データマートとは?意味やDWH・データレイクとの違いをわかりやすく解説

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データマートとは何かを初心者向けに説明した画像

データマートとは、会社が持つデータの中から、特定の部署や目的に必要なデータだけを選び、使いやすくまとめたものです。

かんたんに言うと、仕事に必要なデータだけを集めた専用の置き場です。

ここでいう「置き場」は、実際の部屋ではありません。コンピューター上で、データをまとめて保存する仕組みを指します。

例えば、営業部が商品ごとの売り上げを確認するために、商品名、販売数、売上金額などをまとめたものがデータマートです。

この記事では、データマートの意味や使われる場面を初心者向けに説明します。データウェアハウス(DWH)やデータレイクとの違いも、身近な例を使って紹介します。

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目次

データマートとは?必要なデータだけをまとめた仕組み

データマートとは、特定の部署や仕事で使うデータを集め、利用しやすい形にまとめた仕組みです。

データとは、数字や文字などの情報です。会社には、売り上げ、商品、在庫、お客さま、会計など、さまざまなデータがあります。

データマートでは、その中から目的に合うデータだけを選びます。

例えば、営業部向けのデータマートには、次のようなデータが入ります。

  • 商品ごとの売上金額
  • 地域ごとの販売数
  • 担当者ごとの売り上げ
  • 月ごとの売り上げの変化
  • お客さまごとの購入履歴

すべてのデータを入れるわけではありません。営業活動に必要なデータだけを選んでまとめます。

データマートの意味

データマートは、英語で「Data Mart」と書きます。

「データ」は、数字や文字などの情報です。「マート」には、小売店や売り場という意味があります。

つまりデータマートは、必要なデータを選び、利用する人に提供する売り場のようなものです。

ただし、実際の商品を並べる場所ではありません。仕事に必要なデータを保存し、集計や分析に使う仕組みです。

集計とは、数字を合計したり、商品ごとや月ごとにまとめたりすることです。

分析とは、数字を比べて、売り上げの変化や商品の売れ方を調べることです。

データマートを身近な例でわかりやすく説明

データマートの役割は、大きな倉庫と売り場の関係に置き換えると理解しやすくなります。

大きな倉庫と売り場に置き換えた例

大型店の倉庫には、食品、衣類、文房具、家電など、多くの商品が保管されています。

しかし、食品売り場に家電や文房具まで並べる必要はありません。食品売り場には、食品を買いたい人に必要な商品だけを並べます。

この例では、大きな倉庫が広い範囲のデータを保管する場所です。食品売り場など、目的に合わせて商品を選んだ場所がデータマートに当たります。

ITのデータマートも同じです。利用する部署や目的に合わせて、必要なデータだけを選びます。

営業部で使うデータマートの例

会社では、売り上げだけでなく、従業員、給与、仕入れ、在庫などのデータも管理しています。

営業部が販売状況を調べるとき、給与や勤務時間のデータは基本的に必要ありません。

そこで、商品、売り上げ、お客さまなどのデータだけをまとめます。これが営業部向けのデータマートです。

データマートは何のために使う?

データマートを作る主な目的は、仕事に必要なデータを探しやすくし、集計や分析を行いやすくすることです。

必要なデータが一か所にまとまっていれば、毎回さまざまな場所から集める手間を減らせます。

必要なデータを探しやすくする

会社のデータが増えると、どこに必要な情報があるのか分かりにくくなります。

データマートには、目的に合うデータがまとめられています。そのため、必要な情報を探しやすくなります。

集計や分析にかかる時間を減らす

大量のデータから毎回必要な情報を探すと、集計に時間がかかります。

あらかじめ必要なデータを選んでおけば、売上表やグラフなどを作りやすくなります。

部署や仕事ごとに使いやすくする

必要なデータは、部署によって異なります。

営業部では売り上げ、経理部では費用、商品管理部では在庫のデータが重要です。

データマートは、それぞれの仕事に合う形でデータを用意できます。

データマートが使われる場面と具体例

データマートは、売り上げの確認や予算の管理など、データを使って仕事の状況を調べる場面で使われます。

ここでは、代表的な使い方を見ていきましょう。

営業部で売り上げを調べる例

営業部では、商品、地域、店舗、担当者ごとの売り上げを確認します。

売れている商品や、売り上げが伸びている地域が分かれば、今後の営業活動を考える材料になります。

確認する項目分かること
商品ごとの売り上げよく売れている商品
地域ごとの売り上げ販売が好調な地域
月ごとの売り上げ売り上げの増減
担当者ごとの売り上げ担当者別の実績

