ことです。

たとえば、注文の受付、商品の発送、お客さんへの連絡、システムを元に戻す作業などです。

このように、止まると困る仕事を先に決めておくのがBCPです。

BCPが必要になる場面

BCPは、ふだん通りに仕事を進めにくくなった時に役立ちます。

  • 地震や大雨などの災害が起きた時
  • 感染症が広がり、出社できる人が少ない時
  • 停電や通信障害が起きた時
  • サイバー攻撃を受けた時
  • 会社のシステムが止まった時

感染症とは、多くの人に広がる病気のことです。会社では、出社できる人が少なくなる原因になることがあります。

このような時に、落ち着いて動くための道しるべがBCPです。

BCPは何の略?

BCPで何を優先するか誰が動くかどう連絡するかを決めておく図

BCPはBusiness Continuity Planの略

BCPは、英語の「Business Continuity Plan」を短くした言葉です。

Businessは「事業」、Continuityは「続けること」、Planは「計画」という意味です。

そのため、BCPは「事業を続けるための計画」と考えると分かりやすいです。

日本語では事業継続計画と呼ばれる

BCPは、日本語では「事業継続計画」と呼ばれます。

名前は少しむずかしく見えますが、意味はシンプルです。

「トラブルが起きても、大事な仕事を止めないために、前もって決めておく計画」のことです。

「計画」という言葉だけで終わらせないことが大切

BCPは、紙に書いて終わりではありません。

実際に使えるように、連絡先を確認したり、役割を決めたり、訓練したりすることが大切です。

そのため、BCPは「作るもの」であり、「見直して使えるようにするもの」でもあります。

用語の補足

事業とは、会社やお店などが行う仕事のことです。業務とは、その中で毎日行う具体的な仕事のことです。

BCPの目的

大事な仕事を止めないため

BCPの大きな目的は、大事な仕事をできるだけ止めないことです。

会社には、毎日いろいろな仕事があります。

その中でも、止まるとお客さんや取引先に大きく影響する仕事があります。

BCPでは、そのような仕事を先に決めておきます。

止まった仕事を早く戻すため

もし仕事が止まってしまっても、早く元に戻せるようにすることもBCPの目的です。

元に戻すことを、少し固い言葉で「復旧」と言います。

たとえば、システムが止まった時に、誰に連絡するのか。どの順番で元に戻すのか。代わりの方法はあるのか。

こうした流れを決めておくと、あわてずに対応しやすくなります。

試験で見かける言葉

ITパスポートや基本情報技術者試験では、RTOやRPOという言葉が出ることがあります。RTOは「いつまでに元に戻すか」という目標時間です。RPOは「どの時点のデータまで戻すか」という目標です。

お客さんや取引先への影響を小さくするため

会社の仕事が止まると、お客さんや取引先にも影響が出ることがあります。

BCPを用意しておくと、必要な連絡を早く出したり、代わりの方法を使ったりできます。

その結果、周りへの影響を小さくしやすくなります。

BCP対策とは

BCPを作るだけでなく、使える状態にすること

BCP対策とは、BCPを作るだけでなく、実際に使える状態にしておくことです。

計画があっても、どこにあるか分からない。担当者しか内容を知らない。

このような状態では、いざという時に使いにくくなります。

そのため、BCP対策では、計画を共有し、訓練し、見直すことが大切です。

連絡先・役割・代わりの方法を決めておく

BCP対策では、次のようなことを決めておきます。

  • トラブルが起きた時の連絡先
  • 誰が判断するか
  • 誰が何を担当するか
  • 使えない場所やシステムの代わりをどうするか
  • お客さんや取引先にどう知らせるか

