システムテストとは、完成に近いシステム全体が、先に決めたとおりに動くかを確認するテストです。
かんたんに言うと、作ったシステムを実際に使う形に近づけて、「きちんと使えるか」を見る作業です。
ここでいうシステムとは、画面、ボタン、入力欄、データを保存する仕組みなどがまとまったものです。
また、ここでいうテストとは、学校の試験ではありません。作ったものが正しく動くかを確認する作業のことです。
この記事では、システムテストの意味、目的、見るポイント、項目例、結合テストや受け入れテストとの違いを、初心者向けにわかりやすく説明します。
ここだけ読めばOK
システムテストとは、システム全体が正しく動くかを確認するテストです。
画面、ボタン、入力、保存、エラー時の動き、安全性などをまとめて確認します。
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システムテストとは
かんたんに言うと、完成したもの全体の確認
システムテストとは、完成に近いシステムを使って、全体が先に決めたとおりに動くかを確認するテストです。
たとえば、買い物サイトなら、商品を選ぶ、買い物かごに入れる、住所を入れる、注文する、という一連の流れを確認します。
身近な例で言うと、自転車を組み立てたあとに、ブレーキ、ライト、タイヤ、ベルなどをまとめて確認するようなものです。
ブレーキだけ、ライトだけを見るのではありません。実際に走れる状態かを全体で見ます。
ITでいうシステムテストも同じです。画面やボタンを1つずつ見るだけでなく、利用者が使う流れに近い形で確認します。
システムテストの英語表記
システムテストは、英語で「System Test」または「System Testing」と書きます。
仕事の資料では「ST」と短く書かれることもあります。ただし、略し方は会社や現場によって変わることがあります。
システムテストの目的
先に決めたとおりに使えるかを確認する
システムテストの目的は、システム全体が先に決めたとおりに使えるかを確認することです。
システムを作る前には、「どのようなシステムにするか」を決めます。
その内容に沿って、ログインできるか、入力した内容が残るか、画面が正しく切り替わるかなどを確認します。
利用者が困らないように問題を見つける
システムテストでは、利用者が使う前に問題を見つけます。
利用者とは、そのシステムを実際に使う人のことです。
たとえば、ボタンを押しても反応しない、入力した文字が消える、エラー画面が分かりにくい、といった点を確認します。
エラーとは、入力ミスや不具合などで、先に進めない状態のことです。
問題を早めに見つけることで、利用者が使いやすい状態に近づけられます。
システムテストで確認する主な観点
システムテストでは、いろいろな角度からシステムを確認します。
この「観点」とは、どこに注目して確認するか、という意味です。
たとえば、画面の見やすさを見るのか、動く速さを見るのか、安全に使えるかを見るのか、といった分け方です。
機能が正しく動くか
まず、必要な機能が正しく動くかを確認します。
機能とは、システムでできることです。たとえば、ログイン、検索、登録、変更、削除、注文などです。
「ボタンを押したら正しい画面に進むか」「入力した内容が正しく残るか」などを確認します。
入力ミスやエラーに対応できるか
利用者は、いつも正しい入力をするとは限りません。
そのため、空欄のまま送信した場合や、使えない文字を入れた場合の動きも確認します。
エラーが出る場合は、何が悪いのかが使う人に伝わる表示になっているかも大切です。
画面が分かりやすいか
システムテストでは、画面の分かりやすさも確認します。
文字が読みにくくないか、ボタンの場所が分かるか、スマホでも見やすいかなどを見ます。
使う人が操作に迷いにくい画面になっているかを確認します。
処理が遅すぎないか
画面の表示や検索に時間がかかりすぎないかも確認します。
処理とは、ボタンを押したあとに、システムが中で行う作業のことです。
たとえば、検索ボタンを押したあと、システムは中で該当する情報を探します。
結果が出るまでに長く待つと、使いにくく感じます。
そのため、利用者が無理なく使える速さかどうかを確認します。
安全に使えるか
システムテストでは、安全に使えるかも確認します。
ここでいう安全とは、利用者の大切な情報を守れる状態のことです。
たとえば、他の人の情報が見えてしまわないか、ログインしていない人が大切な画面を開けないかを確認します。
また、わざとおかしな入力をしたときに、システムが不自然な動きをしないかも確認します。
より専門的には、このような安全性の確認をセキュリティの確認と呼ぶことがあります。
システムテストの項目例
システムテストでは、確認する内容を「テスト項目」として整理します。
テスト項目とは、「何を、どの手順で確認するか」を1つずつ書いたものです。
料理のレシピや、持ち物チェックリストに近いものです。
ITでは、このリストに沿って実際に操作し、正しい結果になるかを確認します。
ログイン画面のテスト例
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 正しいIDとパスワードでログインできるか | マイページなどに進めるか |
| パスワードを間違えたらどうなるか | 分かりやすいエラーが出るか |
| 未入力のままボタンを押したらどうなるか | 入力をうながす表示が出るか |
マイページとは、自分の情報や注文履歴などを見られる専用の画面です。
買い物サイトのテスト例
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 商品を買い物かごに入れられるか | 正しい商品と数が入るか |
| 住所を入力して注文できるか | 注文内容が正しく表示され、注文完了になるか |
| 在庫がない商品を注文した場合 | 売り切れであることが分かりやすく案内されるか |
申し込みフォームのテスト例
| 確認すること | 見るポイント |
|---|---|
| 名前やメールアドレスを入力できるか | 正しく送信できるか |
| メールアドレスの形が違う場合 | 修正をうながす表示が出るか |
