イーサネットとは、かんたんに言うと「パソコンやルーターなどをケーブルでつなぎ、情報をやり取りするための共通の決まり」です。
家庭や会社で、パソコンをLANケーブルにつないでインターネットを使うことがあります。このとき、多くの場合はイーサネットという仕組みが使われています。
この記事では、イーサネットとは何か、仕組み、有線LANやWi-Fiとの違い、ケーブルの種類、通信速度などを初心者向けにわかりやすく解説します。
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イーサネットとは?かんたんに言うと有線で機器をつなぐための決まり
イーサネットとは、パソコンやルーターなどを主にケーブルでつなぎ、情報をやり取りするための共通の決まりです。
このような通信の決まりを、ITでは「通信規格」と呼びます。同じ規格に対応していれば、メーカーが違う機器どうしでも通信できます。
たとえば、人どうしが会話するときは、同じ言葉やルールを使う必要があります。話す人と聞く人が別々の決まりを使っていると、内容がうまく伝わりません。
イーサネットも同じです。機器どうしが同じ決まりを使うことで、文字、写真、動画などの情報を正しくやり取りできます。
パソコンの設定画面に「イーサネット」と表示されている場合は、LANケーブルを使った接続を表していることが多くあります。
イーサネットはどのような場面で使われる?
イーサネットは、家庭だけでなく、会社や学校などでも広く使われています。
ケーブルで接続するため、通信を安定させたい場面に向いています。
パソコンをインターネットにつなぐ
家庭では、パソコンとルーターをLANケーブルでつなぐときに使われます。
ルーターとは、パソコンやスマートフォンなどをインターネットにつなぐための機器です。
パソコンとルーターをイーサネットで接続すると、Wi-Fiを使わずにインターネットへ接続できます。
会社や学校のネットワークで使う
会社や学校では、多くのパソコンやプリンターを同じ仕組みにつなぐために使われます。
複数の機器をつなぎ、情報をやり取りできるようにした仕組みを「ネットワーク」と呼びます。
大切な情報を安定して送る必要がある場所では、Wi-Fiだけでなくイーサネットもよく使われます。
テレビやゲーム機をつなぐ
インターネット対応テレビや家庭用ゲーム機にも、LANケーブルの差し込み口が付いていることがあります。
動画を安定して見たい場合や、オンラインゲーム中の通信を安定させたい場合に役立ちます。
イーサネットの仕組み
イーサネットでは、送りたい情報を小さなまとまりに分けて、ケーブルを通して相手の機器へ届けます。
情報をそのまま流すのではなく、送り先などの情報を付けて送る点が特徴です。
ケーブルを通して情報を送る
パソコンから送られた情報は、LANケーブルを通ってルーターやほかの機器へ届きます。
一般的なLANケーブルの中には細い線が入っており、電気信号を使って情報を運びます。
家庭や会社では、このようなLANケーブルを使う方法が多く利用されています。
情報を小さく分けて届ける
大きな情報は、そのままでは送りにくいため、通信しやすい大きさに分けられます。
それぞれのまとまりには、送り先や送り主などの情報が付けられます。
荷物に送り状を付けるようなイメージです。送り状があることで、どこから来て、どこへ届けるのかが分かります。
ITでは、この情報のまとまりを「イーサネットフレーム」と呼びます。
接続した機器を見分ける
同じネットワークにつながっている機器には、それぞれを見分けるための番号があります。
この番号を「MACアドレス」と呼びます。同じネットワークの中で、どの機器へ情報を届けるのかを見分けるために使われます。
MACアドレスは、建物の中で部屋を見分ける番号のようなものです。
ITの意味に戻すと、機器どうしを区別し、正しい相手へ情報を届けるための番号です。
イーサネットと有線LANの違い
イーサネットと有線LANは、日常会話ではほぼ同じ意味で使われることがあります。
ただし、正確には意味が少し異なります。
イーサネットは、機器どうしが情報をやり取りするための通信の決まりです。
