決裁とは、会社や役所などで、責任を持つ人が「この内容で進めてよい」と最終的に決めることです。
かんたんに言うと、仕事を進めるための最終的な許可です。この記事では、決裁の意味や流れ、決済・承認・稟議との違いを初心者向けに解説します。
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決裁とは
決裁とは、仕事や計画を進めてよいか、責任を持つ人が最終的に判断することです。
会社では、課長や部長、社長などが決裁することがあります。役所や学校などでも、同じような手続きが行われています。
決裁をかんたんに言うと
決裁をかんたんに言うと、仕事上の「最終的なゴーサイン」です。
たとえば、学校で新しい備品を買うとします。生徒や先生が自由に買うのではなく、責任者が必要性や金額を確認して、購入を認めます。
会社でも、これと似た手続きを行います。担当者が内容をまとめ、責任を持つ人が進めてよいかを決めることが決裁です。
決裁の意味
決裁には、内容を確認したうえで、実際に行うかどうかを最終的に決めるという意味があります。
単に書類を見るだけではありません。必要性や金額、会社の決まりなどを確認し、組織として進めるかを判断します。
決裁者とは
決裁者とは、仕事や計画を進めてよいか、最終的に判断する人です。
決裁者は、いつも社長とは限りません。内容や金額により、課長、部長、役員などが決裁者になります。
たとえば、少額の事務用品は課長が決裁し、高額な設備は部長や社長が決裁することがあります。
決裁権とは
決裁権とは、その人が自分の判断で最終的に決めてよい範囲のことです。
たとえば、課長は10万円まで、部長は100万円まで決めてよいというように、役職や金額で範囲を分けることがあります。
決裁できる範囲を決めておくと、誰が判断するのかが分かりやすくなります。すべての内容を社長が確認する必要もなくなります。
決裁はどのような場面で使われるのか
決裁は、お金を使うときや契約を結ぶときなど、組織として大切な判断が必要な場面で使われます。
会社だけでなく、役所、学校、病院などでも行われています。
商品や備品を購入するとき
パソコンや机、事務用品などを購入するときに、決裁が必要になることがあります。
担当者は、購入する理由や金額をまとめます。その内容を決裁者が確認し、購入してよいかを決めます。
契約を結ぶとき
取引先と契約を結ぶときにも、決裁が行われます。
契約には、金額や期間、守るべき約束などが書かれています。会社に不利な内容がないかを確認したうえで、決裁者が契約を認めます。
予算を使うとき
予算とは、あらかじめ使い道を決めたお金のことです。
予算の範囲内であっても、担当者が自由に使えるとは限りません。必要性や金額を確認し、決裁を受けてから使う場合があります。
採用や人の異動を決めるとき
社員の採用や異動を決めるときにも、決裁が必要になることがあります。
人の採用や異動などに関する仕事を、人事といいます。面接に合格していても、社内の決裁が終わるまで正式な採用が決まらない場合があります。
決裁を受けるまでの流れ
決裁の細かな流れは、会社や役所によって異なります。
一般的には、担当者が内容をまとめ、上司や関係する部署が確認し、最後に決裁者が判断します。
担当者が内容をまとめる
最初に、担当者が目的や金額、行いたい内容などをまとめます。
許可を求めて内容を伝えることを、申請といいます。申請書や稟議書などの書類を作る場合もあります。
上司や関係する部署が確認する
次に、直属の上司や関係する部署が内容を確認します。
金額に間違いがないか、会社の決まりに合っているか、本当に必要かなどを確認します。
決裁者が最終的に判断する
確認が終わった内容は、決裁者に送られます。
決裁者は、問題がなければ進めることを認めます。説明が足りない場合や修正が必要な場合は、担当者に戻すこともあります。
決裁後に手続きや作業を進める
決裁が終わると、担当者は購入や契約などの手続きを進めます。
決裁前に進めると、会社の決まりに合わない場合があります。そのため、実際に行う前に決裁を受けることが基本です。
決裁と決済の違い
決裁と決済は、どちらも「けっさい」と読みます。しかし、意味は異なります。
決裁は、仕事を進めてよいかを決めることです。決済は、商品やサービスの代金を支払うことです。
決裁は仕事を進めるための判断
決裁は、仕事や計画を進めてよいか、責任者が最終的に判断することです。
たとえば、会社で新しいパソコンを購入してよいかを部長が決めることは、決裁です。
決済は代金の支払い
決済は、商品やサービスの代金を支払うことです。
