起案とは、仕事で行いたいことを案としてまとめ、上司などに「この内容で進めてよいですか」と確認することです。
かんたんに言うと、会社や役所の中で、仕事を始めるための案を出す手続きです。備品の購入や契約、新しい仕組みの導入などで使われます。
この記事では、起案の意味や使われる場面を初心者向けに説明します。稟議や決裁、立案など、似た言葉との違いも見ていきましょう。
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起案とは
起案とは、これから行いたい仕事について案を作り、実施してよいか上司や責任者に判断してもらうことです。読み方は「きあん」です。
責任者とは、その仕事について判断する立場の人です。会社では、課長や部長などが責任者になることがあります。
起案では、ただ考えを伝えるだけではありません。目的や理由、費用などを文書にまとめて提出するのが一般的です。
起案の意味
「起」には、物事を始めるという意味があります。「案」は、考えや計画という意味です。
つまり起案は、これから行う仕事について案を作り、会社や役所の中で実施してよいか決めてもらうことです。
起案の読み方
起案は「きあん」と読みます。「起案する」「起案を上げる」などの形で使われます。
日常会話よりも、会社や役所、学校などの仕事でよく使われる言葉です。
「起案する」とは
「起案する」とは、実施したい内容を文書などにまとめ、上司や責任者に確認してもらうことです。
たとえば、新しいパソコンを購入したい場合に、購入する理由や金額をまとめて提出することが起案に当たります。
「起案を上げる」とは
「起案を上げる」とは、作成した案を上司や責任者へ提出することです。
「起案する」とほぼ同じ意味で使われますが、案を提出する動きを強く表す言い方です。
起案を身近な例でわかりやすく説明
起案は、学校行事の計画を先生に確認してもらう場面に似ています。
たとえば、文化祭で新しい出し物を行いたいとします。その場合は、出し物の内容や必要なお金、安全に行う方法などをまとめ、先生に許可を求めます。
仕事の起案も同じです。行いたいことと、その理由や費用をまとめ、実施してよいか上司などに判断してもらいます。
学校行事を計画する例
学校で遠足を行う場合は、行き先や日程、費用、安全に関する注意点などを考えます。
その内容を先生や学校の責任者に確認してもらい、実施してよいか決めてもらいます。仕事では、このような案を正式な文書にまとめることが起案です。
会社で備品を購入する例
会社で新しいパソコンや机を購入したい場合、担当者が自分の判断だけで買えるとは限りません。
購入する理由、商品名、台数、金額などをまとめ、上司に「購入してよいですか」と確認します。この手続きが起案です。
起案はどのような場面で使われる?
起案は、会社や役所などで、実施するかどうかの判断が必要な場面で使われます。
特に、お金がかかる場合や、契約を結ぶ場合、仕事の進め方を変える場合などによく行われます。
会社で使われる場面
会社では、備品の購入、研修への参加、イベントの実施などで起案が行われます。
新しいサービスの利用や、取引先との契約を始める場面でも使われます。
役所や自治体で使われる場面
自治体とは、市役所や県庁など、地域の行政を行う組織です。
役所や自治体では、住民への案内、物品の購入、契約、制度の変更などで起案が行われます。
役所の仕事では、だれが、いつ、どのような判断をしたのか記録を残す必要があります。そのため、文書を使った手続きが重視されます。
システムを導入する場面
会社に新しいシステムを導入する場合は、導入する目的や費用、どのような効果が期待できるかを整理します。
その内容を起案し、関係する人の確認を受けた後、責任者に実施してよいか判断してもらいます。
起案から決裁までの流れ
起案は、案を作っただけで終わるものではありません。内容を確認してもらい、責任者の決定を受けてから実施します。
ここでは、起案から仕事を始めるまでの一般的な流れを説明します。
1.行いたいことを考える
最初に、何を行いたいのかを考えます。なぜ必要なのか、どのような効果があるのかも整理します。
お金がかかる場合は、必要な金額も確認します。
2.起案書を作る
次に、考えた内容を起案書などの文書にまとめます。
目的、理由、実施内容、日程、費用などを、初めて読む人にも伝わるように書きます。
3.関係する人に確認してもらう
内容によっては、関係する部署や担当者にも確認してもらいます。
部署とは、会社の中で役割ごとに分かれたグループです。たとえば、経理部や人事部などがあります。