一方、有線LANは、ケーブルを使って作られたネットワークを表します。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| イーサネット | 機器どうしが通信するための決まり |
| 有線LAN | ケーブルを使って作られたネットワーク |
現在の一般的な有線LANでは、イーサネットが広く使われています。
そのため、イーサネットと有線LANが同じような意味で使われることが多くなっています。
イーサネットとインターネットの違い
イーサネットとインターネットは同じものではありません。
イーサネットは、近くにある機器どうしをつなぐための通信の決まりです。インターネットは、世界中のネットワークをつないだ大きな仕組みです。
たとえば、パソコンと家庭のルーターはイーサネットでつなげます。ルーターは、その先にあるインターネットへ接続します。
道路にたとえると、イーサネットは自宅から大きな道路へ出るまでの道に近いものです。インターネットは、日本中や世界中へつながる道路網に当たります。
ITの意味に戻すと、イーサネットは機器をネットワークにつなぐ方法の一つです。インターネットそのものではありません。
イーサネットとWi-Fiの違い
イーサネットとWi-Fiの大きな違いは、ケーブルを使うか、電波を使うかです。
どちらも、パソコンやスマートフォンをネットワークにつなぐために使われます。
イーサネットはケーブルでつなぐ
イーサネットは、主にLANケーブルを使って機器をつなぎます。
ケーブルが必要になる一方で、周囲の電波に左右されにくく、通信が安定しやすい特徴があります。
Wi-Fiは電波でつなぐ
Wi-Fiは、ケーブルを使わず、電波で機器をつなぎます。
スマートフォンやノートパソコンを自由な場所で使いやすい点がメリットです。
ただし、壁や家具、ほかの電波などの影響を受けることがあります。
速度や安定性の違い
一般的には、同じ環境で比べると、イーサネットのほうが通信を安定させやすい傾向があります。
一方、Wi-Fiはケーブルが不要なため、移動しながら使いやすい点が便利です。
| 比べる項目 | イーサネット | Wi-Fi |
|---|---|---|
| 接続方法 | 主にLANケーブル | 電波 |
| 通信の安定性 | 安定しやすい | 周囲の環境に影響されることがある |
| 移動のしやすさ | ケーブルが届く範囲に限られる | 移動しながら使いやすい |
| 向いている機器 | デスクトップパソコン、ゲーム機、テレビ | スマートフォン、タブレット、ノートパソコン |
どちらか一方だけを使う必要はありません。
家庭では、固定して使う機器をイーサネットでつなぎ、スマートフォンなどをWi-Fiでつなぐ方法が一般的です。
イーサネットケーブルとは?LANケーブルとの違い
イーサネットケーブルとは、イーサネットで通信するために使うケーブルです。
日本では、一般に「LANケーブル」と呼ばれることが多くあります。
日本ではLANケーブルと呼ばれることが多い
イーサネットケーブルとLANケーブルは、多くの場合、同じケーブルを指します。
家電量販店や通販サイトでは、「LANケーブル」という名前で販売されていることが一般的です。
ただし、LANはネットワークの種類を表す言葉です。イーサネットは通信の決まりを表します。
ケーブルのカテゴリーとは
LANケーブルには、「Cat5e」「Cat6」「Cat6A」などの種類があります。
Catは「カテゴリー」の略です。カテゴリーは、LANケーブルの性能を分ける種類を表します。
読み方は、それぞれ「カテゴリー5e」「カテゴリー6」「カテゴリー6A」です。
数字が大きければ、必ずインターネットが速くなるわけではありません。パソコンやルーター、契約している回線も速度に関係します。
Cat5e・Cat6・Cat6Aの違い
| カテゴリー | 対応する速度の目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| Cat5e | 最大1Gbps | 一般的な家庭利用 |
| Cat6 | 最大1Gbpsが一般的。短い距離などの条件では10Gbpsにも対応 | 家庭や会社での利用 |
| Cat6A | 最大10Gbps | 高速回線や大きな情報のやり取り |
表の速度は、対応できる上限の目安です。実際に必ずその速度が出るわけではありません。
