戦略と戦術の違いとは?ビジネスの具体例でわかりやすく解説

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戦略と戦術の違いとは何かを初心者向けに説明した画像

戦略と戦術は、どちらも目標を達成するために使われる言葉です。しかし、意味や役割は同じではありません。

かんたんに言うと、戦略は「どの方向へ進むか」を決めることです。戦術は「その方向へ進むために、何をするか」を決めることです。

この記事では、戦略と戦術の違いとは何かを、身近な例やビジネスの具体例を使って解説します。作戦や戦法、施策との違いも紹介します。

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目次

戦略と戦術の違いとは?かんたんに言うと

戦略と戦術の違いとは、大きな方向を決めるものか、具体的な行動を決めるものかという違いです。

戦略では、目標を達成するために、どこへ力を入れるかを決めます。戦術では、戦略を実現するために、実際に何をするかを決めます。

比べる項目戦略戦術
意味目標を達成するための大きな方針戦略を実現するための具体的な方法
考えることどの方向へ進むか具体的に何をするか
見る範囲全体一つ一つの行動
期間数か月から数年先を考えることが多いすぐに行うことや短い期間を考えることが多い
決める順番先に決める戦略の後に決める

たとえば、「若い世代のお客さまを増やす」と決めるのが戦略です。そのために「SNSで広告を出す」「学生向けの商品を作る」と決めるのが戦術です。

SNSとは、インターネット上で情報を発信したり、人と交流したりするサービスです。

戦略だけでは、具体的な行動に移せません。戦術だけでは、何のために行うのかが分からなくなります。

戦略とは

戦略とは、目的や目標を達成するための大きな方針です。

時間、人、お金などには限りがあります。そのため、何に力を入れ、何を後回しにするかを決めます。

戦略は目標を達成するための大きな方針

戦略では、細かな行動を一つずつ決めるわけではありません。全体を見ながら、進む方向を決めます。

たとえば、会社が売り上げを増やしたい場合、次のような戦略が考えられます。

  • 新しいお客さまを増やす
  • 今いるお客さまに長く利用してもらう
  • 利益が多く残る商品に力を入れる
  • インターネットでの販売を増やす

利益とは、売り上げから商品を作る費用や人件費などを引いて残るお金です。

どの戦略を選ぶかによって、その後に行うことが変わります。

戦略が使われる場面

戦略という言葉は、会社の経営だけでなく、さまざまな場面で使われます。

  • 会社の経営
  • 商品の販売
  • 営業活動
  • 広告や宣伝
  • 勉強や資格試験
  • スポーツ
  • 就職活動

どの場面でも、戦略は「目標を達成するために、どの方向へ進むか」を決めるものです。

戦術とは

戦術とは、戦略を実現するために行う具体的な方法です。

戦略で決めた方向に沿って、いつ、どこで、何をするかを考えます。

戦術は戦略を実現するための具体的な方法

たとえば、「インターネットでの販売を増やす」という戦略を決めたとします。

この戦略に対して、次のような戦術が考えられます。

  • Webサイトを見やすくする
  • SNSで商品を紹介する
  • インターネット限定の商品を販売する
  • 購入した人へ割引券を送る
  • 検索結果に広告を出す

Webサイトとは、インターネット上にあるページのまとまりです。会社の案内や商品の販売などに使われます。

一つの戦略に対して、複数の戦術を組み合わせることもあります。

戦術が使われる場面

戦術は、実際の行動を決める場面で使われます。

会社では、営業の方法や広告の出し方、商品の売り方などが戦術に当たります。勉強では、問題集を解く、毎日30分復習するなどが戦術です。

戦略と戦術の違い

戦略と戦術は、どちらも目標を達成するために必要です。ただし、考える順番や見る範囲が異なります。

戦略は「どの方向へ進むか」、戦術は「どう行動するか」

戦略は、目標へ向かうための大きな道筋です。戦術は、その道筋を進むための具体的な行動です。

次のように考えると、違いを整理しやすくなります。

  • 目的:なぜ行うのか
  • 目標:いつまでに、どこまで達成するのか
  • 戦略:どの方向から目標を達成するのか
  • 戦術:具体的に何をするのか

たとえば、目的を「会社を成長させること」とします。目標を「1年間で売り上げを20%増やすこと」とします。

そのための戦略として「新しいお客さまを増やす」と決めます。戦術として「広告を出す」「無料体験を行う」などを実行します。

戦略と戦術の違いを表で比較

項目戦略戦術
役割進む方向を決める具体的な行動を決める
見る範囲全体を見る一つ一つの行動を見る
期間数か月から数年先を考えることが多い短い期間を考えることが多い
見直し大きな変化がない限り、むやみに変えない結果を見ながら変えることがある
若い利用者を増やすSNSで広告を出す

