コンプライアンスとは、かんたんに言うと「社会や会社、学校などで守るべきルールや約束を守ること」です。
会社だけに関係する言葉ではありません。学校や地域の団体、インターネットを使う場面にも関係します。
この記事では、コンプライアンスの意味や使い方を初心者向けに解説します。身近な例やガバナンスとの違いも見ていきましょう。
関連するIT用語・ビジネス用語をまとめて確認したい方は、IT用語・ビジネス用語一覧もあわせてご覧ください。
コンプライアンスとは?かんたんに言うとルールや約束を守ること

コンプライアンスとは、社会や組織のルールに従い、相手のことを考えて行動することです。
組織とは、会社や学校など、人が集まって活動するまとまりを指します。市区町村や地域の団体なども組織の一つです。
書かれたルールを守るだけではありません。うそをつかない、約束を守る、相手を困らせないといった行動も含まれます。
コンプライアンスの意味
コンプライアンスは、日本語では「決まりに従うこと」や「守るべきことを守ること」と言い換えられます。
会社では、仕事を進める順番や情報の扱い方を守る意味で使われます。学校では、校内の決まりや提出期限を守ることが身近な例です。
英語ではどのような意味か
コンプライアンスは、英語の「compliance」から来た言葉です。「求められたことや決まりに従うこと」という意味があります。
もとになった「comply」には、「従う」「求めに応じる」という意味があります。日本では、会社や組織が正しく行動するための考え方として使われています。
コンプライアンスの分かりやすい言い換え
コンプライアンスは、場面に応じて次のように言い換えられます。
- 決められたルールを守ること
- 会社や学校の約束に従うこと
- 責任を持って行動すること
- 相手のことを考えて行動すること
- うそをつかず、正しく行動すること
コンプライアンスは、一つの決まりだけを指す言葉ではありません。ルールや約束を大切にする姿勢全体を表します。
コンプライアンスで守るものは主に3つ

コンプライアンスで守るものは、大きく3つに分けられます。社会のルール、会社や学校のルール、相手への気づかいです。
社会で決められたルール
社会には、多くの人が安心して過ごすための共通のルールがあります。図書館や公民館など、みんなが使う場所にも決まりがあります。
インターネットを使うときも同じです。自分の便利さだけでなく、周りの人への影響も考えて行動します。
会社や学校で決められたルール
会社や学校には、それぞれの場所に合ったルールがあります。仕事の進め方、提出期限、パソコンや設備の使い方などです。
手順とは、作業を進めるために決められた順番です。共通の手順があると、作業のもれや行き違いを減らせます。
相手への気づかいやマナー
すべての行動を、細かいルールとして書くことはできません。書かれていなくても、相手を困らせないための気づかいが必要です。
マナーとは、周りの人にいやな思いをさせないための心配りや行動です。うそをつかない、人の情報を勝手に広めない、約束を守るといった行動が当てはまります。
身近な例からコンプライアンスを考える
コンプライアンスは、会社の中だけにある難しい考え方ではありません。日常生活にも、よく似た場面があります。
学校や日常生活での例
図書館で借りた本は、決められた日までに返します。次に使う人が困らないように、本を大切に扱うことも必要です。
これは、みんなで使う場所のルールや約束を守る例です。会社で使うコンプライアンスも、基本的な考え方は同じです。
- 借りた物を決められた日までに返す
- 提出物の期限を守る
- ほかの人の持ち物を勝手に使わない
- 友人の写真や連絡先を勝手に公開しない
- 図書館や公民館などの決まりを守る
会社での例
会社では、多くの人が協力して仕事を進めます。そのため、仕事の手順や情報の扱い方をそろえる必要があります。
- 物を購入する前に、確認や判断を担当する人へ相談する
- 仕事の結果を事実どおりに報告する
- 会社の資料を許可なく外へ持ち出さない
- 決められた順番に沿って作業する
- 問題に気づいたら、決められた相手へ伝える
会社では、確認や判断を担当する人を「責任者」と呼びます。迷ったときに誰へ相談するのかを決めておくことも大切です。
ルールは、社員を必要以上にしばるためのものではありません。仕事を正しく進め、行き違いを減らすためにあります。
インターネットやITを使う場面での例