一般家庭では、Cat5eやCat6で足りる場合が多くあります。
10Gbpsの通信を長い距離で安定して使いたい場合は、Cat6Aなどの対応ケーブルが向いています。
イーサネットの主な規格と速度
イーサネットには、対応する通信速度によって複数の種類があります。
家庭や会社では、100Mbps、1Gbps、2.5Gbps、10Gbpsなどが使われています。
100Mbps・1Gbps・10Gbpsとは
MbpsとGbpsは、通信速度を表す単位です。
数字が大きいほど、1秒間により多くの情報を送れます。
1Gbpsは1000Mbpsです。10Gbpsは1Gbpsの10倍に当たります。
| 速度 | 読み方 | 主な利用例 |
|---|---|---|
| 100Mbps | 100メガビット毎秒 | 古い機器や一部のネットワーク機器 |
| 1Gbps | 1ギガビット毎秒 | 一般的な家庭や会社 |
| 2.5Gbps | 2.5ギガビット毎秒 | 高速な家庭内ネットワーク |
| 10Gbps | 10ギガビット毎秒 | 高速回線や大きな情報の転送 |
表示されている速度は、通信できる上限の目安です。
実際の速度は、回線、機器、ケーブル、利用状況などによって変わります。
通信速度はケーブルだけでは決まらない
高速なLANケーブルを使っても、必ず通信速度が上がるわけではありません。
パソコン、ルーター、スイッチングハブ、インターネット回線のすべてが高速通信に対応している必要があります。
スイッチングハブとは、LANケーブルの差し込み口を増やすための機器です。
たとえば、10Gbps対応のケーブルを使っても、パソコンの差し込み口が1Gbpsまでしか対応していなければ、通信速度は最大1Gbpsです。
イーサネットの接続に必要なもの
イーサネットでパソコンを接続するには、LANケーブルの差し込み口とLANケーブルが必要です。
インターネットにつなぐ場合は、ルーターなどの機器も使います。
イーサネットポート
イーサネットポートとは、LANケーブルを差し込むための接続口です。
パソコンやルーターの側面や背面に付いています。
薄型のノートパソコンには、差し込み口が付いていないことがあります。その場合は、USB変換アダプターを使うと接続できる場合があります。
LANケーブル
パソコンとルーターなどをつなぐためには、LANケーブルを使います。
ケーブルの両端には、機器へ差し込むための部品が付いています。
この差し込み部分を「コネクタ」と呼びます。
ルーターやスイッチングハブ
家庭でインターネットにつなぐ場合は、パソコンとルーターをLANケーブルで接続します。
接続したい機器が多い場合は、スイッチングハブを使って差し込み口を増やせます。
イーサネットの接続方法
イーサネットの基本的な接続方法は難しくありません。
多くの場合は、LANケーブルを差し込むだけで自動的に接続されます。
パソコンとルーターをLANケーブルでつなぐ
まず、LANケーブルの片方をパソコンの差し込み口に接続します。
もう片方をルーターの「LAN」と書かれた差し込み口へ接続します。
差し込むときは、ケーブルの向きを確認してください。正しく差し込まれると、軽く音がすることがあります。
接続できているか確認する
接続後は、Webブラウザーを開き、Webサイトが表示されるか確認します。
Windowsでは、画面右下のネットワークのマークから接続状態を確認できます。
「イーサネット」「接続済み」などと表示されていれば、接続できています。
イーサネットのメリット
イーサネットには、通信を安定させやすいというメリットがあります。
動画の視聴やオンライン会議など、安定した通信が必要な場面に向いています。
通信が安定しやすい
イーサネットはケーブルを使うため、壁や家具などによる電波の影響を受けにくい特徴があります。
オンライン会議や動画の視聴中に、通信が途切れる可能性を減らしやすくなります。
高速通信に対応しやすい
対応する機器やケーブルをそろえると、高速な通信ができます。
大きなファイルを送る場合や、家庭内で情報を移動する場合にも向いています。
電波の影響を受けにくい
Wi-Fiは、周囲の電波や障害物の影響を受けることがあります。
イーサネットはケーブルを通して通信するため、電波が多い場所でも比較的安定して使えます。