マーケティング部でお客さまの動きを調べる例

マーケティングとは、商品を知ってもらい、選んでもらうための活動です。

マーケティング部では、広告を見た人数や商品の購入履歴などを調べます。

どの広告から購入につながったかを確認することもあります。

経理部で予算や費用を確認する例

経理部では、部署ごとの予算や費用、月ごとの支出などを確認します。

予算と実際に使った金額を比べることで、費用の使われ方を把握できます。

在庫や商品の売れ行きを調べる例

商品を扱う会社では、在庫数や販売数を確認するためにデータマートを利用できます。

売れ行きと在庫数を比べることで、仕入れの量や時期を考えやすくなります。

データマートの仕組み

データマートは、会社のさまざまな場所にあるデータから、必要なものを選んで作ります。

基本的な流れは、データを集め、使いやすく整え、保存するというものです。

さまざまな場所からデータを集める

会社のデータは、一つの場所に入っているとは限りません。

売り上げは販売システム、在庫は在庫管理システム、お客さまの情報は顧客管理システムに入っていることがあります。

システムとは、仕事で使うコンピューターの仕組みです。

まずは、データマートの目的に合わせて必要なデータを集めます。

必要なデータを選んで整える

集めたデータは、そのままでは使いにくいことがあります。

データを整えるとは、日付や数字の書き方をそろえたり、同じデータを一つにまとめたり、不要な項目を除いたりすることです。

例えば、同じ日付でも「2026年7月1日」と「2026/07/01」のように、書き方が異なる場合があります。

このような表し方をそろえ、同じデータが二重に入っていないか確認します。

利用する人が見やすい形にまとめる

整えたデータを、部署や仕事の目的に合う形で保存します。

保存したデータは、表、グラフ、報告書などを作るときに使われます。

データマートとデータウェアハウス(DWH)の違い

データマートと似た言葉に、データウェアハウスがあります。

データウェアハウスは、英語で「Data Warehouse」と書き、DWHと略されます。ウェアハウスは、倉庫という意味です。

DWHは広い範囲、データマートは部署や目的ごと

データウェアハウスは、複数の部署やシステムから集めた、広い範囲のデータを保存する仕組みです。

会社全体のデータを扱うことが多いですが、事業部や特定の分野を対象にする場合もあります。

一方、データマートは、営業部や経理部などの特定の部署、または売り上げ分析などの特定の目的に合わせて作ります。

かんたんに言うと、データウェアハウスは広い範囲のデータを入れる大きな倉庫です。

データマートは、その中から必要なデータを選んだ売り場のようなものです。

データマートとDWHの違いを比較

比較する項目データマートデータウェアハウス(DWH)
主な対象特定の部署や目的会社全体などの広い範囲
扱うデータ目的に必要なデータ複数の部署やシステムから集めたデータ
データ量比較的少ない比較的多い
主な利用者特定の部署や担当者複数の部署や担当者
主な目的特定の集計や分析広い範囲を対象とした集計や分析
作る範囲比較的小さい比較的大きい

データマートは、DWHに保存されたデータから作られることがあります。

ただし、必ずDWHから作るとは限りません。販売システムなどから直接データを集めて作る場合もあります。

データマートとデータレイクの違い

データレイクは、さまざまなデータを、元の状態に近い形で保存できる場所です。

レイクは英語で湖という意味です。多くのデータが湖に流れ込むように集まる様子を表しています。

データレイクはさまざまな形のデータを保存できる

データレイクには、表に整理された数字だけでなく、文章、画像、動画なども保存できます。

何に使うかがまだ決まっていないデータを、先に保存しておくこともあります。

ただし、データレイクに入るデータが、すべて未加工とは限りません。ある程度整えたデータを保存する場合もあります。

データマートは目的に合わせてデータを整える

データマートでは、利用する部署や目的がある程度決まっています。

そのため、必要なデータを選び、集計や分析に使いやすい形に整えて保存します。

比較する項目データマートデータレイク
主な目的特定の仕事や分析に使うさまざまなデータを広く保存する
データの状態目的に合わせて整えられている元の状態に近いデータも含む
扱う範囲特定の部署や目的会社全体などの広い範囲
主な利用者営業や経理などの担当者データを専門に扱う担当者など

データマート・データウェアハウス・データレイクは何が違う?

