プロンプトとは、AIやChatGPTに「何をしてほしいか」を伝えるための指示文です。 かんたんに言うと、AIへのお願い文のようなものです。
AIとは、人のように文章を作ったり、質問に答えたりするコンピューターのしくみです。 ChatGPTとは、AIと文章で会話できるサービスです。
たとえば、人に「この文章を短くまとめてください」とお願いすることがあります。 それと同じように、AIにも言葉でやってほしいことを伝えます。 そのときに入力する文が、プロンプトです。
この記事では、プロンプトの意味、使われる場面、書き方、具体例を初心者向けにわかりやすく解説します。 ChatGPTを使い始めたばかりの方でも、基本から理解できる内容です。
ここだけ読めばOK
プロンプトとは、AIに出す指示文のことです。 「何を」「どのように」してほしいかを言葉で伝えると、AIの答えも使いやすくなります。
ほかのIT用語も知りたい方は、初心者向けのIT用語辞典もあわせてご覧ください。
プロンプトとは

プロンプトとは、AIに作業をしてもらうために入力する文のことです。 ChatGPTでは、画面に入力する質問やお願いの文章がプロンプトになります。
AIは、入力されたプロンプトをもとに答えを作ります。 そのため、プロンプトの内容がはっきりしているほど、目的に近い答えを得やすくなります。
かんたんに言うとAIへの指示文のこと
プロンプトをかんたんに言うと、AIへの指示文です。 「文章を作って」「短くまとめて」「高校生にも分かるように説明して」などが、プロンプトの例です。
身近な例で言うと、レストランで注文する言葉に少し似ています。 「カレーください」だけでも伝わりますが、「甘口のカレーを少なめでください」と言うと、より希望に近くなります。
AIでも同じです。 プロンプトに目的や条件を書くと、AIが答えを作る方向を決めやすくなります。
プロンプトの意味
プロンプトには、「うながすもの」「入力を求める合図」という意味があります。 ITでは、コンピューターやAIに対して入力する言葉を指すことがあります。
昔からのIT用語としては、黒い画面で文字を入力する前に表示される「>」や「$」などの記号も、プロンプトと呼ばれます。 これは、コンピューターが「ここに命令を入力してください」と知らせる合図です。
最近は、生成AIの広がりにより、プロンプトという言葉がよく使われるようになりました。 生成AIとは、文章や画像などを作るAIのことです。
つまり、AIの場面で使うプロンプトとは、AIに答えを作ってもらうための入力文です。
ChatGPTでのプロンプトの役割
ChatGPTでは、画面に入力する文章がプロンプトになります。 質問だけでなく、お願いや条件もプロンプトに含まれます。
たとえば、次のような文です。
- プロンプトとは何かを中学生にも分かるように説明してください。
- この文章を200文字以内にまとめてください。
- 旅行の持ち物リストを表で作ってください。
ChatGPTは、これらのプロンプトをもとに返事を作ります。 そのため、プロンプトはAIとの会話の出発点になります。
プロンプトが使われる場面

プロンプトは、AIに何かを頼むときに使われます。 文章を作る場面だけでなく、勉強、仕事、調べ物、画像作成などでも使われます。
ここでは、よく使われる場面を見ていきます。
文章を作るとき
プロンプトは、文章を作るときによく使われます。 たとえば、メール文、案内文、説明文、ブログ記事の下書きなどです。
「やさしい言葉で」「短く」「仕事向けに」などの条件を入れると、目的に合った文章に近づきます。
文章を要約するとき
要約とは、長い文章を短くまとめることです。 長い文章を短くしたいときにも、プロンプトを使います。
たとえば、「3行でまとめて」「箇条書きでまとめて」などと指定できます。 箇条書きとは、内容を1つずつ分けて並べる書き方です。
ただし、要約結果は必ず確認しましょう。 大切な内容が抜けていないか、自分の目で見ることが大切です。
アイデアを出すとき
プロンプトは、アイデア出しにも使えます。 たとえば、記事タイトル、企画案、勉強方法、プレゼント案などを考えるときです。
「初心者向けに」「高校生にも伝わるように」など、相手を指定すると使いやすい案が出やすくなります。
画像生成AIで画像を作るとき
画像生成AIでもプロンプトを使います。 画像生成AIとは、入力した言葉をもとに画像を作るAIのことです。