4.決裁者が判断する
決裁者とは、その案を実施してよいか最終的に決める人です。
決裁者は、内容や費用、問題が起きる可能性などを確認し、承認するかどうかを決めます。
承認とは、内容を確認して「進めてよい」と認めることです。
5.承認された内容を実施する
決裁者から承認を受けた後は、起案した内容に沿って仕事を進めます。
内容や金額を大きく変更する場合は、もう一度起案や確認が必要になることもあります。
起案書とは
起案書とは、実施したい内容をまとめ、上司や責任者に承認を求めるための文書です。
会社や役所によっては、起案文書、稟議書、決裁書などと呼ばれる場合があります。ただし、それぞれの呼び方や使い分けは、組織によって異なります。
起案書に書く主な内容
起案書に書く内容は、会社や役所の決まりによって異なります。一般的には、次のような内容を書きます。
- 件名
- 起案する目的
- 起案した理由
- 実施する内容
- 実施する日程
- 必要な費用
- 関係する担当者
- 判断の参考になる資料
参考になる資料には、見積書や商品説明書、予定表などがあります。
大切なのは、初めて読む人でも内容を理解し、実施してよいか判断できるように書くことです。
起案書と起案文書の違い
起案書と起案文書は、ほぼ同じ意味で使われることがあります。どちらも、起案の内容をまとめた文書です。
ただし、役所などでは文書の名前や扱いが細かく決められている場合があります。実際の仕事では、その組織の決まりに従います。
起案書を書くときの基本
起案書は、最初に結論を書くと内容が伝わりやすくなります。
「何をしたいのか」「なぜ必要なのか」「いくらかかるのか」を明確にしましょう。
会社や役所に決められた書き方がある場合は、その形式を使います。過去に作られた起案書を参考にする方法もあります。
起案者とは
起案者とは、案を考え、起案書などを作成する人です。
実際にその仕事を担当する社員や職員が、起案者になることが多くあります。
起案者の役割
起案者の役割は、実施したい内容を分かりやすく整理することです。
必要な情報を集め、目的や理由、費用、日程などを文書にまとめます。
承認された後は、起案した内容に沿って仕事を進める場合もあります。
起案者と決裁者の違い
起案者は、案を作って提出する人です。決裁を行う決裁者は、その案を実施してよいか最終的に決める人です。
起案者が、自分の案を自分で最終決定するとは限りません。一般的には、課長や部長など、決定する立場の人が決裁します。
起案日とは
起案日とは、起案を行った日や、起案書を作成した日を表します。
ただし、どの時点を起案日とするかは、会社や役所の決まりによって異なる場合があります。
起案日と決裁日の違い
起案日は、案を作成して手続きを始めた日です。
決裁日は、決裁者が案を確認し、実施してよいか判断した日です。一般的には、起案日より後の日になります。
起案日と施行日の違い
施行日とは、決まった内容を実際に行う日です。読み方は「しこうび」です。
起案日は案を出した日、決裁日は実施してよいか決めた日、施行日は実際に行う日と考えると分かりやすいでしょう。
起案と稟議の違い
起案と稟議は、どちらも会社や役所で承認を得るときに使われる言葉です。
起案は案を作ること、稟議は作った文書を関係する人に回して承認を得る手続きです。
起案は案を作ること
起案は、実施したい内容を考え、文書としてまとめることです。
仕事を始めるための案を作り、判断を求めることに重点があります。
稟議は承認を得る手続き
稟議とは、文書を何人かの上司や関係者に回し、順番に承認を得る手続きです。読み方は「りんぎ」です。
会議を開かずに、複数の人へ確認を求める場合によく使われます。
起案と稟議の関係
一般的には、起案によって案を作り、その案を稟議にかけます。
ただし、会社によっては「稟議を起案する」のように、稟議書を作成する意味で使うこともあります。
| 言葉 | 主な意味 |
|---|---|
| 起案 | 実施したい内容を案としてまとめること |
| 稟議 | 文書を関係する人に回して承認を得ること |
起案と決裁の違い
起案は、案を作って判断を求めることです。決裁は、その案を実施してよいか責任者が最終的に決めることです。
かんたんに言うと、起案は「案を出す側」、決裁は「決める側」の手続きです。
起案する人と決裁する人
起案する人は起案者です。決裁する人は決裁者です。
会社では、課長や部長など、仕事の内容を決められる立場の人が決裁者になることがあります。
起案と決裁はどちらが先?
