HTTPとHTTPSとは、パソコンやスマートフォンとWebサイトが、情報をやり取りするときに使う決まりです。
かんたんに言うと、HTTPとHTTPSの大きな違いは、送る情報を、そのままでは読めない形に変えるかどうかです。この処理を「暗号化」といいます。
HTTPでは、送る情報が暗号化されません。HTTPSでは情報が暗号化されるため、HTTPより安全に通信できます。
この記事では、HTTPとHTTPSの意味や違い、仕組みを初心者向けに解説します。URLでの見分け方や、HTTPが自動でHTTPSへ変わる理由も紹介します。
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HTTPとHTTPSの違いを簡単にいうと
HTTPとHTTPSは、どちらもWebサイトの情報を送ったり受け取ったりするときに使われます。
主な違いは、通信する情報が暗号化されるかどうかです。通信とは、パソコンやスマートフォンが、Webサイトと情報をやり取りすることです。
| 比べる項目 | HTTP | HTTPS |
|---|---|---|
| 情報の暗号化 | されない | される |
| URLの先頭 | http:// | https:// |
| 一般的なポート番号 | 80番 | 443番 |
| 情報の守りやすさ | HTTPSより低い | HTTPより高い |
| 現在のWebサイト | 一部で使われている | 広く使われている |
ログインや買い物などで情報を入力するときは、HTTPSが使われているかを確認するとよいでしょう。
HTTPとは
HTTPとは、Webサイトの文章や画像などを送ったり受け取ったりするための決まりです。読み方は「エイチ・ティー・ティー・ピー」です。
正式名称は「Hypertext Transfer Protocol」です。初心者は、Webサイトの情報をやり取りするための決まりと覚えれば十分です。
HTTPが使われる仕組み
Webサイトを見るときは、ブラウザーがWebサーバーへ情報を求めます。
ブラウザーとは、Google ChromeやMicrosoft Edgeなど、Webサイトを見るためのソフトです。
Webサーバーとは、Webサイトの文章や画像を保存し、利用者へ送るコンピューターです。
たとえば、利用者があるページを開くと、ブラウザーがWebサーバーへ「このページを見せてください」と伝えます。
Webサーバーは、その求めに応じて文章や画像をブラウザーへ送ります。この情報のやり取りに使われる決まりがHTTPです。
HTTPには暗号化の仕組みがない
HTTPでは、ブラウザーとWebサーバーの間で送る情報が暗号化されません。
そのため、パスワードや住所などを入力するWebサイトでは、HTTPよりHTTPSの方が適しています。
現在は、情報を入力しないWebサイトでも、HTTPSを使うことが一般的です。
HTTPSとは
HTTPSとは、HTTPによる通信に、情報を守る仕組みを加えたものです。読み方は「エイチ・ティー・ティー・ピー・エス」です。
HTTPSでは、送る情報を暗号化します。暗号化とは、情報をそのままでは読めない形に変えることです。
HTTPSの「S」が表す意味
HTTPSの最後にある「S」は、「Secure」の頭文字です。Secureには、安全な、守られたという意味があります。
HTTPSの「S」は、英語の複数形を表す文字ではありません。
HTTPSは、HTTPより安全に情報をやり取りするための仕組みです。
HTTPSが使われる場面
HTTPSは、ネットショッピング、ネット銀行、会員サイトなどで使われます。
現在は、ニュースサイトや個人ブログなどでも広く使われています。
パスワードや個人情報を入力するページだけでなく、Webサイト全体をHTTPSにするのが一般的です。
HTTPとHTTPSの違いとは
HTTPとHTTPSの違いとは、主に情報の暗号化、URLの表示、安全性、ポート番号の違いです。
Webサイトの見た目が同じでも、情報をやり取りする方法が異なることがあります。
送る情報が暗号化されるか
HTTPでは、ブラウザーとWebサーバーの間で送る情報が暗号化されません。
HTTPSでは、送る情報が暗号化されます。通信している本人たち以外の人が情報を見ても、内容を簡単には読めません。