たとえば、「白背景、やさしい色、パソコンを使う人のイラスト」のように入力します。 すると、その内容に近い画像が作られます。
ただし、この記事ではAIやChatGPTで使うプロンプトを中心に説明します。 画像生成向けの細かい指定は、別の記事で扱うと分かりやすくなります。
プロンプトの具体例
プロンプトは、短くても使えます。 ただし、短すぎるとAIが何を重視すればよいか分かりにくくなります。
ここでは、短すぎる例と、伝わりやすい例を比べてみます。
短すぎるプロンプトの例
たとえば、次のようなプロンプトです。
プロンプトについて教えて
この指示でも、AIは答えを出せます。 しかし、誰向けに、どのくらいの長さで、どんな形で説明すればよいかが分かりません。
そのため、答えが長すぎたり、むずかしすぎたりすることがあります。
伝わりやすいプロンプトの例
次のように書くと、より伝わりやすくなります。
プロンプトとは何かを、ITに詳しくない人にも分かるように説明してください。
最初に一言で意味を説明し、そのあと身近な例を入れてください。
最後に3行でまとめてください。
このプロンプトでは、読者、説明の順番、答えの形が分かります。 AIが答えを作るための手がかりが増えています。
仕事や勉強で使えるプロンプト例
仕事や勉強では、次のようなプロンプトが使えます。
次の文章を、社内向けのメール文に直してください。
やわらかく、失礼のない表現にしてください。
中学生にも分かるように、クラウドの意味を説明してください。
身近な例を1つ入れてください。
明日の発表内容を、3分で話せる構成にしてください。
見出しと話す順番を分けてください。
このように、プロンプトには「目的」と「条件」を入れると使いやすくなります。
プロンプトの書き方

プロンプトの書き方に、むずかしい決まりはありません。 まずは、AIに何をしてほしいかをそのまま書けば大丈夫です。
ただし、次の4つを意識すると、より伝わりやすくなります。
目的を書く
まず、何をしてほしいのかを書きます。 「説明して」「要約して」「表にして」「言い換えて」などです。
目的がはっきりしていると、AIも答えを作りやすくなります。
この文章を、初心者向けに説明してください。
条件を書く
次に、条件を書きます。 条件とは、答えを作るときに守ってほしいことです。
たとえば、「短く」「やさしい言葉で」「300文字以内で」などです。
専門用語を使わず、300文字以内で説明してください。
答えの形を書く
答えの形を指定することも大切です。 表、箇条書き、見出しつき、3行まとめなどを指定できます。
表にして、メリットと注意点を分けてください。
形を指定すると、あとで見直しやすくなります。 仕事や勉強でも使いやすい方法です。
読者や相手を指定する
誰に向けた説明かを書くことも大切です。 「高校生向け」「シニア向け」「ITに詳しくない人向け」などです。
ITに詳しくない人にも分かるように、やさしい言葉で説明してください。
読者を指定すると、AIの答えの言葉づかいが合いやすくなります。
よいプロンプトを作るコツ
よいプロンプトは、長い文章とは限りません。 大切なのは、AIに伝える内容がはっきりしていることです。
一度で完璧にしようとしない
プロンプトは、一度で完璧に作る必要はありません。 最初の答えを見て、あとから追加でお願いすれば大丈夫です。
たとえば、次のように続けられます。
もう少し短くしてください。
小学生にも分かる言葉にしてください。
表にしてください。
AIとのやり取りは、会話に近いものです。 少しずつ直していくと、使いやすい答えに近づきます。
あいまいな言葉を減らす
「あれ」「いい感じに」「適当に」などの言葉は、AIに伝わりにくいことがあります。 できるだけ、具体的に書くとよいです。
たとえば、「短く」だけでなく「200文字以内で」と書くと、より分かりやすくなります。
例を入れて伝える
希望する形があるときは、例を入れると伝わりやすくなります。 AIは、例を手がかりにして答えを作りやすくなります。
次のような雰囲気で文章を作ってください。
例:はじめての人にも分かるように、やさしく説明します。
例を入れると、言葉の調子や文章の形がそろいやすくなります。
必要な情報はくわしく書く
プロンプトは、長ければ必ずよいわけではありません。 大切なのは、必要な情報が分かりやすく入っていることです。
