SIerとは?意味や仕事内容、SES・SEとの違いをわかりやすく解説

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SIerとは何かを初心者向けに説明した画像

SIerとは、会社や市役所、学校、病院などが使うシステム作りを、まとめて支える会社のことです。

かんたんに言うと、「仕事をもっと楽にしたい」「紙の手続きを減らしたい」といった相談を受けて、使いやすい仕組みにしていく会社です。

この記事では、SIerの意味、読み方、仕事内容、SES・SEとの違い、種類、将来性まで、初心者向けにわかりやすく解説します。

関連するIT用語をまとめて確認したい方は、IT用語一覧もあわせてご覧ください。

目次

SIerとは

SIerとは、企業や役所などのシステム作りを手助けする会社のことです。

ここでいうシステムとは、仕事や手続きをパソコンやスマホで進めるための仕組みです。

たとえば、銀行のATM、病院の予約、学校の出席管理、ネットショップの注文画面などがあります。

これらは、見た目は画面でも、裏側では多くの情報を正しく動かしています。

SIerは、お客さんの困りごとを聞きます。

そのうえで、どのようなシステムが必要かを考え、作り、完成後も使えるように支えます。

SIerを理解する前に知っておきたい言葉

SIerの説明では、いくつかIT用語が出てきます。

先に意味を知っておくと、本文が読みやすくなります。

システム

システムとは、仕事や手続きを進めるための仕組みです。

予約、注文、会計、出席管理、給料計算などを、パソコンやスマホで扱う仕組みもシステムです。

ソフト

ソフトとは、パソコンやスマホの中で動く道具のことです。

スマホアプリや、会社で使う業務用の画面もソフトに含まれます。

サーバー

サーバーとは、情報を保存したり、ほかのパソコンに情報を渡したりするコンピューターです。

たとえば、ネットショップの注文情報や会員情報を保管する場所として使われます。

データベース

データベースとは、情報を整理してしまっておく場所です。

会員の名前、注文内容、予約時間などを、あとで探しやすい形で保存します。

ネットワーク

ネットワークとは、パソコンやサーバーなどをつなぐ仕組みです。

ネットワークがあることで、離れた場所にある情報を見たり、送ったりできます。

クラウド

クラウドとは、インターネット上にある保管場所やサービスを使う仕組みです。

自分のパソコンだけでなく、ネット上の場所に情報を保存したり、そこで処理したりします。

SIerの読み方

SIerは、一般的に「エスアイヤー」と読みます。

人によっては「エスアイアー」と読むこともありますが、IT業界では「エスアイヤー」と言う人が多いです。

SIerは、「System Integration(システムインテグレーション)」に、「〜する人・会社」を表す「-er」を組み合わせた言葉です。

システムインテグレーションとは、必要な機器、ソフト、情報を保存する仕組みなどを組み合わせて、仕事で使える形にすることです。

SIerの意味をわかりやすくいうと

SIerの意味をわかりやすくいうと、「システム作りのまとめ役」です。

お客さんの希望を聞き、必要な仕組みを考え、完成まで進めます。

身近な例でいうと、家を建てるときの工務店に近い役割です。

お客さんの希望を聞き、設計を考え、工事を進め、住める状態にします。

ITの世界では、この「家」がシステムにあたります。

SIerは、会社や役所などで使うシステムを、仕事で使える形に整える会社です。

SIerの身近な例

SIerの仕事は、ふだん見えにくいところにあります。

しかし、私たちの生活に関わる場面は多くあります。

  • 銀行のATMでお金を引き出す仕組み
  • 病院で予約や会計を管理する仕組み
  • 学校で出席や成績を管理する仕組み
  • 会社で給料や出勤時間を管理する仕組み
  • ネットショップで注文を受け付ける仕組み

これらのシステムは、ただ画面を作るだけではありません。

たくさんの人が使っても正しく動くこと、情報を安全に扱うことが大切です。

SIerは、そのような仕組みを作る仕事に関わります。

SIerの仕事内容

SIerの仕事内容は、システムを作る前から完成後まで幅広いです。

まずは、仕事の大きな流れを見てみましょう。

SIerの仕事は、大きく分けると「考える仕事」と「作る仕事」に分けられます。

お客さんの困りごとを聞いて形を決め、そのあと実際に作り、正しく動くかを確認します。

流れ内容初心者向けの言い方
上流工程要件定義・設計何を作るか考える仕事
下流工程開発・テスト実際に作って確認する仕事
運用・保守完成後の管理や修正使い続けられるように支える仕事