現金、クレジットカード、電子マネー、QRコードなどを使って支払いを終えることを決済といいます。
決裁と決済の使い分け
パソコンを買う例で考えると、購入してよいかを上司が決めることが決裁です。
その後、会社が販売店へ代金を支払うことが決済です。先に決裁を受け、その後に決済するという流れになります。
| 言葉 | 意味 | 具体例 |
|---|---|---|
| 決裁 | 仕事を進めてよいかを最終的に決めること | 部長がパソコンの購入を認める |
| 決済 | 商品やサービスの代金を支払うこと | 会社が販売店に代金を支払う |
決裁と承認の違い
承認とは、内容を確認して、問題がないと認めることです。
決裁とは、確認された内容について、組織として進めるかを最終的に決めることです。
承認は内容を認めること
承認は、申請や提案の内容を確認し、認めることです。
会社によっては、担当者の上司や経理担当など、複数の人が順番に承認することがあります。
決裁は最終的に決めること
決裁は、内容を確認したうえで、実際に進めてよいかを最後に決めることです。
決裁者が認めることで、購入や契約などの手続きを正式に進められます。
承認者と決裁者の違い
承認者は、内容を確認して認める人です。決裁者は、実際に進めるかを最終的に決める人です。
ただし、会社によっては「承認」と「決裁」をほぼ同じ意味で使うこともあります。実際の使い方は、その会社の決まりを確認する必要があります。
| 言葉 | 主な役割 |
|---|---|
| 承認 | 内容を確認して認める |
| 決裁 | 実際に進めるかを最終的に決める |
決裁と稟議の違い
稟議と決裁は、同じ仕事の流れで使われることが多い言葉です。
稟議は、書類を関係者に回して、順番に確認してもらう手続きです。決裁は、その内容を進めてよいか最終的に決めることです。
稟議は関係者に確認してもらう手続き
稟議とは、会議を開かずに書類を関係者へ送り、順番に確認してもらう手続きです。
担当者は、行いたい内容や理由、必要な金額などを稟議書にまとめます。稟議書とは、稟議の手続きで使う書類です。
決裁は最後の判断
稟議の手続きが進むと、最後に決裁者が内容を確認します。
決裁者が認めると、決裁が完了します。つまり、稟議は決裁を受けるための手続きの一つです。
稟議書と決裁書の違い
稟議書は、関係者に内容を確認してもらい、最終的な決裁を受けるための書類です。
決裁書は、決裁を受ける内容や結果を記録する書類です。ただし、会社や役所によって、書類の名前や使い方は異なります。
「決裁が下りる」とは
「決裁が下りる」とは、申請した内容が認められ、進めてよいと決まることです。
たとえば、「パソコン購入の決裁が下りた」といえば、購入してよいという最終判断が出たことを表します。
「決裁が下りる」の意味
「下りる」には、上の立場にいる人から許可や決定が出るという意味があります。
決裁者から許可が出るため、「決裁が下りる」と表現します。
「下りる」と「降りる」のどちらが正しいか
許可や決定が出る場合は、一般的に「下りる」を使います。
「降りる」は、電車から降りる場合や、高い場所から低い場所へ移動する場合に使います。そのため、「決裁が下りる」と書くのが自然です。
「決裁が下りる」の言い換え
「決裁が下りる」は、次のように言い換えられます。
- 決裁を受ける
- 決裁が完了する
- 申請が認められる
- 進める許可が出る
- 社内の承認を得る
仕事の相手へ伝えるときは、「社内の決裁が完了しました」と表すと分かりやすくなります。
決裁に関する言葉の使い方
決裁には、「仰ぐ」「得る」「上げる」などを組み合わせた表現があります。
日常ではあまり使わない言葉もあるため、それぞれの意味を確認しましょう。
決裁を仰ぐ
上司や責任者に最終的な判断を求めることを、「決裁を仰ぐ」といいます。
「仰ぐ」には、目上の人に判断や指示を求めるという意味があります。
例文:この内容で部長の決裁を仰ぎます。
決裁を得る
「決裁を得る」とは、決裁者から進める許可をもらうことです。
書類やメールでも使いやすい表現です。
例文:契約を結ぶ前に、社内の決裁を得る必要があります。
決裁に上げる
申請書などを決裁者に提出することを、職場では「決裁に上げる」と表現することがあります。
社内では使われますが、社外の人には「社内で確認します」と伝えたほうが分かりやすい場合があります。
例文:見積書の内容を確認して、決裁に上げます。
決裁を取る
「決裁を取る」は、決裁者から許可を得るという意味です。
会話ではよく使われます。書類やメールでは、「決裁を得る」や「決裁を受ける」と書くと分かりやすくなります。
例文:発注する前に、部長の決裁を取ります。
