AIDMAとは、商品やサービスを知った人が、実際に買ったり申し込んだりするまでの気持ちの変化を表した考え方です。
かんたんに言うと、「商品を知る→興味を持つ→欲しいと思う→覚えておく→買う」という流れです。AIDMAは「アイドマ」と読みます。
AIDMAを使うと、お客さまが商品を買うまでのどの段階にいるのかを整理できます。広告やWebサイト、店舗での売り方を考えるときなどに使われます。
この記事では、AIDMAの意味や5段階の流れを、身近な例でわかりやすく解説します。AISASとの違いや、「AIDMAは古いのか」という疑問にも答えます。
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AIDMAとは
AIDMAとは、商品やサービスを知った人が、買うまでにどのような気持ちの変化をたどるのかを5段階で表した考え方です。
商品やサービスを買う人を、少しかたい言葉で「消費者」といいます。この記事では、分かりやすくするため、主に「お客さま」や「買う人」と表します。
AIDMAは、「AIDMAモデル」や「AIDMAの法則」と呼ばれることもあります。
ここでいうモデルとは、複雑な流れを分かりやすく整理したものです。すべての人が必ず同じ動きをするという決まりではありません。
AIDMAは商品を知ってから買うまでの流れ
人は、知らない商品を突然買うとは限りません。
まず商品を知り、興味を持ちます。その後、欲しいと感じ、商品を覚えておき、最後に買うことがあります。
AIDMAでは、この気持ちの変化を次の5段階に分けます。
- 商品に気付く
- 興味を持つ
- 欲しいと思う
- 商品を覚えておく
- 実際に買う
英語では、次のように表します。
- Attention(アテンション)
- Interest(インタレスト)
- Desire(デザイア)
- Memory(メモリー)
- Action(アクション)
AIDMAの読み方
AIDMAの読み方は「アイドマ」です。
5つの英語の頭文字を組み合わせて、AIDMAと呼んでいます。
AIDMAは何の略?
AIDMAは、次の5つの英語の頭文字を取った言葉です。
| 文字 | 英語 | 読み方 | 分かりやすい意味 |
|---|---|---|---|
| A | Attention | アテンション | 商品に気付く |
| I | Interest | インタレスト | 興味を持つ |
| D | Desire | デザイア | 欲しいと思う |
| M | Memory | メモリー | 商品を覚えておく |
| A | Action | アクション | 実際に買う、申し込む |
日本語では、「注意・関心・欲求・記憶・行動」と訳されることがあります。
ただし、ここでの「注意」は「気を付ける」という意味ではありません。商品に目が向き、その存在に気付くことを表します。
AIDMAモデルの5段階
AIDMAモデルでは、お客さまが商品を買うまでの気持ちの変化を5段階に分けます。
すべての人が必ず同じ順番で動くわけではありません。買うまでの流れを考えやすくするための目安です。
Attention(注意):商品やサービスに気付く
Attentionは、商品やサービスの存在に気付く段階です。
テレビCMを見たり、店頭で商品を見かけたりして、「このような商品があるのか」と知ります。
日本語では「注意」と訳されますが、「危ないので注意する」という意味ではありません。商品に目が向くことを表します。
商品を知らなければ、興味を持ったり買ったりすることはできません。そのため、最初は商品を知ってもらうことが大切です。
Interest(関心):興味を持つ
Interestは、知った商品に興味を持つ段階です。
たとえば、「このスマートフォンは写真がきれいに撮れそうだ」「この店の料理はおいしそうだ」と感じる状態です。
商品を知っていても、自分に関係がないと感じれば、次の段階には進みにくくなります。
Desire(欲求):欲しいと思う
Desireは、「この商品が欲しい」「このサービスを使ってみたい」と思う段階です。
日本語では「欲求」と訳されます。かんたんに言うと、欲しいと思う気持ちです。
商品の良さを知り、自分に役立ちそうだと感じることで、興味が「欲しい」という気持ちに変わります。
ただし、欲しいと思っても、価格や買う時期などの理由ですぐには買わないこともあります。
Memory(記憶):商品を覚えておく
Memoryは、欲しいと思った商品やサービスを覚えておく段階です。
たとえば、店頭で見た商品を「次の休みに買おう」と覚えておく場合が当てはまります。
ここでのMemoryは、パソコンやスマートフォンの部品を表すメモリーではありません。買う人の心に商品が残っている状態です。
Action(行動):実際に買う
Actionは、実際に商品を買ったり、サービスを申し込んだりする段階です。
店舗で商品を買うだけではありません。Webサイトで注文する、資料を請求する、無料体験に申し込むといった動きも含まれます。
AIDMAでは、このActionが最後の段階です。
AIDMAの具体例
AIDMAの5段階を、身近な買い物に当てはめて考えてみましょう。
ここでは、スマートフォンを買う場合と、飲食店を利用する場合を例にします。
スマートフォンを買う場合
新しいスマートフォンの広告を見てから、実際に買うまでの流れは次のようになります。
| AIDMAの段階 | 買う人の行動や気持ち |
|---|---|
| Attention | テレビCMで新しいスマートフォンを知る |
| Interest | 写真をきれいに撮れる機能に興味を持つ |
| Desire | 旅行で使いたいと思い、欲しくなる |
| Memory | 商品名や発売日を覚えておく |