URLの先頭が異なる
URLとは、Webページの場所を表す文字列です。「Webアドレス」と呼ばれることもあります。
HTTPとHTTPSは、URLの先頭で見分けられます。
- HTTPを使うURL:
http://example.com - HTTPSを使うURL:
https://example.com
現在のブラウザーでは、「https://」が省略して表示されることがあります。アドレス欄をクリックすると、URL全体を確認できる場合があります。
情報の守りやすさが異なる
HTTPSは通信する情報を暗号化するため、HTTPより情報を守りやすい仕組みです。
ログイン用のパスワード、氏名、住所、支払い情報などを送る場合に役立ちます。
ただし、HTTPSはWebサイトに書かれた情報まで正しいと保証するものではありません。この点は後ほど詳しく説明します。
ポート番号が異なる
HTTPとHTTPSでは、一般的に使われるポート番号が異なります。
ポート番号とは、コンピューターが通信の種類を見分けるための番号です。建物にある受付窓口の番号のようなものです。
- HTTPの一般的なポート番号:80番
- HTTPSの一般的なポート番号:443番
通常はブラウザーが自動で選びます。そのため、Webサイトを見る人がポート番号を入力する必要はありません。
HTTPとHTTPSの仕組み
HTTPとHTTPSでは、ブラウザーがWebサーバーへ情報を求め、Webサーバーがその結果を返します。
HTTPSでは、この情報のやり取りを始める前に、安全に通信するための確認が行われます。
ブラウザーがWebサーバーへ情報を求める
利用者がWebページを開くと、ブラウザーがWebサーバーへページの情報を求めます。
Webサーバーは、保存している文章や画像などをブラウザーへ送ります。ブラウザーは、受け取った情報を画面に表示します。
HTTPSでは情報を読めない形に変える
HTTPSでは、ブラウザーとWebサーバーが安全に通信するための準備をします。
その後、送る情報を、そのままでは読めない形に変えます。この処理が暗号化です。
暗号化された情報は、通信の途中で見られても、内容を簡単には理解できません。
サーバー証明書で接続先を確認する
HTTPSでは、サーバー証明書という電子的な証明書が使われます。
サーバー証明書とは、接続しているWebサイト側の情報を確認するためのものです。
ブラウザーはサーバー証明書を確認し、問題がなければ暗号化した通信を始めます。
証明書の期限が切れているなど、問題が見つかった場合は、ブラウザーに注意が表示されることがあります。
HTTPとHTTPSを身近な例で比較
HTTPとHTTPSの違いは、はがきと封書に例えると理解しやすくなります。
ただし、これは違いを簡単に理解するための例です。実際のWeb通信では、コンピューターが情報を暗号化します。
HTTPは内容が見えるはがきに近い
はがきは、表面に書かれた内容をそのまま読めます。
HTTPも、送る情報を暗号化しません。そのため、HTTPSと比べると情報を守る力が弱くなります。
HTTPSは封をした手紙に近い
封書は、封を開けなければ中の内容を読めません。
HTTPSも、送る情報をそのままでは読めない形に変えます。そのため、HTTPより情報を守りやすくなります。
IT用語としては、HTTPSはブラウザーとWebサーバーの間で送る情報を暗号化する仕組みです。
HTTPとHTTPSの見分け方
HTTPとHTTPSは、ブラウザーのアドレス欄で見分けられます。
URLの先頭と、ブラウザーに表示される接続情報を確認します。
URLの先頭を確認する
URLが「https://」で始まっていれば、HTTPSによる通信が使われています。
「http://」で始まっていれば、HTTPによる通信です。
ブラウザーによっては、URLの先頭が省略して表示されます。その場合は、アドレス欄をクリックして確認します。
ブラウザーの接続情報を確認する
多くのブラウザーでは、アドレス欄の近くに接続情報を確認するためのマークが表示されます。
以前は、鍵の形をしたマークが広く使われていました。現在は、設定を表す別のマークが使われる場合もあります。
マークを選ぶと、通信が暗号化されているかを確認できます。
HTTPがHTTPSに自動で変わるのはなぜ?