だらだらと意味のない文を長くすると、AIが何を重視すればよいか分かりにくくなることがあります。 短くても、目的や条件がはっきりしていれば伝わります。
ただし、必要な情報まで短くする必要はありません。 背景の説明、参考にしてほしい文章、守ってほしい条件などは、くわしく書いたほうがよい答えに近づきます。
つまり、プロンプトは「短ければよい」「長ければよい」ではありません。 AIに知っておいてほしい情報を、分かりやすく整理して入れることが大切です。
プロンプトエンジニアリングとは
プロンプトエンジニアリングとは、AIからよい答えを引き出すために、プロンプトを工夫することです。 むずかしく聞こえますが、基本は「AIに伝わりやすく書くこと」です。
AIからよい答えを引き出す工夫のこと
AIは、入力された言葉をもとに答えを作ります。 そのため、プロンプトの書き方を工夫すると、答えの使いやすさが変わります。
たとえば、次のような工夫があります。
- 目的をはっきり書く
- 読者を指定する
- 文字数を指定する
- 表や箇条書きなど、形を指定する
- 例を入れる
- 必要な前提を伝える
これらの工夫をまとめて、プロンプトエンジニアリングと呼ぶことがあります。
プロンプトとの違い
プロンプトは、AIに入力する指示文そのものです。 一方、プロンプトエンジニアリングは、その指示文を工夫する考え方や方法です。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| プロンプト | AIに出す指示文 |
| プロンプトエンジニアリング | AIに伝わりやすい指示文を作る工夫 |
つまり、プロンプトは「文」で、プロンプトエンジニアリングは「文を作る工夫」です。
プロンプトインジェクションとは

プロンプトインジェクションとは、AIへの指示を悪用する攻撃のことです。 ここでの攻撃とは、AIに本来とは違う動きをさせようとすることです。
たとえば、AIに対して「前の指示を無視して」などの文を入れ、本来のルールと違う答えを出させようとする場合があります。 AIを使うサービスでは、このような使い方への対策が大切になります。
ただし、一般の利用者がプロンプトインジェクションそのものを直接受ける場面は多くありません。 まずは、知らないサイトにあるプロンプトをそのままコピーして使わないことを意識しましょう。
AIへの指示を悪用する攻撃のこと
プロンプトインジェクションは、AIをだまして、本来とは違う動きをさせようとする手口です。 ふつうにAIを使う人は、しくみを細かく覚える必要はありません。
大切なのは、あやしいプロンプトをそのまま使わないことです。 また、AIに大切な情報を入力しすぎないことも大切です。
個人情報や大切な情報を入れない
AIを使うときは、個人情報や社外に出せない情報をそのまま入力しないようにしましょう。 個人情報とは、名前、住所、電話番号、メールアドレスなど、個人が分かる情報です。
たとえば、実名や取引先名を入れずに、「A社」「担当者」などに置き換える方法があります。 安全に使うための小さな工夫です。
プロンプトと似た言葉の違い
プロンプトには、似た言葉がいくつかあります。 違いを知っておくと、AIやITの記事を読むときに理解しやすくなります。
プロンプトとコマンドの違い
コマンドとは、コンピューターに出す命令のことです。 たとえば、ファイルを開く、保存する、削除するなどの命令です。
プロンプトは、AIに出す自然な文章の指示として使われることが多いです。 コマンドよりも、人に話しかける文に近いイメージです。
ただし、昔からのIT用語では、「プロンプト」は命令を入力する前に表示される合図を指すこともあります。 Windowsのコマンドプロンプトという名前にも、この意味が含まれています。
| 言葉 | 主な意味 | 例 |
|---|---|---|
| プロンプト | AIへの指示文。または入力を待つ合図 | この文章を短くまとめてください |
| コマンド | コンピューターへの命令 | 保存、削除、実行など |
プロンプトと質問の違い
質問は、分からないことを聞く文です。 プロンプトは、質問だけでなく、お願いや条件も含みます。
たとえば、「AIとは何ですか?」は質問です。 「AIとは何かを、初心者向けに300文字で説明してください」はプロンプトです。
プロンプトと命令文の違い
命令文は、「これをしなさい」のように行動を求める文です。 プロンプトも命令文に近いことがあります。