上流工程とは、作る前に「何を作るか」を決める仕事です。

下流工程とは、決めた内容をもとに、実際に作ったり確認したりする仕事です。

お客さんの困りごとを聞く

最初に、お客さんが何に困っているのかを聞きます。

たとえば、「紙で管理している作業を減らしたい」「注文をもっと早く処理したい」といった相談です。

この段階では、いきなりシステムを作り始めるわけではありません。

どんな目的で、誰が、どのように使うのかを整理します。

システムの形を考える

次に、どのようなシステムにするかを考えます。

画面の流れ、必要な機能、保存する情報などを決めていきます。

この作業は「設計」と呼ばれます。

設計とは、作る前に全体の形や流れを決めることです。

システムを作る

設計が決まったら、システムを作ります。

プログラムを書いたり、必要な機器を用意したり、設定をしたりします。

プログラムとは、コンピューターへの命令です。

「このボタンが押されたら、この処理をする」といった動きを決めます。

正しく動くか確認する

作ったシステムは、すぐに本番で使い始めるわけではありません。

想定どおりに動くか、間違った動きをしないかを確認します。

この確認を「テスト」といいます。

学校のテストとは違い、システムが正しく動くかを調べる作業です。

完成後も使えるように支える

システムは、作って終わりではありません。

使い始めたあとに、直したい点や追加したい機能が出ることがあります。

完成後も使い続けられるように管理することを「運用」といいます。

不具合を直したり、動きを見守ったりすることを「保守」といいます。

SIerは、この運用や保守にも関わることがあります。

SIerの仕事の流れを図で見る

SIerの仕事は、相談を聞くところから始まり、完成後のサポートまで続きます。

大まかな流れは、次のとおりです。

  1. お客さんの困りごとを聞く
  2. どんなシステムにするか考える
  3. システムを作る
  4. 正しく動くか確認する
  5. 完成後も使えるように支える

この流れを見ると、SIerはプログラムを書くだけの会社ではないことがわかります。

お客さんの相談から完成後のサポートまで、広い範囲に関わる会社です。

SIerが使われる場面

SIerは、さまざまな場所で使われるシステムに関わります。

とくに、多くの人が使う大きな仕組みで必要とされます。

  • 企業の売上や在庫を管理する仕組み
  • 銀行や保険会社の手続きを管理する仕組み
  • 市役所や町役場の住民向けサービス
  • 病院の予約や会計を管理する仕組み
  • 商品を運んだり売ったりする仕事の管理
  • 学校の学習や成績を管理する仕組み

このようなシステムは、止まると多くの人に影響します。

そのため、SIerには、使いやすさだけでなく、安定して動くことも求められます。

SIerとSEの違い

SIerとSEは、似ている言葉ですが意味が違います。

SIerは会社や業界を指すことが多く、SEは人の仕事を指すことが多いです。

言葉意味
SIerシステム作りを支える会社
SEシステム作りに関わる人の仕事

SEは「システムエンジニア」の略です。

システムエンジニアとは、システムの内容を考えたり、作る人と相談したりする仕事です。

つまり、SIerという会社の中で、SEとして働く人がいると考えるとわかりやすいです。

SIerとSESの違い

SIerとSESも混同されやすい言葉です。

大きな違いは、仕事の頼み方・受け方です。

言葉意味見分け方
SIerシステム作りをまとめて支える会社完成するシステム全体に関わることが多い
SESITの知識を持つ人の作業を提供する仕事の形人の作業時間をもとに関わることが多い