データマート、データウェアハウス、データレイクは、どれもデータを保存して活用するための仕組みです。

ただし、保存するデータの状態や利用する目的が異なります。

3つの違いを一覧表で確認

用語かんたんな役割主な対象データの状態
データレイクさまざまなデータを広くためる会社全体など元の状態に近いデータも含む
データウェアハウス分析しやすいデータをまとめる会社全体などの広い範囲一定の決まりで整えられている
データマート必要なデータだけを使いやすくまとめる特定の部署や目的目的に合わせて選ばれている

データを集めて利用するまでの流れ

データは、次のような順番で使われることがあります。

  1. さまざまなデータをデータレイクに保存する
  2. 必要なデータを整えてデータウェアハウスにまとめる
  3. 部署や目的に合うデータを取り出す
  4. データマートとして利用する

ただし、すべての会社がこの順番でデータを管理するわけではありません。

データウェアハウスを使わず、販売システムなどから直接データマートを作る場合もあります。

データマートとデータベースの違い

データベースとは、データを整理して保存し、必要なときに取り出せるようにした仕組みです。

商品情報を管理するデータベースや、会員情報を管理するデータベースなどがあります。

データマートもデータを保存しますが、主な目的は集計や分析です。

比較する項目データマート一般的なデータベース
主な目的集計や分析日々の情報の登録や更新
データの内容目的に合わせて集めたデータ仕事の中で登録されたデータ
利用例売上分析、予算管理注文受付、会員管理