決裁を回す
「決裁を回す」とは、決裁に必要な書類やデータを、関係者へ順番に送ることです。
紙の書類を手渡す場合だけでなく、パソコン上で申請を送る場合にも使われます。
例文:作成した申請書を関係する部署へ回します。
決裁の使い方が分かる例文
決裁は、会社内の会話やメールでよく使われます。
ここでは、代表的な例文を紹介します。
上司に決裁を依頼する例文
- 添付した申請書について、ご決裁をお願いいたします。
- 内容をご確認のうえ、決裁をお願いいたします。
- 契約の更新について、部長の決裁を仰ぎたいと考えています。
決裁が下りたことを伝える例文
- 社内の決裁が下りましたので、手続きを進めます。
- 本日、購入に関する決裁が完了しました。
- 社内の承認が得られましたので、正式に発注いたします。
決裁を待っていることを伝える例文
- 現在、社内で決裁を進めています。
- ただいま決裁待ちのため、結果が出しだいご連絡します。
- 社内で確認しています。決裁が完了しだいお知らせします。
決裁の英語表現
決裁は、英語では場面に応じて「approval」などと表します。
日本語の決裁とまったく同じ意味を持つ英単語はないため、何を伝えたいかに合わせて使い分けます。
approvalを使う場合
approvalは、内容を確認して認めることを表す英語です。
上司や会社から承認や決裁を得る場面で、よく使われます。
「上司の決裁を得る」は、「get approval from a manager」などと表せます。
正式な許可を表す場合
権限を持つ人から正式な許可を得る場面では、「authorization」という英語が使われることもあります。
ただし、会社によって使う言葉は異なります。実際の書類や社内の決まりに合わせることが大切です。
決裁で初心者が間違えやすい点
決裁には、読み方や意味が似ている言葉があります。
まずは、「決裁は仕事を進めるための最終判断」と覚えると整理しやすくなります。
決裁と決済を混同しない
決裁は、仕事を進めてよいかを決めることです。決済は、代金を支払うことです。
「上司が決裁する」「クレジットカードで決済する」と覚えると、使い分けやすくなります。
承認と決裁は同じとは限らない
承認は、内容を確認して認めることです。決裁は、実際に進めるかを最終的に決めることです。
ただし、承認と決裁を同じ意味で使う会社もあります。実際の使い方は、会社の決まりを確認しましょう。
決裁者は決まった役職名ではない
決裁者は、部長や社長といった決まった役職名ではありません。
その仕事について、最終的に判断する役割を持つ人が決裁者です。同じ会社でも、内容や金額によって決裁者が変わります。
すべての内容を社長が決裁するわけではない
すべての内容を社長が判断すると、仕事を進めるまでに時間がかかります。
そのため、多くの会社では、内容や金額に応じて決裁者を分けています。少額の購入は課長、高額な契約は社長というように決めます。
決裁についてよくある質問
決裁とは簡単に言うと何ですか
決裁とは、仕事や計画について、責任を持つ人が進めてよいか最終的に決めることです。
かんたんに言うと、仕事を進めるための最終的な許可です。
決裁と承認は同じですか
同じ意味で使われることもありますが、本来の意味は少し異なります。
承認は内容を認めることです。決裁は、組織として実際に進めるかを最終的に決めることです。
決裁と決済は何が違いますか
決裁は、仕事を進めてよいかを決めることです。
決済は、商品やサービスの代金を支払うことです。読み方は同じですが、意味は異なります。
決裁者とは誰のことですか
決裁者とは、仕事や計画を進めてよいか、最終的に判断する人です。
課長、部長、役員、社長などが決裁者になることがあります。誰が決裁するかは、内容や金額によって変わります。
「決裁が下りる」の漢字はどれですか
許可や決定が出るという意味では、「決裁が下りる」と書くのが一般的です。
「降りる」は、電車から降りる場合や、高い場所から低い場所へ移動する場合に使います。
「決裁を取る」は正しい表現ですか
「決裁を取る」は、職場の会話でよく使われる表現です。
文章では、「決裁を得る」や「決裁を受ける」と書くと、意味がより伝わりやすくなります。
まとめ|決裁とは仕事を進めるための最終的な判断
決裁とは、会社や役所などで、責任を持つ人が仕事や計画を進めてよいか、最終的に決めることです。
決裁は仕事上の判断を表します。一方、決済は代金の支払い、承認は内容を認めること、稟議は関係者に書類を回して確認してもらう手続きです。
まずは、「決裁は仕事を進めるための最終的なゴーサイン」と覚えると分かりやすいでしょう。