HTTPのURLを入力しても、自動でHTTPSへ変わることがあります。
多くの場合は、Webサイトやブラウザーが、より安全なHTTPSを優先しているためです。
Webサイト側で自動転送している
Webサイトの管理者は、HTTPへアクセスした人を、HTTPSへ自動で移動させる設定ができます。
この仕組みを「リダイレクト」といいます。リダイレクトとは、あるURLから別のURLへ自動で移動させることです。
たとえば、次のように移動します。
http://example.com
↓
https://example.com
利用者が特別な操作をしなくても、自動でHTTPSのページが表示されます。
ブラウザーがHTTPSを優先することがある
Google ChromeやMicrosoft Edgeなどのブラウザーは、HTTPSで接続できる場合に、HTTPSを優先することがあります。
以前にHTTPSで接続した情報がブラウザーに残っているため、自動でHTTPSへ変わる場合もあります。
HTTPとHTTPSの両方で表示される場合もある
Webサイトの設定によっては、HTTPとHTTPSの両方で同じ内容が表示されることがあります。
ただし、Webサイトを運営する場合は、HTTPSへそろえるのが一般的です。
HTTPとHTTPSの両方を残すと、検索エンジンに別々のページとして扱われる可能性があります。
HTTPとHTTPSではどちらが安全?
通信の安全性を比べると、HTTPSの方が情報を守りやすい仕組みです。
HTTPSでは、送る情報を暗号化し、接続しているWebサイト側の情報も確認します。
情報を入力するときはHTTPSを確認する
ログインやネットショッピングをするときは、HTTPSが使われているかを確認しましょう。
特に、パスワード、住所、電話番号、支払い情報を入力する場合は重要です。
HTTPSであれば、入力した情報は暗号化されて送られます。
HTTPSでもサイト自体が安全とは限らない
HTTPSが示すのは、ブラウザーとWebサーバーの間の通信が暗号化されていることです。
Webサイトに書かれている内容や、管理している会社や人まで信頼できると保証するものではありません。
初めて使うWebサイトでは、URLの文字が不自然ではないか、管理している会社の情報があるかも確認するとよいでしょう。
HTTPとHTTPSの速度に違いはある?
HTTPSでは暗号化の処理が加わるため、以前はHTTPより遅くなると考えられていました。
現在は、コンピューターや通信技術が進歩しています。一般的なWebサイトでは、大きな速度差を感じることは少なくなっています。
Webサイトの表示速度は、画像の大きさ、Webサーバーの性能、利用している通信回線などにも左右されます。
HTTPかHTTPSかだけで、表示速度が決まるわけではありません。
HTTPからHTTPSへ変更するメリット
Webサイトを管理する場合は、HTTPからHTTPSへ変更するのが一般的です。
HTTPSへの変更には、利用者の情報を守りやすくするなどのメリットがあります。
通信する情報を守りやすくなる
HTTPSでは、問い合わせフォームやログイン画面から送られる情報が暗号化されます。
名前やメールアドレスなど、利用者が入力した情報を守りやすくなります。
利用者が接続状態を確認しやすい
HTTPを使っているWebサイトでは、ブラウザーに「保護されていない通信」などの注意が表示される場合があります。
HTTPSに正しく対応すると、利用者は通信が暗号化されていることを確認できます。
HTTPとHTTPSを一つにまとめられる
HTTPからHTTPSへ自動で移動するように設定すると、WebサイトのURLをHTTPSへそろえられます。
利用者が古いHTTPのURLを開いても、HTTPSのページを表示できます。
HTTPとHTTPSで初心者が間違えやすい点
HTTPとHTTPSは名前が似ているため、いくつか間違えやすい点があります。
特に、HTTPSが守る範囲とHTTP/2との違いを確認しておきましょう。
HTTPSならすべて安全とは限らない