例えば、通販サイトの注文を受け付ける仕組みでは、一般的なデータベースが使われます。

その注文データを商品別や月別に分析するためにまとめたものが、データマートです。

データマートの種類

データマートは、どこからデータを集めるかによって、いくつかの種類に分けられます。

会社全体などの広い範囲のデータから作る方法

データウェアハウスに集めたデータから、部署や目的に必要なものを選んで作ります。

組織内で、数字の意味や数え方をそろえやすい点が特徴です。

この方法は、従属型データマートと呼ばれることがあります。

元のシステムから直接作る方法

販売システムや在庫管理システムなどから、直接データを集めて作ります。

データウェアハウスを用意せずに始められる場合があります。

この方法は、独立型データマートと呼ばれることがあります。

複数の方法を組み合わせて作る方法

データウェアハウスのデータと、販売システムなどのデータを組み合わせて作ります。

この方法は、ハイブリッド型データマートと呼ばれることがあります。

ハイブリッドとは、複数の方法を組み合わせるという意味です。

データマートのメリット

データマートには、必要なデータを利用しやすくなるというメリットがあります。

必要なデータをすぐに確認しやすい

目的に合うデータがまとめられているため、必要な情報を探す時間を減らせます。

大量のデータから毎回必要な部分を探すよりも、集計や分析を始めやすくなります。

部署ごとの目的に合わせやすい

営業部、経理部、商品管理部など、部署ごとに必要なデータは異なります。

データマートなら、それぞれの目的に合わせてデータの項目やまとめ方を決められます。

小さな範囲から始めやすい

会社全体の仕組みを一度に作るのではなく、特定の部署や目的から始められます。

例えば、まずは営業部の売上分析に必要なデータだけをまとめる方法があります。

集計や報告書を作りやすい

データがあらかじめ整えられているため、表やグラフを作りやすくなります。

日ごと、月ごと、商品ごとなど、目的に合った形で集計できます。

データマートのデメリットと注意点

データマートは便利ですが、作り方や管理方法によっては注意が必要です。

同じようなデータが増えることがある

部署ごとにデータマートを作ると、同じ売上データが複数の場所に保存されることがあります。

似たデータが増えると、どれを使えばよいのか分かりにくくなる場合があります。

部署ごとに数字が食い違うことがある

営業部と経理部が、それぞれ異なる方法で売り上げを計算すると、数字が一致しないことがあります。

例えば、注文された時点を売り上げとするのか、代金が支払われた時点を売り上げとするのかで結果が変わります。

言葉の意味や数字の数え方を、組織内で同じにすることが大切です。

管理する場所が増えることがある

データマートを多く作りすぎると、管理する場所も増えます。

使われていないデータマートが残ることもあります。

目的や利用者を確認しながら整理することが大切です。

データマートを作る流れ

データマートは、必要なデータを集めるだけでは完成しません。

何のために使うのかを明確にし、数字が正しいかを確認することが大切です。

利用する目的を決める

最初に、データマートを何に使うのかを決めます。

例えば、「商品ごとの月間売り上げを確認する」「店舗ごとの在庫を調べる」など、具体的な目的を決めます。

必要なデータを選ぶ

目的が決まったら、必要なデータを選びます。

商品別の売り上げを確認するなら、商品名、販売日、販売数、売上金額などが必要です。

データを集めて使いやすく整える

販売システムや在庫管理システムなどから、必要なデータを集めます。

日付や商品名などの表し方をそろえ、同じデータが二重に入っていないか確認します。

数字が正しいか確認する

データマートにまとめた数字が、元のデータと合っているかを確認します。

計算方法や集計する期間についても、利用する人の考えをそろえます。

利用しながら見直す

仕事の内容が変われば、必要なデータも変わります。

使われていない項目を減らしたり、新しい項目を追加したりしながら見直します。

データマートについて初心者が間違えやすい点

データマートを理解するときは、データウェアハウスや表との違いに注意しましょう。

データマートは必ずDWHの中にあるとは限らない

データマートは、データウェアハウスのデータを使って作られることがあります。

ただし、販売システムや在庫管理システムなどから、直接データを集めて作ることもあります。

データマートは単なる表やファイルではない

データマートには、複数の表が含まれることがあります。

一つの表や表計算ファイルを作っただけで、必ずデータマートになるわけではありません。

特定の目的で継続してデータを集め、集計や分析に使う仕組み全体を指すのが一般的です。

データを集めるだけでは十分ではない

数字の意味や計算方法がばらばらでは、正しく比べられません。

何を売り上げとして数えるのか、どの期間を集計するのかなど、決まりをそろえることが重要です。

データマートに関するよくある質問

データマートは日本語で何という?

データマートには、広く定着した日本語の訳はありません。

意味を説明するときは、「特定の部署や目的に必要なデータをまとめた仕組み」と表せます。

データマートの略称はある?

データウェアハウスは「DWH」と略されます。

一方、データマートには、広く使われる決まった略称はありません。

一般的には「データマート」または「Data Mart」と表します。

データマートとテーブルの違いは?

テーブルとは、データを行と列に分けて保存する表のようなものです。

データマートには、一つまたは複数のテーブルが含まれます。

テーブルはデータを保存する一つの単位です。

データマートは、目的に合うデータをまとめて利用する仕組みです。

データマートとビューの違いは?

ビューとは、保存されているデータから、必要な部分だけを表示する仕組みです。

一方、データマートは、目的に合うデータを集めて保存する場合があります。

データマートの中に、複数のテーブルやビューが含まれることもあります。

データマートは小さな会社でも必要?

すべての会社に必要とは限りません。

データが少なく、表計算ソフトで十分に管理できる場合は、大がかりな仕組みを作る必要はないでしょう。

データが増え、集計に時間がかかるようになった場合は、データマートを検討する方法があります。

データマートを作るには専門知識が必要?

目的や規模によって異なります。

小さなデータマートであれば、表計算ソフトや、データを見やすく表示するためのツールを使って作れる場合があります。

複数のシステムから大量のデータを集める場合は、データの保存や管理に関する知識が必要です。

データマートとダッシュボードの違いは?

ダッシュボードとは、売り上げや在庫数などを、表やグラフで一つの画面にまとめたものです。

データマートは、ダッシュボードに表示するデータの保存先として使われることがあります。

ただし、ダッシュボードが必ずデータマートを使うとは限りません。データウェアハウスや一般的なデータベースから、直接データを読み込む場合もあります。

かんたんに言うと、データマートはデータをまとめる仕組みです。ダッシュボードは、そのデータを人が確認するための画面です。

まとめ|データマートとは目的に合うデータを使いやすくまとめたもの

データマートとは、組織が持つデータから、特定の部署や目的に必要なデータだけを選び、使いやすくまとめたものです。

営業部の売上分析、経理部の予算管理、商品管理部の在庫確認などに使われます。

データウェアハウスは、複数の部署やシステムから集めた、広い範囲のデータを分析しやすい形でまとめる仕組みです。

データマートは、その中から特定の部署や目的に合うデータを選んだものと考えると分かりやすいでしょう。

ただし、データマートは必ずデータウェアハウスから作るとは限りません。販売システムなどから直接作る場合もあります。

データレイクは、文章や画像なども含むさまざまなデータを、元の状態に近い形で広く保存できる場所です。

3つの違いは、次のように整理できます。

  • データレイク:さまざまなデータを広くためる
  • データウェアハウス:広い範囲のデータを分析しやすく整える
  • データマート:部署や目的に必要なデータだけを使いやすくまとめる

データマートを作るときは、何に使うのかを先に決めることが大切です。

必要なデータや数字の数え方をそろえることで、日々の集計や分析を進めやすくなります。

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