SESは「システムエンジニアリングサービス」の略です。

かんたんに言うと、ITの知識を持つ人が、お客さんの現場で作業する形です。

SIerは、会社の種類として使われることが多い言葉です。

SESは、仕事の頼み方・受け方を表す言葉として使われることが多いです。

SIerとITコンサルの違い

SIerとITコンサルは、どちらも企業のITに関わります。

ただし、中心になる役割が違います。

言葉主な役割
SIerシステムを作り、使える形にする
ITコンサルITを使って何を改善するか考える

コンサルとは、相談に乗り、改善案を出す仕事です。

ITコンサルは、会社の課題を見て、どのようにITを使うとよいかを考えます。

一方でSIerは、その考えをもとに、実際にシステム作りまで関わることがあります。

ただし、会社によって仕事の範囲は異なります。

SIerとベンダーの違い

ベンダーとは、商品やサービスを売る会社という広い言葉です。

ITでは、ソフトや機器、サービスを提供する会社を指すことがあります。

SIerも、広い意味ではベンダーに含まれることがあります。

ただし、SIerは「システムを組み合わせて作る会社」という意味が強いです。

言葉意味
ベンダーITの商品やサービスを提供する会社
SIerシステム作りをまとめて支える会社

SIerの種類

SIerには、いくつかの種類があります。

会社の成り立ちや、得意な分野によって分けられます。

メーカー系SIer

メーカー系SIerとは、パソコンやサーバーなどの機器を作る会社から生まれたSIerです。

機器やシステムに関する知識を生かして、システム作りを支えます。

ユーザー系SIer

ユーザー系SIerとは、銀行、商社、鉄道、通信会社など、大きな会社から生まれたSIerです。

もともとの会社で使っていたシステムの知識を生かし、同じ分野のシステムに強いことがあります。

たとえば、銀行から生まれたSIerは、お金に関する手続きの仕組みにくわしい場合があります。

独立系SIer

独立系SIerとは、特定の大きな会社やメーカーに強くしばられずに事業を行うSIerです。

いろいろな商品やサービスを組み合わせて、システムを作ることがあります。

会社ごとに得意分野は違います。

業務用のシステム、インターネット上で使うシステム、スマホアプリなど、さまざまな分野があります。

大手SIer・代表的な企業の例

大手SIerとは、規模が大きく、多くのシステム作りに関わるSIerのことです。

銀行、流通、役所、通信など、社会を支える大きなシステムに関わることがあります。

代表的なSIerとしては、NTTデータ、野村総合研究所、SCSK、TIS、BIPROGYなどが知られています。

ただし、企業の分類や呼び方は、見る資料によって少し違うことがあります。

初心者が大切にしたいのは、会社名を丸暗記することではありません。

SIerは「企業や社会のシステム作りを支える会社」と理解することです。

SIerはやめとけ・やばいと言われる理由

「SIer やめとけ」「SIer やばい」と検索されることがあります。

これは、SIerの仕事に不安を感じる人がいるためです。

理由のひとつに、IT業界の仕事の受け方があります。

大きなシステム作りでは、最初に仕事を受けた会社が、別の会社に一部の作業を頼むことがあります。

たとえば、建物を作るときに、全体をまとめる会社があり、別の会社が工事の一部を担当することがあります。

ITの世界でも、これに近い形で仕事が分かれることがあります。

このような形は、元請け・下請けと呼ばれます。

元請けとは、お客さんから直接仕事を受ける会社のことです。下請けとは、元請けなどから一部の仕事を受ける会社のことです。

会社の立ち位置によって、担当する仕事や働き方が変わることがあります。

そのため、「SIerはやばい」と一言で決めるのではなく、どの会社で、どの仕事をするのかを見ることが大切です。

また、SIerの仕事では、次のような点が大変に感じられることがあります。

  • いつまでに終わらせるかの期限がある
  • お客さんとの話し合いが必要になる
  • チームで進めるため、連絡や相談が多い
  • 大きなシステムでは、役割が細かく分かれることがある

ただし、これらはSIerだけに限った話ではありません。

SIerは、社会で使われる大きな仕組みに関われる仕事でもあります。

不安な言葉だけで判断せず、仕事内容、会社の立ち位置、働き方を見て考えることが大切です。

SIerで働くメリット

SIerで働くメリットは、社会で使われるシステムに関われることです。

自分が関わった仕組みが、多くの人の仕事や生活を支えることがあります。

  • 大きなシステム作りに関われる
  • チームで仕事を進める経験が積める
  • ITの知識を広く学びやすい
  • 企業や社会の仕組みを知ることができる

また、システムを作る力だけでなく、人の話を聞く力も大切です。

ITが得意な人だけでなく、相手の話を整理するのが得意な人にも向いています。

SIerで働くときに知っておきたい点

SIerでは、システムを作る力だけでなく、約束を守って進める力も大切です。

お客さんが使うシステムなので、期限や品質を意識する必要があります。

品質とは、正しく動くことや、使いやすいことです。

システムでは、見た目だけでなく、間違いなく動くことも大切です。

また、チームで作業することが多いため、報告や相談も重要です。

一人で全部作るというより、役割を分けて進める仕事です。

SIerに向いている人

SIerに向いている人は、ものごとを整理して考えるのが好きな人です。

また、人の話を聞き、チームで進めるのが好きな人にも向いています。

  • 人の困りごとを聞くのが好きな人
  • 順番に考えるのが得意な人
  • チームで仕事を進めたい人
  • 社会を支える仕事に関心がある人
  • 新しいことを学ぶのが好きな人

プログラミングが得意なことも役立ちます。

ただし、SIerでは、説明する力や調整する力も大切です。

文系・未経験でもSIerを目指せる?