戦術を変えても、戦略は変わらない場合があります。

たとえば、SNS広告で結果が出なければ、動画広告やイベントへ変えられます。「若い利用者を増やす」という戦略は、そのままです。

戦略と戦術はどちらが上なのか

戦略と戦術は、単純にどちらが上、どちらが下というものではありません。

順番としては、先に戦略を決め、その後に戦術を決めます。そのため、戦術は戦略に沿って考える必要があります。

ただし、よい戦略があっても、戦術を実行できなければ結果にはつながりません。反対に、戦術がよくても、戦略が目標に合っていなければ、望む結果を得にくくなります。

戦略と戦術の違いがわかる身近な例

戦略と戦術の違いは、身近な場面に置き換えると理解しやすくなります。

旅行に例えた場合

家族旅行で「少ない予算で、ゆっくり過ごしたい」と考えたとします。

この場合、「近い場所にある温泉地へ行く」と決めるのが戦略です。

次のような行動は戦術に当たります。

  • 早めに宿を予約する
  • 割引がある交通手段を使う
  • 平日に出発する
  • 食事付きの宿泊プランを選ぶ

旅行先や旅行の方向を決めることが戦略です。予約方法や移動方法を決めることが戦術です。

勉強に例えた場合

資格試験に合格することを目標にしたとします。

「苦手な分野を重点的に学ぶ」と決めるのが戦略です。

重点的に学ぶとは、ほかの分野よりも多くの時間を使って学ぶことです。

次のような行動は戦術に当たります。

  • 毎日30分、苦手な分野を復習する
  • 週末に過去の問題を解く
  • 間違えた問題をノートにまとめる
  • 試験の1か月前から模擬試験を行う

模擬試験とは、本番に近い形で行う練習試験です。

どのような学び方で合格を目指すかが戦略です。毎日の勉強内容が戦術です。

ビジネスにおける戦略と戦術の具体例

ビジネスでは、戦略と戦術を分けて考えることが大切です。

ここでは、会社経営、営業、マーケティングの例を紹介します。

会社経営における戦略と戦術

会社が「3年後までに売り上げを増やす」という目標を立てたとします。

戦略として、「高齢者向けの商品に力を入れる」と決めます。

その場合、戦術には次のようなものがあります。

  • 文字を大きくした商品を開発する
  • 電話で質問できる窓口を増やす
  • 使い方を説明する動画を作る
  • 高齢者が利用する施設で商品を紹介する

「どのようなお客さまに商品を届けるか」が戦略です。「どの商品を作り、どこで紹介するか」が戦術です。

営業における戦略と戦術

営業部門が「新しい会社との契約を増やす」という目標を立てたとします。

戦略として、「従業員が少ない会社へ商品を紹介する」と決めます。

その場合、戦術には次のようなものがあります。

  • 小さな会社向けの料金コースを作る
  • 電話やメールで商品を案内する
  • 無料相談会を開く
  • 導入した会社の例をWebサイトに掲載する

営業戦略は、どのようなお客さまを重視するかを決めるものです。営業戦術は、そのお客さまにどのような方法で商品を紹介するかを決めるものです。

マーケティングにおける戦略と戦術

マーケティングとは、商品が売れる仕組みを考え、作ることです。

たとえば、「若い世代に商品を知ってもらう」という戦略を決めたとします。

その場合、戦術には次のようなものがあります。

  • SNSに動画を投稿する
  • 若い世代に人気がある人へ商品の紹介を依頼する
  • 学生向けの割引を行う
  • スマートフォンで見やすい販売ページを作る

戦略では、誰に商品を届けるかを決めます。戦術では、どのような方法で商品を知らせるかを決めます。

戦略・作戦・戦術・戦法の違い

戦略や戦術と似た言葉に、作戦と戦法があります。

言葉の使い方は会社や場面によって異なりますが、一般的には次のように整理できます。

言葉意味
戦略目標を達成するための大きな方針
作戦戦略を実現するためのまとまった計画
戦術計画を進めるための具体的な方法
戦法実際の場面で使う細かなやり方

作戦とは

作戦とは、ある目標を達成するために作る、まとまりのある計画です。

戦略よりも具体的で、戦術よりも広い内容を示す言葉として使われることがあります。

たとえば、「若い世代に商品を広める」という戦略があるとします。

そのために、「発売前の1か月間に宣伝を集中する」という計画を立てます。これを作戦と考えることができます。

戦法とは

戦法とは、実際の場面で使う細かなやり方です。

ビジネスでは、戦術とほぼ同じ意味で使われることもあります。ただし、戦法は競争やスポーツなどの場面で使われることが多い言葉です。

戦略・作戦・戦術・戦法の関係

同じ例で並べると、違いが分かりやすくなります。

  • 戦略:若い世代に商品を広める
  • 作戦:発売前の1か月間に宣伝を集中する
  • 戦術:SNSへ動画を投稿する
  • 戦法:短い動画を毎日投稿する

大きな方向から細かな行動へ進むにつれて、内容が具体的になります。

ただし、会社や業界によって言葉の使い方は異なります。言葉だけで判断せず、何を示しているのかを確認することが大切です。

戦略と施策の違い