| 確認画面に進めるか | 入力した内容が正しく表示されるか |
システムテストが使われる場面
新しいシステムを公開する前
システムテストは、新しいシステムを公開する前によく行われます。
公開とは、利用者が実際に使える状態にすることです。
公開前に全体を確認することで、大きな問題を防ぎやすくなります。
システムを改修した後
改修とは、すでにあるシステムを直したり、使いやすくしたりすることです。
改修した部分が正しく動くかだけでなく、ほかの場所が変わってしまっていないかも確認します。
たとえば、会員登録の画面を直したあとに、ログインやマイページが問題なく使えるかを見ることがあります。
大きな機能を追加した後
新しい機能を追加したあとにも、システムテストを行います。
たとえば、予約サイトに「キャンセル機能」を追加した場合、予約、変更、キャンセル、通知までの流れを確認します。
新しい機能が、もともとあった機能と一緒に問題なく動くかを見るためです。
システムテストと結合テストの違い
システムテストと結合テストは、どちらもシステムを確認するテストです。
ただし、確認する範囲が違います。
結合テストは部品同士のつながりを見る
結合テストとは、作った部品同士がうまくつながるかを確認するテストです。
ここでいう部品とは、画面、入力欄、保存する部分、計算する部分などです。
たとえば、申し込み画面で入力した内容が、確認画面に正しく表示されるかを見ます。
システムテストは全体の動きを見る
システムテストは、より広い範囲を確認します。
部品のつながりだけでなく、利用者が実際に使う流れと同じように、最初から最後まで全体が正しく動くかを見ます。
| 種類 | 見る範囲 | 具体的な例 |
|---|---|---|
| 結合テスト | 部品同士のつながり | 入力画面の文字が、次の確認画面に正しく出るか |
| システムテスト | システム全体の動き | ログインから商品検索、注文、完了まで進めるか |
システムテストと受け入れテストの違い
システムテストと受け入れテストも、混同されやすい言葉です。
大きな違いは、誰の目線で確認するかです。
システムテストは作る側が確認することが多い
システムテストは、主にシステムを作る側が行うテストです。
先に決めた内容どおりに作られているか、全体の動きに問題がないかを確認します。
ただし、会社や案件によって進め方は変わります。
受け入れテストは使う側が確認することが多い
受け入れテストとは、使う側が「このシステムでよいか」を確認するテストです。
たとえば、注文を受ける会社が、新しい注文システムを実際の仕事に合うかどうか確認します。
システムテストは作る側の確認、受け入れテストは使う側の確認、と考えると分かりやすいです。
初心者が間違えやすい点
システムテストは最後に1回だけ行うものではない
システムテストは、最後に1回だけ行えば終わりとは限りません。
テストで不具合が見つかれば、直したあとにもう一度確認します。
不具合とは、システムが先に決めたとおりに動かないことです。バグと呼ばれることもあります。
直した場所だけでなく、ほかの場所に問題が出ていないかも確認します。
正しい動きだけを見ればよいわけではない
システムテストでは、正しい操作をしたときの動きだけでなく、間違った操作をしたときの動きも確認します。
たとえば、空欄のまま送信した場合や、使えない文字を入力した場合です。
間違った使い方をしても、システムが止まらず、分かりやすく案内できるかを見ます。
細かい画面チェックだけが目的ではない
システムテストでは、文字のずれやボタンの位置など、見た目のチェックも行います。
ただし、それだけが目的ではありません。
大切なのは、使う人が目的をスムーズに達成できるかを確認することです。
システムテストの流れ
システムテストは、思いつきで操作するだけではありません。
確認する内容を決めて、順番に進めます。
確認する内容を決める
まず、どの機能や流れを確認するかを決めます。
ログイン、検索、登録、注文、メール送信など、利用者が使う流れを考えます。
テスト項目を作る
次に、具体的なテスト項目を作ります。
操作の手順、入力する内容、正しい結果をまとめます。
正しい結果とは、「こうなれば問題ない」と判断できる内容です。
実際に操作して確認する
作ったテスト項目に沿って、実際にシステムを操作します。
画面が正しく出るか、データが正しく保存されるか、エラー表示が分かりやすいかを確認します。
保存とは、入れた内容をあとで見られるように残すことです。
見つかった問題を直して再確認する
問題が見つかったら、なぜ起きたのかを調べて直します。
直したあとは、同じ問題が起きないか、ほかの場所に影響がないかをもう一度確認します。
よくある質問
システムテストは誰が行いますか?
システムテストは、システムを作る側の担当者が行うことが多いです。
会社によっては、テストを専門に行う人が担当することもあります。
システムテストでは何を確認しますか?
システム全体が、最初に決めた内容を満たしているかを確認します。
機能の動きだけでなく、画面の分かりやすさ、処理の速さ、安全性なども広く確認します。
システムテストと総合テストは同じですか?
基本的には、同じ意味で使われることが多いです。
どちらも、システム全体をまとめて確認するテストを指します。
ただし、会社や現場によって呼び方や範囲が少し変わることがあります。
システムテストと結合テストはどちらが先ですか?
一般的には、結合テストのあとにシステムテストを行います。
まず部品同士のつながりを確認し、そのあとでシステム全体の大きな動きを確認します。
まとめ:システムテストとは、システム全体を確認する大切なテスト
システムテストとは、完成に近いシステム全体が、先に決めたとおりに動くかを確認するテストです。
画面や機能だけでなく、入力ミスへの対応、処理の速さ、安全性などを広く確認します。
結合テストは、部品同士のつながりを見るテストです。
システムテストは、利用者が実際に使う流れに近い形で、システム全体を確認します。
また、総合テストという言葉も、システムテストと近い意味で使われることが多いです。
システムテストを理解すると、システムが公開される前にどのような確認が行われているのかが分かりやすくなります。