| Action | 店舗やWebサイトで買う |
広告を見た人が、その場ですぐに買うとは限りません。
興味を持ち、欲しいと思い、商品を覚えておくという段階を通ってから買う場合があります。
飲食店を利用する場合
飲食店を利用するときにも、AIDMAの流れが見られます。
| AIDMAの段階 | 買う人の行動や気持ち |
|---|---|
| Attention | 駅前で新しい飲食店の看板を見る |
| Interest | 料理の写真を見て興味を持つ |
| Desire | その料理を食べてみたいと思う |
| Memory | 店の名前や場所を覚えておく |
| Action | 後日、店へ食べに行く |
このように、身近な買い物でも、人は商品や店を知ってから、いくつかの気持ちの変化を経て行動しています。
仕事で使われるAIDMAも、このような買う人の流れを整理するための考え方です。
AIDMAが使われる場面
AIDMAは、商品を売る会社や店が、お客さまへの伝え方を考えるときに使われます。
主に、広告やWebサイト、店頭での売り方を考える場面で役立ちます。
広告の内容を考えるとき
AIDMAは、広告で何を伝えるかを考えるときに使えます。
まだ商品を知らない人には、まず商品に気付いてもらう必要があります。そのため、目に留まりやすい写真や分かりやすい言葉を使います。
すでに興味を持っている人には、商品の良さや、どのような人に役立つのかを伝えます。
相手がどの段階にいるかによって、伝える内容を変えることが大切です。
Webサイトや店舗の問題を調べるとき
AIDMAを使うと、商品が買われない理由を段階ごとに整理できます。
商品が知られていないなら、広告や案内を見直します。興味は持たれているのに買われないなら、価格や説明、買い方を確認します。
このように問題を分けると、どこを見直せばよいのかが分かりやすくなります。
販売方法を見直すとき
商品の売り方を見直すときにも、AIDMAを使えます。
商品を覚えてもらえていない場合は、分かりやすい商品名や、印象に残る広告を考えます。
買う直前でやめる人が多い場合は、申し込み方法を簡単にしたり、支払い方法を増やしたりします。
AIDMAをマーケティングで使う方法
マーケティングとは、商品やサービスを知ってもらい、必要な人に選んでもらうための取り組みです。
AIDMAを使うと、お客さまの段階に合わせて、必要な取り組みを考えられます。
どの段階で止まっているか確認する
まず、お客さまがAIDMAのどの段階まで進んでいるのかを確認します。
商品が知られていないのか、興味を持たれていないのか、欲しいと思われても買われていないのかを分けて考えます。
原因を分けることで、必要のない広告を増やすのではなく、本当に必要な対策を考えやすくなります。
段階に合った取り組みを考える
ビジネスでは、目的を達成するための具体的な取り組みを「施策」と呼ぶことがあります。
AIDMAの各段階に合った取り組みの例は、次のとおりです。
| 段階 | 目的 | 取り組みの例 |
|---|---|---|
| Attention | 商品を知ってもらう | 広告、看板、チラシ、SNSへの投稿、役立つ記事を公開する |
| Interest | 興味を持ってもらう | 写真や動画で商品の良さを伝える |
| Desire | 欲しいと思ってもらう | 使う利点や具体的な使用例を伝える |
| Memory | 商品を覚えてもらう | 商品名や特徴を分かりやすくする |
| Action | 実際に買ってもらう | 入力項目を減らし、買い方や申し込みを簡単にする |
AIDMAを使った取り組みの例
初心者向けのパソコン教室を開く場合を考えてみましょう。
最初はチラシや看板、SNSへの投稿で、教室があることを知ってもらいます。次に、授業の様子や学べる内容を紹介し、興味を持ってもらいます。
その後、「自分にもできそうだ」と感じてもらい、教室名や無料体験の日程を覚えてもらいます。
最後に、分かりやすい申し込みページや電話窓口を用意して、実際の申し込みにつなげます。
AIDMAとAISASの違い
AIDMAと似た言葉に、AISASがあります。
AIDMAは「欲しいと思うこと」と「覚えておくこと」を含みます。AISASは、インターネットで「調べること」と、買った後に「感想を広めること」を含む点が大きな違いです。
AISASとは
AISASとは、インターネットを使って商品を選ぶ人の行動を表した考え方です。読み方は「アイサス」です。
かんたんに言うと、「知る→興味を持つ→調べる→買う→感想を伝える」という流れです。
AISASは、次の5段階でできています。
- Attention:商品に気付く
- Interest:興味を持つ
- Search:インターネットで調べる
- Action:買う、申し込む
- Share:感想や情報をほかの人に伝える
たとえば、商品に興味を持った人が、検索サイトで評判を調べます。買った後には、XやInstagramなどのSNSに感想を書くことがあります。
SNSとは、インターネット上で人と交流したり、写真や文章を投稿したりできるサービスです。
AIDMAとAISASの流れを比較
| 比べる点 | AIDMA | AISAS |
|---|---|---|
| 読み方 | アイドマ | アイサス |
| 流れ | 気付く・興味を持つ・欲しくなる・覚える・買う | 気付く・興味を持つ・調べる・買う・共有する |
| 主な特徴 | 欲しいと思い、覚えてから買う流れを表す | インターネットで調べ、買った後に情報を広める流れを表す |
| 考えやすい場面 | 広告や店頭で商品を知る場合 | WebやSNSを使って商品を選ぶ場合 |
AIDMAとAISASはどちらを使う?