一般的には、起案が先です。
起案者が案を作り、必要な確認を受けた後、決裁者が実施してよいか判断します。
起案と立案の違い
立案とは、計画や進め方を考えることです。起案とは、その計画を文書にまとめ、実施してよいか判断してもらうことです。
立案は案を考える段階、起案は会社や役所の手続きを始める段階と考えると分かりやすいでしょう。
| 言葉 | 主な意味 |
|---|---|
| 立案 | 計画や進め方を考えること |
| 起案 | 考えた案を文書にまとめて判断を求めること |
起案と供覧の違い
供覧とは、文書を関係する人に見せ、内容を知ってもらうことです。読み方は「きょうらん」です。
起案は実施してよいか判断してもらうために行います。供覧は、情報を知らせて共有するために行います。
| 言葉 | 主な目的 |
|---|---|
| 起案 | 案を実施してよいか判断してもらう |
| 供覧 | 文書の内容を関係する人に知らせる |
「起案」を使った例文
起案は、主に仕事の場面で使われる言葉です。実際の使い方を例文で確認しましょう。
「起案する」の例文
- 新しいパソコンを購入するための文書を起案します。
- 来月の研修について起案してください。
- 新しいシステムの導入を起案しました。
「起案を上げる」の例文
- 備品購入の起案を上げました。
- 内容を確認してから起案を上げてください。
- 課長へ起案を上げる前に、金額を確認します。
「稟議を起案する」の例文
- 契約の更新について稟議を起案します。
- 出張費の支払いに関する稟議を起案しました。
- 新しいサービスを利用するため、稟議を起案してください。
「稟議を起案する」とは、承認を得るための稟議書を作成することです。
起案で初心者が間違えやすい点
起案は、案を作ればすぐに実施できるという意味ではありません。
起案した後に、関係する人の確認や決裁者の承認が必要です。
起案しただけでは実施できない
起案は、実施してよいか判断してもらうための手続きです。
起案書を提出しただけでは、まだ承認されたとは限りません。決裁者から承認を受けた後に実施するのが一般的です。
起案者が最終的に決めるわけではない
起案者は、案を作る人です。実施するかどうかを最終的に決めるのは決裁者です。
起案者と決裁者は、役割が異なります。
起案と提案は同じではない
提案とは、自分の考えや方法を相手に示すことです。日常生活でも広く使われます。
起案は、会社や役所の中で正式な判断を求めるために案をまとめることです。提案よりも、仕事の手続きとしての意味が強い言葉です。
会社によって言葉の使い方が異なる
起案、稟議、申請などの言葉は、会社や役所によって使い方が異なることがあります。
実際の仕事では、その組織の決まりや文書の名前を確認しましょう。
起案とは何かについてよくある質問
起案は一般企業でも使いますか?
はい、一般企業でも使われます。
備品の購入、契約、研修、新しいシステムの導入など、上司や責任者の承認が必要な場面で使われます。
起案と稟議はどちらが先ですか?
一般的には、起案によって案を作り、その案を稟議にかけます。
ただし、会社によっては起案と稟議をほぼ同じ意味で使うこともあります。
起案と決裁はどちらが先ですか?
一般的には、起案が先です。
起案者が案を作って提出し、その後に決裁者が実施してよいか判断します。
起案書には何を書きますか?
目的、理由、実施内容、日程、費用などを書きます。
初めて読む人でも、実施してよいか判断できるように、必要な情報を分かりやすくまとめます。
起案者と申請者は同じですか?
同じ人になる場合もありますが、必ず同じとは限りません。
起案者は、仕事の案をまとめる人です。申請者は、許可や手続きを申し込む人です。
起案を上げるとはどういう意味ですか?
起案を上げるとは、作成した案を上司や決裁者へ提出することです。
「起案する」と近い意味ですが、提出する動きを表す言い方です。
起案書と稟議書は同じですか?
似ていますが、必ず同じとは限りません。
起案書は、実施したい案をまとめる文書です。稟議書は、文書を関係する人に回し、承認を得るために使う文書です。
起案が承認されないことはありますか?
内容や費用について確認が必要な場合は、修正を求められることがあります。
必要な情報を追加し、内容を直してから、もう一度提出できる場合もあります。
まとめ|起案とは案をまとめて判断を求めること
起案とは、仕事で行いたい内容を案としてまとめ、上司や責任者に実施してよいか判断してもらうことです。
起案者が目的や理由、費用などを文書にまとめ、決裁者が実施するかどうかを最終的に決めます。
起案は案をまとめること、稟議は関係する人の承認を得る手続き、決裁は最終的に判断することです。それぞれの役割を分けて考えると、意味を理解しやすくなります。