施策とは、課題を解決したり、目標を達成したりするために行う取り組みです。

戦略は大きな方向を示します。施策は、その方向に沿って実際に行う取り組みです。

言葉意味
戦略目標を達成するための大きな方針若い利用者を増やす
施策戦略に沿って行う具体的な取り組み学生向けの割引を始める

施策と戦術は、似た意味で使われることがあります。

施策は、会社や国、都道府県、市区町村などが行う取り組みに使われることが多い言葉です。戦術は、目標を達成するための具体的な方法を広く示します。

戦略と戦術を決める順番

戦略と戦術は、思いついたものから決めるのではありません。

目的、目標、戦略、戦術の順番で考えると、目標と行動がずれにくくなります。

最初に目的と目標を決める

最初に、「なぜ行うのか」という目的を決めます。次に、「いつまでに、どこまで達成するのか」という目標を決めます。

目的や目標が決まっていないと、戦略が正しいか判断できません。

たとえば、目的を「多くの人の生活を便利にする」とします。目標を「1年間で利用者を1万人増やす」とします。

次に戦略を決める

目標を達成するために、どの方向へ進むかを決めます。

利用者を増やす方法には、広告を増やす、商品を安くする、使いやすくするなど、さまざまな選び方があります。

その中から、「初心者でも使いやすい商品にする」という戦略を選びます。

最後に具体的な戦術を決める

戦略を決めた後は、実際に何をするかを決めます。これが戦術です。

「初心者でも使いやすい商品にする」という戦略なら、次のような戦術が考えられます。

  • 操作するボタンを減らす
  • 説明書をわかりやすくする
  • 質問できる窓口を設ける
  • 使い方の動画を公開する

戦術は、誰が行うか、いつまでに行うか、いくら使えるかまで決めると実行しやすくなります。

戦略と戦術を考えるときの注意点

戦略と戦術は、言葉の意味を覚えるだけでは十分ではありません。

目標と行動がつながっているかを確認することが大切です。

戦術だけを先に決めない

「SNSを始める」「広告を出す」などの行動を先に決めると、何のために行うのかが分かりにくくなります。

SNSを使うこと自体が目的ではありません。「若い利用者を増やす」という戦略があり、その方法としてSNSを使います。

なぜその行動を行うのか説明できない場合は、戦略とのつながりを確認しましょう。

戦略と戦術を同じ意味で使わない

「SNSで毎日投稿する」は、戦略ではなく戦術です。具体的な行動を示しているためです。

「若い世代に商品を知ってもらう機会を増やす」であれば、戦略に当たります。

戦略と戦術を分けるときは、「大きな方向か」「具体的な行動か」で判断すると分かりやすくなります。

結果に合わせて見直す

戦術を実行しても、予定どおりの結果が出ないことがあります。

その場合は、すぐに戦略を変えるのではなく、最初に戦術を見直します。広告の内容や届ける相手、行う時期などを変えて、結果を確認します。

戦術を変えても結果が出ない場合や、周りの状況が大きく変わった場合は、戦略の見直しも必要です。

戦略と戦術に関するよくある質問

戦略と戦術は英語で何と言いますか?

戦略は英語で「strategy」と書き、ストラテジーと読みます。戦術は「tactics」と書き、タクティクスと読みます。

strategyは、大きな方向や方針を示します。tacticsは、その方針を実現するための具体的な方法を示します。

戦略と戦術はどちらを先に決めますか?

基本的には、戦略を先に決めます。

目標を確認し、目標へ向かうための戦略を決めます。その後、戦略を実現するための戦術を考えます。

戦略と計画の違いは何ですか?

戦略は、目標を達成するための方向や方針です。計画は、いつ、誰が、何を行うかを具体的に決めたものです。

戦略が「進む方向」だとすると、計画は「進むための予定表」に近いものです。

戦略と方針の違いは何ですか?

方針は、物事を進めるときの基本的な考え方です。戦略は、目標を達成するために、どこへ力を入れるかを決めたものです。

方針は広い意味で使われます。戦略は、目標や使える時間、お金などを考えて決めます。

戦略と戦術はスポーツでも使いますか?

戦略と戦術は、スポーツでも使われます。

大会全体を通して、どのような試合を目指すかを決めるのが戦略です。相手に合わせて選手の配置や攻め方を変えることが戦術です。

まとめ|戦略と戦術の違いとは

戦略と戦術の違いとは、大きな方向を決めるものか、具体的な行動を決めるものかという違いです。

  • 戦略は、目標を達成するための大きな方針
  • 戦術は、戦略を実現するための具体的な方法
  • 戦略を先に決め、その後に戦術を決める
  • 一つの戦略に対して、複数の戦術を組み合わせることがある
  • 結果を見ながら、戦術や戦略を見直すことが大切

戦略だけでは、具体的な行動に移せません。戦術だけでは、目標と違う方向へ進むことがあります。

目的と目標を確認したうえで、戦略と戦術をつなげて考えることが、望む結果に近づくためのポイントです。

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