AIDMAとAISASのどちらか一方だけが、すべての買い物に合うわけではありません。
広告を見て商品を覚え、後から店頭で買う場合は、AIDMAで整理しやすいでしょう。
インターネットで評判を調べ、買った後にSNSへ感想を書く場合は、AISASで整理しやすくなります。
商品や売り方、お客さまの行動に合わせて使い分けることが大切です。
AIDMAとカスタマージャーニーの違い
カスタマージャーニーとは、お客さまが商品を知ってから、買い、使い続けるまでの体験を整理する考え方です。
「カスタマー」はお客さま、「ジャーニー」は旅という意味です。お客さまが商品と出会ってから進む道のりを、旅にたとえた言葉です。
ただし、実際に旅行するという意味ではありません。商品を知る、調べる、買う、使うといった一連の体験を表します。
AIDMAは、買うまでの気持ちの変化を5段階で簡単に整理します。
カスタマージャーニーは、行動や気持ちだけでなく、困っていることや、広告・店・Webサイトなどとの関わりも細かく整理します。
| 比べる点 | AIDMA | カスタマージャーニー |
|---|---|---|
| 主な目的 | 買うまでの気持ちの流れを整理する | お客さまの体験全体を整理する |
| 整理する内容 | 気付き、興味、欲しい気持ち、記憶、行動 | 行動、気持ち、困りごと、会社との関わりなど |
| 特徴 | 5段階で簡単に整理できる | お客さまの体験を細かく整理できる |
まず全体の流れを簡単に考えたい場合は、AIDMAが向いています。
お客さまがどこで困っているかまで細かく見直したい場合は、カスタマージャーニーが役立ちます。
AIDMAは古い?現在でも使えるのか
AIDMAは、長く使われている考え方です。そのため、「現在では古くて使えないのでは」といわれることがあります。
しかし、AIDMAが古いからといって、まったく使えないわけではありません。
商品を知ってから買うまでの基本的な気持ちの変化を、分かりやすく整理する方法として現在でも使えます。
AIDMAが古いといわれる理由
AIDMAには、インターネットで商品を調べる段階や、SNSで感想を広める段階が含まれていません。
現在は、商品に興味を持った人が、検索サイトや動画で評判を調べることがあります。買った後に、SNSや口コミサイトへ感想を書く人もいます。
口コミサイトとは、商品や店を使った人が、感想や評価を書き込むWebサイトです。
このような行動を、AIDMAだけで細かく表すのは難しい場合があります。
現在でもAIDMAが使える場面
AIDMAは、商品を知ってから買うまでの基本的な流れを考えるときに役立ちます。
たとえば、テレビCM、新聞広告、チラシ、店頭販売などでは、商品を知り、興味を持ち、覚えてから買う流れが見られます。
マーケティングを初めて学ぶ人にとっても、5段階に整理されたAIDMAは理解しやすい考え方です。
インターネット上の行動はAISASなどで補う
WebサイトやSNSを使った販売では、AIDMAだけでなくAISASなども合わせて考えます。
商品を知って欲しいと思うまでをAIDMAで考え、検索や共有をAISASで考える方法もあります。
一つの考え方だけで、すべての人の行動を説明しようとしないことが大切です。
AIDMAのメリット
AIDMAのメリットは、買うまでの流れを分かりやすく整理できることです。
5段階に分かれているため、マーケティングを初めて学ぶ人にも理解しやすくなっています。
買うまでの流れを整理しやすい
AIDMAを使うと、お客さまが商品を知ってから買うまでの流れを5段階に分けられます。
複雑に見える人の気持ちの変化を、順番に考えられる点がメリットです。
問題がある段階を見つけやすい
AIDMAでは、商品が買われない原因を段階ごとに考えられます。
商品が知られていないのか、興味を持たれていないのか、買い方に問題があるのかを分けて確認できます。
初心者でも理解しやすい
AIDMAは、「知る・興味を持つ・欲しくなる・覚える・買う」という身近な流れで考えられます。
難しい計算や特別な道具は必要ありません。そのため、マーケティングを初めて学ぶ人にも向いています。
AIDMAの問題点と注意点
AIDMAは分かりやすい一方で、すべての買い物を正確に表せるわけではありません。
使うときは、人の行動を整理するための目安だと考えましょう。