ITとは、パソコンやインターネットを使って情報を扱う技術のことです。ITを使う場面でも、コンプライアンスが関係します。
アカウントとは、サービスを使うための自分専用の登録情報です。利用者名やパスワードなどが含まれます。
- パスワードをほかの人に教えない
- 他人のアカウントを勝手に使わない
- 仕事のファイルを自分で登録した保存サービスへ移さない
- 写真や文章を勝手に公開しない
- 会社が認めていないアプリを勝手に入れない
ITを使うときも、基本的な考え方は同じです。行動する前に、決められた使い方に合っているかを確認します。
コンプライアンス違反とは
コンプライアンス違反とは、社会や組織で守るべきルールや約束から外れた行動をすることです。
たとえば、決められた確認を省くことや、大切な情報を許可なく持ち出すことが当てはまります。事実と異なる内容を報告することも一例です。
守るべき内容は、会社や学校によって異なります。判断に迷ったときは、自分だけで決めず、担当する人へ確認しましょう。
コンプライアンスが大切な理由
コンプライアンスが大切なのは、人や組織への信頼を守るためです。共通のルールがあれば、多くの人が安心して活動できます。
人や組織への信頼を守るため
約束を守る人や会社は、周りから信頼されやすくなります。説明した内容と実際の行動が合っていることも大切です。
特別なことをする必要はありません。決められたことを一つずつ正しく行うことが、信頼につながります。
思い違いや問題を減らすため
人によって仕事の進め方が違うと、思い違いや作業のもれが起きやすくなります。共通のルールがあれば、人による判断の違いを減らせます。
誰に確認するのかを決めておくことも大切です。分からないことがあったときに相談しやすくなります。
誰もが行動しやすい状態を作るため
情報の扱い方や連絡の流れが決まっていると、安心して仕事を進められます。問題が起きたときも、落ち着いて対応できます。
コンプライアンスは、間違いを責めるためだけの考え方ではありません。誰もが正しく行動しやすい状態を作るための考え方です。
コンプライアンスの使い方と例文
コンプライアンスは、会社の考え方や仕事の進め方を説明するときに使われます。「守る」「重視する」「徹底する」などの言葉と組み合わせます。
研修とは、仕事に必要な知識やルールを学ぶ場です。コンプライアンスは、会社の研修や案内でもよく使われます。
| 表現 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| コンプライアンスを守る | 決められたルールに沿って行動する | 全員でコンプライアンスを守りながら、仕事を進めます。 |
| コンプライアンスを重視する | ルールや約束を大切にする | 私たちの会社は、コンプライアンスを重視しています。 |
| コンプライアンスを徹底する | 全員が確実に守れるようにする | 情報を正しく扱うため、コンプライアンスを徹底します。 |
| コンプライアンス意識を高める | 正しく行動しようとする気持ちを強める | 研修を通じて、コンプライアンス意識を高めます。 |
会話では「コンプラ」と略すこともあります。ただし、会社の文書や案内では「コンプライアンス」と書く方が意味を正しく伝えられます。
コンプライアンスとガバナンスの違い

コンプライアンスと一緒に使われる言葉に、ガバナンスがあります。
ガバナンスとは、組織を正しく動かすための仕組みです。コンプライアンスとは、表しているものが異なります。
| 言葉 | かんたんな意味 | 会社での例 |
|---|---|---|
| コンプライアンス | ルールや約束を守ること | 決められた手順に沿って仕事をする |
| ガバナンス | ルールを守れる仕組みを作ること | 責任者や確認方法を決める |
備品とは、机やパソコンなど、学校や会社でみんなが使う物です。
学校の備品を決められた方法で借りて返すことが、コンプライアンスです。貸し出しの記録を残し、確認する人を決めることがガバナンスです。
会社でも考え方は同じです。ルールに沿って行動するのがコンプライアンスで、ルールを守りやすい仕組みを作るのがガバナンスです。
コンプライアンスで初心者が間違えやすいポイント
会社だけに関係する言葉ではない
コンプライアンスは、会社だけに関係する言葉ではありません。学校、市区町村、地域の団体などでも使われます。
一人ひとりがインターネットを使うときにも、ルールや相手への気づかいが必要です。
書かれたルールだけを指すわけではない
ルールとして書かれていなくても、相手を困らせない行動が求められます。約束を守り、事実を正しく伝えることも大切です。
コンプライアンスは、書類に書かれた決まりだけを指す言葉ではありません。
ルールを増やすこと自体が目的ではない
ルールを増やしすぎると、何を守ればよいのか分かりにくくなることがあります。
大切なのは、必要なルールを分かりやすく伝えることです。実際に守れる内容になっているか、見直すことも必要です。
コンプライアンスについてよくある質問
コンプライアンスは一言でいうと何ですか?
一言でいうと、「社会や組織で守るべきルールや約束を守ること」です。
書かれた決まりだけでなく、相手への気づかいやマナーも含まれます。
「コンプライアンスを順守する」という言い方はおかしいですか?
順守とは、決められたことを守るという意味です。そのため、「コンプライアンスを順守する」は少し意味が重なります。
仕事では使われるため、意味は伝わります。短く書くなら、「コンプライアンスを守る」「コンプライアンスを徹底する」が分かりやすいでしょう。
コンプライアンスとマナーは同じですか?
同じではありません。マナーは、相手にいやな思いをさせないための心配りや行動です。
コンプライアンスは、会社や学校のルールと約束も含む、より広い考え方です。ただし、相手のことを考えて行動する点では重なる部分があります。
個人にもコンプライアンスは関係しますか?
個人にも関係します。一人の行動が、学校や会社への信頼につながるためです。
難しく考える必要はありません。決められたことを確認し、周りの人への影響を考えて行動することが基本です。
まとめ|コンプライアンスとは社会や組織のルールを守ること
コンプライアンスとは、社会や組織で守るべきルールや約束を守ることです。相手への気づかいやマナーも含まれます。
会社では、決められた手順に沿って仕事を進めます。大切な情報を正しく扱い、事実どおりに報告することも重要です。
コンプライアンスは「ルールを守ること」、ガバナンスは「ルールを守れる仕組みを作ること」です。判断に迷ったときは、自分だけで決めず、担当する人へ確認しましょう。