文系や未経験からでも、SIerを目指すことはできます。

ITの知識は入社後に学ぶ場合もあります。

ただし、基本的なIT用語や、システムが動く流れを知っておくと安心です。

最初は、パソコン、インターネット、データベースなどの基本から学ぶとよいです。

文系の場合は、文章を読む力、相手に説明する力、資料を作る力が役立ちます。

SIerの仕事では、人と話して内容を整理する場面が多いためです。

SIerの将来性

SIerは、今後も必要とされる可能性がある仕事です。

理由は、会社や社会でシステムが使われ続けるためです。

たとえば、会社の手続き、役所のサービス、病院の予約、ネットでの買い物などは、システムなしでは成り立ちにくくなっています。

これらを安全に使えるようにする仕事は、これからも必要です。

一方で、AIやクラウドなど、新しい技術も広がっています。

AIとは、人の判断や作業を助ける技術のことです。

そのため、SIerで働く人には、学び続ける姿勢が大切です。

新しい技術を取り入れながら、お客さんに合う形で使えるようにする力が求められます。

初心者が間違えやすい点

SIerについて、初心者が間違えやすい点を整理します。

似た言葉が多いため、ここで一度確認しておきましょう。

SIerはプログラマーだけの会社ではない

SIerでは、プログラムを書く人だけが働いているわけではありません。

お客さんと話す人、設計する人、テストする人、完成後に支える人など、さまざまな役割があります。

SIerとSEは同じ意味ではない

SIerは会社を指すことが多い言葉です。

SEは、システム作りに関わる人の仕事を指すことが多い言葉です。

SIerとSESは同じ意味ではない

SIerは、システム作りを支える会社のことです。

SESは、ITの知識を持つ人の作業を提供する仕事の形を指すことが多いです。

大手SIerだけがSIerではない

SIerには、大手企業だけでなく、中小規模の会社もあります。

会社ごとに、得意な分野や仕事の進め方が違います。

SIerについてよくある質問

SIerとは何の略ですか?

SIerは、「System Integration(システムインテグレーション)」に、「〜する人・会社」を表す「-er」を組み合わせた言葉です。

日本では、システムインテグレーターと呼ばれることもあります。

システムインテグレーションとは、必要な機器、ソフト、情報を保存する仕組みなどを組み合わせて、仕事で使えるシステムにすることです。

SIerの読み方は何ですか?

SIerは「エスアイヤー」と読むことが多いです。

人によっては「エスアイアー」と読む場合もあります。

SIerとSEは同じですか?

同じではありません。

SIerは会社や業界を指すことが多く、SEはシステム作りに関わる人の仕事を指すことが多いです。

SIerとSESの違いは何ですか?

SIerは、システム作りをまとめて支える会社です。

SESは、ITの知識を持つ人の作業を提供する仕事の形を指すことが多いです。

SIerの仕事内容は何ですか?

SIerの仕事内容は、お客さんの相談を聞くことから始まります。

その後、システムの設計、開発、テスト、完成後のサポートなどを行います。

SIerは文系でも目指せますか?

文系でも目指せます。

ITの知識は必要ですが、相手の話を聞く力や、わかりやすく説明する力も役立ちます。

SIerで役立つ資格はありますか?

基本的なIT知識を学ぶなら、ITパスポートや基本情報技術者試験が役立ちます。

ただし、資格だけでなく、実際に学び続ける姿勢も大切です。

SIerの年収は高いですか?

SIerの年収は、会社の規模、仕事の内容、経験、地域によって違います。

大手企業や専門性の高い仕事では高くなることもありますが、一概には言えません。

SIerは未経験でも転職できますか?

未経験から目指せる場合もあります。

ただし、基本的なIT知識や、学ぶ意欲、仕事の進め方を理解しておくことが大切です。

まとめ:SIerとはシステム作りをまとめて支える会社のこと

SIerとは、会社や市役所、学校、病院などのシステム作りを、まとめて支える会社のことです。

お客さんの困りごとを聞き、必要な仕組みを考え、システムを作り、完成後も使えるように支えます。

SIerは、SE、SES、ITコンサル、ベンダーと似て見えることがあります。

しかし、SIerは「システム作りを支える会社」、SEは「システム作りに関わる人」、SESは「ITの知識を持つ人の作業を提供する仕事の形」と考えると整理しやすいです。

また、SIerの仕事では、会社の立ち位置によって担当する内容が変わることがあります。

元請け・下請けのような仕事の流れもあるため、就職や転職で見るときは、会社名だけでなく仕事内容も確認するとよいです。

銀行、病院、学校、役所、ネットショップなど、SIerが関わるシステムは身近なところにあります。

ITに詳しくない人でも、まずは「SIerとは、社会で使われるシステム作りのまとめ役」と覚えると理解しやすいです。

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