役割とは、「誰が何をするか」という担当のことです。

細かい手順を決めておくほど、落ち着いて動きやすくなります。

紙の計画だけで終わらせない

BCPでよくある失敗は、計画を作っただけで終わることです。

人が変わったり、使うシステムが変わったりすると、古いBCPでは合わない場合があります。

そのため、BCPは定期的に見直すことが大切です。

BCP対策の具体例

BCPが災害感染症サイバー攻撃の場面で役立つことを示す図

災害に備える例

災害に備えるBCP対策では、地震や大雨などで会社に行けない場合を考えます。

たとえば、在宅で仕事をする方法を決めます。

大事な書類を別の場所にも保管します。

社員の安否確認の方法も決めます。安否確認とは、社員が無事かどうかを確認することです。

災害時でも、大事な連絡や仕事を続けられるようにすることが目的です。

感染症に備える例

感染症に備えるBCP対策では、出社できる人が少なくなる場合を考えます。

たとえば、少ない人数でも続ける仕事を決めます。

在宅勤務の方法を用意します。

担当者が休んでも、別の人が対応できるようにします。

人がそろわない時でも、大事な仕事を続けるための備えです。

サイバー攻撃に備える例

サイバー攻撃とは、インターネットなどを通じて、会社のシステムやデータに悪い影響を与える行為のことです。

たとえば、勝手にシステムへ入られる、データを使えなくされる、ウイルスに感染する、といったことがあります。

ウイルスとは、パソコンやシステムに悪い動きをさせるプログラムのことです。

BCPでは、サイバー攻撃でシステムが使えなくなった時の対応も考えます。

たとえば、データのバックアップを取る、連絡先を紙でも残す、元に戻す順番を決める、といった対策があります。

バックアップとは、大事なデータのコピーを別の場所に残しておくことです。

セキュリティ対策については、関連記事のセキュリティ対策も参考になります。

システム障害に備える例

システム障害とは、会社で使うパソコン、サーバー、ネットワークなどが正しく動かなくなることです。

サーバーとは、データやサービスを保管したり提供したりするコンピューターのことです。

ネットワークとは、パソコンやスマホなどをつなぐしくみのことです。

たとえば、注文システムが止まる、メールが使えない、社内の共有ファイルが開けない、といったことがあります。

BCPでは、システムが止まった時に、どの仕事を先に戻すかを決めておきます。

BCP対応とは

問題が起きた時にBCPにそって動くこと

BCP対応とは、実際にトラブルが起きた時に、BCPにそって動くことです。

計画を見ながら、優先する仕事、連絡する相手、使う方法を確認します。

BCPは、トラブル時の行動を助けるためのものです。

BCPを使い始める目安を決めておく

BCP発動基準とは、BCPを使い始める目安のことです。

「発動」という言葉は少し固いですが、「使い始める」と考えると分かりやすいです。

たとえば、次のような場合です。

  • 会社の建物が使えない
  • 仕事でよく使う大事なシステムが長い時間止まった
  • 多くの社員が出社できない
  • お客さんへの対応が止まりそうになった

目安を決めておくと、いつBCPを使うか迷いにくくなります。

誰が判断するかを決めておく

BCPでは、誰が判断するかも大切です。

判断する人が決まっていないと、連絡や対応が遅れやすくなります。

そのため、責任者と代わりの人を決めておくと安心です。

BCP訓練とは

BCPは作る訓練する見直すをくり返して使える計画にする図

計画どおりに動けるかを確かめること

BCP訓練とは、BCPに書いた内容どおりに動けるかを確かめることです。

訓練をすると、足りない連絡先や、分かりにくい手順に気づけます。

BCPは、訓練を通して使いやすくしていくことが大切です。

机上訓練とは、話し合いで流れを確認する訓練

机上訓練とは、実際に大きく動くのではなく、話し合いで流れを確認する訓練です。

机上は「机の上」という意味です。

たとえば、「大雨で出社できない人が多い場合、どう動くか」を話し合います。

はじめてBCPを確認する時にも取り組みやすい方法です。

訓練で見つかった問題を直す

訓練の目的は、うまくできたかを点数で見ることだけではありません。

大切なのは、分かりにくい点や足りない点を見つけて直すことです。

BCPは、少しずつよくしていく計画です。

BCPとBCMの違い

BCPは計画

BCPは、もしもの時に事業を続けるための計画です。

何を優先するか、誰が動くか、どの手順で対応するかを決めます。