ただし、プロンプトは命令だけではありません。 目的、条件、答えの形、読者などをまとめて伝える文として使われます。
初心者が間違えやすい点
プロンプトは便利ですが、使うときにいくつか気をつけたい点があります。 むずかしいことではありません。 基本を押さえれば、使いやすくなります。
プロンプトは長ければよいわけではない
プロンプトは、長ければ必ずよいわけではありません。 大切なのは、必要な情報が分かりやすく入っていることです。
短くても、目的や条件がはっきりしていれば伝わります。 逆に、長くても内容があいまいだと、思った答えになりにくいことがあります。
ただし、背景の説明や参考にしてほしい文章など、AIに知っておいてほしい情報は省きすぎないほうがよいです。 必要な情報を整理して入れると、より目的に近い答えを得やすくなります。
AIの答えは必ず正しいとは限らない
AIは便利ですが、答えがいつも正しいとは限りません。 古い情報や、まちがった内容が入ることもあります。
このように、AIがもっともらしい内容を出しても、実は正しくないことがあります。 これをハルシネーションと呼ぶことがあります。
ハルシネーションとは、AIが事実とは違う内容を、本当のように出してしまうことです。 仕事、お金、法律、健康などに関わる内容は、必ず公式サイトや資料で確認しましょう。
公式サイトとは、会社や団体が自分で出している元のサイトのことです。 AIの答えは、あとで直すための下書きとして使うと安心です。
大切な情報をそのまま入力しない
名前、住所、電話番号、仕事の秘密などは、そのまま入力しないほうが安全です。 必要な場合は、内容をぼかして入力しましょう。
たとえば、会社名を「A社」、氏名を「担当者」と置き換えるだけでも使いやすくなります。
プロンプトに関するよくある質問
プロンプトは日本語でもよいですか?
はい。 日本語でも使えます。
ChatGPTなどのAIでは、日本語で質問や指示を出すことができます。 まずは、ふだん使っている言葉で入力してみるとよいです。
プロンプトは英語のほうがよいですか?
内容によっては、英語のほうがうまくいく場合もあります。 ただし、初心者の方は日本語で問題ありません。
大切なのは、英語か日本語かよりも、目的や条件がはっきりしていることです。 まずは日本語で分かりやすく書くことを意識しましょう。
プロンプトの例文をそのまま使ってもよいですか?
はい。 例文をそのまま使ってもかまいません。
ただし、自分の目的に合わせて少し直すと、より使いやすくなります。 読者、文字数、答えの形などを変えて使いましょう。
プロンプトエンジニアになるには資格が必要ですか?
プロンプトエンジニアになるために、必ず必要な資格が決まっているわけではありません。 プロンプトエンジニアとは、AIに伝わりやすい指示を考える仕事や役割を指すことがあります。
まずは、AIの基本的な使い方や、分かりやすい文章の書き方を学ぶことが大切です。 資格よりも、目的に合ったプロンプトを作れる力が役立ちます。
コマンドプロンプトのプロンプトとは同じ意味ですか?
近い意味はありますが、使われ方が少し違います。 コマンドプロンプトでは、プロンプトは「命令を入力してください」という合図を指します。
AIで使うプロンプトは、AIに出す指示文を指すことが多いです。 どちらも「入力をうながすもの」という意味ではつながっています。
まとめ|プロンプトとはAIに出す指示文のこと
プロンプトとは、AIやChatGPTに出す指示文のことです。 「何をしてほしいか」「どのように答えてほしいか」を言葉で伝える役割があります。
プロンプトを書くときは、目的、条件、答えの形、読者を意識すると分かりやすくなります。 一度で完璧にしようとせず、AIの答えを見ながら少しずつ直していくと使いやすくなります。
プロンプトは短ければよいわけでも、長ければよいわけでもありません。 AIに知っておいてほしい情報を、分かりやすく整理して入れることが大切です。
プロンプトエンジニアリングは、AIからよい答えを引き出す工夫のことです。 プロンプトインジェクションは、AIへの指示を悪用する攻撃のことです。
また、AIの答えが必ず正しいとは限りません。 大切な情報をそのまま入力しないこと、重要な内容は公式サイトや資料で確認することも大切です。
ITパスポートで出る用語もあわせて確認したい方は、ITパスポートのIT用語まとめも参考になります。