HTTPSは、通信の途中で情報を読まれにくくする仕組みです。
Webサイトの内容や、管理している会社や人まで安全だと保証するものではありません。
HTTPSであっても、URLや運営情報を確認することが大切です。
HTTPとHTTPSはWebサイトの種類ではない
HTTPとHTTPSは、Webサイトの内容や種類を表す言葉ではありません。
ブラウザーとWebサーバーが、情報をやり取りするときの方法を表します。
同じWebサイトでも、HTTPからHTTPSへ変更されることがあります。
HTTPとHTTP/2は同じ比較ではない
HTTP/2とは、Webサイトの情報を効率よく送るために、HTTPを改良した仕組みです。
一方のHTTPSは、情報を暗号化して安全に通信する仕組みです。
「HTTPとHTTPS」と「HTTP/1.1とHTTP/2」では、比べている内容が異なります。
HTTPSはHTTPの複数形ではない
英語では、単語の最後に「s」を付けて、二つ以上あることを表す場合があります。
しかし、HTTPSの「S」は複数形ではありません。「Secure」の頭文字です。
鍵のマークだけで判断しない
ブラウザーに表示されるマークは、通信が暗号化されているかを確認する目安です。
マークがあるだけで、Webサイトに書かれた内容がすべて正しいとは限りません。
URLやWebサイトを管理している会社の情報も、合わせて確認するとよいでしょう。
HTTPとHTTPSに関するよくある質問
HTTPのWebサイトを見るだけでも問題がありますか?
HTTPのWebサイトを開いただけで、必ず問題が起こるわけではありません。
ただし、通信が暗号化されません。パスワードや個人情報の入力は避けた方がよいでしょう。
HTTPが勝手にHTTPSへ変わるのはなぜですか?
Webサイト側が、HTTPからHTTPSへ自動で移動させている可能性があります。
ブラウザーがHTTPSを優先している場合もあります。多くの場合は、安全な通信を使うための動きです。
HTTPとHTTPSはどちらでもアクセスできますか?
両方でアクセスできるかは、Webサイトの設定によって異なります。
HTTPへアクセスするとHTTPSへ移動するサイトもあれば、HTTPSだけを受け付けるサイトもあります。
HTTPSからHTTPに戻すことはできますか?
Webサイトの管理者であれば、設定を変えてHTTPへ戻すこと自体は可能です。
ただし、通信の安全性やブラウザーの表示を考えると、通常はHTTPSを使い続ける方が適しています。
HTTPとHTTPSでは通信量が変わりますか?
HTTPSでは、情報を暗号化するために必要なデータが加わります。そのため、HTTPより通信量が少し増える場合があります。
ただし、一般的なWebサイトを見る範囲では、大きな違いになることは多くありません。
HTTPSならパスワードを入力しても大丈夫ですか?
HTTPSであれば、入力したパスワードは暗号化されて送られます。
ただし、URLやWebサイトの管理者も確認しましょう。よく似たURLを使う別のWebサイトには注意が必要です。
まとめ|HTTPとHTTPSの違いとは
HTTPとHTTPSの違いとは、ブラウザーとWebサーバーの間で送る情報を暗号化するかどうかです。
HTTPでは情報が暗号化されません。HTTPSでは情報が暗号化されるため、HTTPより安全に通信できます。
- HTTPとHTTPSは、Webサイトと情報をやり取りするための決まり
- HTTPのURLは「http://」で始まる
- HTTPSのURLは「https://」で始まる
- HTTPでは送る情報が暗号化されない
- HTTPSでは送る情報が暗号化される
- HTTPの一般的なポート番号は80番
- HTTPSの一般的なポート番号は443番
- HTTPからHTTPSへ自動で移動することがある
- HTTPSでもWebサイトの内容まで保証されるわけではない
現在は、多くのWebサイトでHTTPSが使われています。
ログインや買い物などで情報を入力するときは、URLやブラウザーの接続情報を確認するとよいでしょう。