まずは、BCPを「事業を止めないための計画」と覚えるとよいです。

BCMは計画を続けて見直すしくみ

BCMとは、「Business Continuity Management」の略です。

日本語では「事業継続マネジメント」と呼ばれます。

マネジメントとは、うまく進むように管理することです。

BCMは、BCPを作り、訓練し、見直し続ける全体のしくみです。

初心者はまずBCPから理解すればよい

BCPとBCMは似ていますが、最初はむずかしく考えなくて大丈夫です。

BCPは「計画」、BCMは「計画を続けてよくするしくみ」です。

まずはBCPの意味を理解してから、BCMを関連語として覚えると分かりやすいです。

初心者が間違えやすい点

BCPは防災マニュアルだけではない

BCPは、防災マニュアルと同じではありません。

防災マニュアルは、人の安全を守るための手順が中心です。

BCPは、人の安全を大切にしながら、仕事をどう続けるかまで考える計画です。

BCPは大企業だけのものではない

BCPは、大きな会社だけのものではありません。

小さな会社やお店でも、止まると困る仕事があります。

そのため、規模に合わせてBCPを考えることが大切です。

BCPは作って終わりではない

BCPは、一度作れば終わりではありません。

人、仕事、システム、取引先は変わることがあります。

そのため、定期的に見直し、今の状況に合う内容にしておくことが大切です。

BCPはITだけの話ではない

BCPは、ITだけの話ではありません。

災害、感染症、人手不足、物流の遅れなど、さまざまな場面に関係します。

ただし、今の仕事ではパソコンやシステムを使うことが多いため、ITの備えも大切になります。

BCPでよくある質問

BCPは何の略ですか?

BCPは、「Business Continuity Plan」の略です。

日本語では「事業継続計画」と呼ばれます。

BCPと事業継続計画は同じ意味ですか?

はい。BCPと事業継続計画は、基本的に同じ意味で使われます。

BCPは英語の略で、事業継続計画は日本語での呼び方です。

BCP対策とは何ですか?

BCP対策とは、災害やシステム障害などに備えて、仕事を続けるための準備をすることです。

計画を作るだけでなく、連絡体制を整えたり、訓練したりすることも含まれます。

BCPは中小企業にも必要ですか?

中小企業にもBCPは役立ちます。

中小企業とは、大企業より規模が小さい会社のことです。

大きな計画を作る必要はありません。

まずは、大事な仕事、連絡先、代わりの方法を決めるところから始めるとよいです。

BCPのひな形は使ってもよいですか?

BCPのひな形は、最初の参考として使えます。

ひな形とは、最初から形が用意された見本のことです。

ただし、会社ごとに大事な仕事や使っているシステムは違います。

ひな形をそのまま使うのではなく、自分の会社に合う内容へ直すことが大切です。

BCPは介護や医療でも使われますか?

はい。BCPは介護、医療、保育、製造、ITなど、さまざまな分野で使われます。

特に介護分野では、感染症や自然災害が起きても必要なサービスを続けるために、BCPの重要性が高まっています。

制度としてBCPの作成や研修、訓練などが求められる分野もあります。

ただし、業種によって必要な内容は変わります。

この記事では、どの業種にも共通するBCPの基本を説明しています。

RTOとRPOは何が違いますか?

RTOは、「いつまでに元に戻すか」という目標時間です。

RPOは、「どの時点のデータまで戻すか」という目標です。

たとえば、RTOは「3時間以内にシステムを使えるようにする」、RPOは「前日の夜のデータまで戻せるようにする」と考えると分かりやすいです。

まとめ|BCPとは、もしもの時に事業を止めないための計画

BCPとは、災害や感染症、サイバー攻撃、システム障害などが起きても、大事な仕事をできるだけ止めないための計画です。

日本語では「事業継続計画」と呼ばれます。

BCPで大切なのは、何を優先するか、誰が動くか、どのように連絡するかを先に決めておくことです。

また、BCPは作って終わりではありません。訓練や見直しを行い、実際に使える状態にしておくことが大切です。

ITの分野では、RTOやRPOのように、復旧の目標を決める考え方もあります。

一言でいうと

BCPとは、「もしもの時でも、大事な仕事を続けるための計画」です。

ITパスポート試験で出る用語を確認したい方は、ITパスポートで出るIT用語も参考になります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次