すべての人が同じ順番で動くとは限らない
すべての人が、AIDMAの順番どおりに行動するわけではありません。
いつも使っている日用品を、深く考えずに買うこともあります。高価な商品では、何度も調べたり比べたりすることもあります。
検索やSNSでの共有を表しにくい
AIDMAには、インターネットで調べる段階や、買った後に感想を広める段階がありません。
WebサイトやSNSを使った販売を考える場合は、AISASなどの考え方も参考にします。
AIDMAだけでお客さまの行動を決めつけない
同じ商品でも、買う理由や行動は人によって異なります。
AIDMAは考え方の土台として使い、実際のお客さまの声や売れ方も確認することが大切です。
AIDMAで初心者が間違えやすい点
AIDMAを初めて学ぶときは、会社側の販売手順や、パソコン用語と混同することがあります。
特に間違えやすい点を確認しておきましょう。
AIDMAは会社側の販売手順ではない
AIDMAは、会社が商品を作って売るまでの作業手順ではありません。
商品を知った人の気持ちが、買うまでにどのように変わるかを表したものです。
Attentionは「気を付ける」という意味ではない
AIDMAのAttentionは、日本語では「注意」と訳されます。
ただし、「忘れ物に注意する」という意味ではありません。商品に目が向き、存在に気付くことです。
Memoryはパソコンの部品ではない
AIDMAのMemoryは、お客さまが商品を覚えておくことです。
パソコンやスマートフォンの部品であるメモリーや、データを保存する作業を表しているわけではありません。
AIDMAとAISASは新旧だけで分けない
AISASは、インターネットでの検索や共有を含む考え方です。
ただし、「AIDMAは古いから間違い」「AISASは新しいから正しい」と単純に分けるものではありません。
商品や買う場面によって、合う考え方は異なります。
AIDMAに関するよくある質問
AIDMAは何と読みますか?
AIDMAは「アイドマ」と読みます。
Attention、Interest、Desire、Memory、Actionという5つの英語の頭文字を組み合わせた言葉です。
AIDMAは何の略ですか?
AIDMAは、Attention、Interest、Desire、Memory、Actionの略です。
かんたんに言うと、「気付く・興味を持つ・欲しくなる・覚える・買う」という流れです。
AIDMAの最後の段階は何ですか?
AIDMAの最後の段階は、Actionです。
商品を買う、サービスを申し込むなど、お客さまが実際に動く段階を表します。
AIDMAはどのような場面で使いますか?
AIDMAは、広告やWebサイト、店頭での売り方を考えるときに使われます。
お客さまが買うまでのどの段階で止まっているのかを整理するときにも役立ちます。
AIDMAは現在でも使えますか?
AIDMAは現在でも使えます。
特に、商品を知ってから買うまでの基本的な気持ちの変化を、分かりやすく整理するときに役立ちます。
インターネットでの検索やSNSでの共有まで考える場合は、AISASなども合わせて使います。
AIDMAとAISASはどちらがよいですか?
どちらか一方が必ずよいというものではありません。
広告や店頭で商品を知り、後から買う流れはAIDMAで整理しやすくなります。
インターネットで調べ、買った後に感想を広める流れはAISASで整理しやすくなります。
まとめ|AIDMAとは買うまでの気持ちの変化を表す考え方
AIDMAとは、商品やサービスを知った人が、実際に買ったり申し込んだりするまでの気持ちの変化を、5段階で表した考え方です。
読み方は「アイドマ」で、次の5つの流れでできています。
- Attention:商品に気付く
- Interest:興味を持つ
- Desire:欲しいと思う
- Memory:商品を覚えておく
- Action:実際に買う、申し込む
かんたんにまとめると、「知る→興味を持つ→欲しくなる→覚える→買う」という流れです。
AIDMAは古い考え方といわれることもありますが、買うまでの基本的な流れを整理するときには現在でも役立ちます。
インターネットで商品を調べる行動や、SNSで感想を広める行動まで考える場合は、AISASなども合わせて使いましょう。