イーサネットのデメリット
イーサネットは便利ですが、ケーブルが必要になる点には注意が必要です。
利用する場所や機器によっては、Wi-Fiのほうが使いやすい場合があります。
ケーブルが必要になる
機器どうしをLANケーブルでつなぐため、配線が増えます。
部屋をまたいで接続する場合は、長いケーブルや配線の工夫が必要になることがあります。
使う場所が限られることがある
ケーブルが届く範囲で使う必要があります。
スマートフォンやノートパソコンを移動しながら使う場合は、Wi-Fiのほうが便利です。
パソコンによっては差し込み口がない
薄型のノートパソコンには、LANケーブルの差し込み口がない場合があります。
その場合は、USBやUSB Type-Cに接続するイーサネットアダプターを使う方法があります。
USB Type-Cは、上下の向きを気にせず差し込める、小さなUSB端子です。
初心者が間違えやすいイーサネットのポイント
イーサネットには、似た言葉や数字が多くあります。
意味を分けて考えると理解しやすくなります。
イーサネットはインターネットそのものではない
イーサネットは、機器どうしをつなぐための通信の決まりです。
イーサネットでパソコンとルーターをつないでも、インターネット回線の契約がなければ、通常はインターネットを利用できません。
インターネット回線とは、自宅や会社をインターネットにつなぐためのサービスです。
イーサネットはケーブルの商品名ではない
イーサネットは、特定のケーブルの商品名ではありません。
機器どうしが情報をやり取りするための決まりです。
その通信に使うケーブルが、イーサネットケーブルやLANケーブルと呼ばれます。
「イーサネット2」や「イーサネット3」は新しい規格ではない
Windowsの画面に「イーサネット2」「イーサネット3」と表示されることがあります。
これは、多くの場合、パソコンが接続を区別するために付けた名前です。
イーサネットの第2世代や第3世代という意味ではありません。
5Gや5GHzとは別のもの
イーサネットと5G、5GHzは別のものです。
5Gは、主にスマートフォンなどで使われる携帯電話の通信方式です。
5GHzは、Wi-Fiで使う電波の種類を表します。
イーサネットは主にケーブルを使う通信の決まりなので、5GHzという分け方はありません。
イーサネットに関するよくある質問
イーサネットと有線LANは同じですか?
日常会話では、ほぼ同じ意味で使われることがあります。
正確には、イーサネットは通信の決まりで、有線LANはケーブルを使ったネットワークです。
イーサネットとWi-Fiはどちらが速いですか?
使う機器や規格によって異なります。
一般的には、イーサネットのほうが通信を安定させやすく、高速通信にも対応しやすい傾向があります。
ただし、Wi-Fiにも高速な種類があるため、必ずイーサネットのほうが速いとは限りません。
イーサネットケーブルとLANケーブルは違いますか?
一般的な家庭や会社では、ほぼ同じケーブルを指します。
日本では「LANケーブル」と呼ばれることが多くあります。
イーサネットを使うとインターネットにつながりますか?
イーサネットでパソコンとルーターをつなぐと、ルーターを通してインターネットへ接続できます。
ただし、インターネット回線の契約や、ルーターの設定が必要です。
イーサネットの速度はどのくらいですか?
一般的な家庭では、1Gbpsに対応したイーサネットがよく使われています。
機器によっては、100Mbps、2.5Gbps、10Gbpsなどにも対応しています。
実際の通信速度は、ケーブル、ルーター、パソコン、回線の状態によって変わります。
パソコンにLANケーブルの差し込み口がない場合はどうしますか?
USB接続のイーサネットアダプターを使う方法があります。
パソコンのUSB端子に合う製品を選び、LANケーブルを接続します。
まとめ|イーサネットとは有線で機器をつなぐための通信規格
イーサネットとは、パソコンやルーターなどを主にケーブルでつなぎ、情報をやり取りするための共通の決まりです。
現在の一般的な有線LANでは、イーサネットが広く使われています。
通信が安定しやすいため、パソコン、テレビ、ゲーム機、会社のネットワークなどで利用されています。
イーサネットとWi-Fiの主な違いは、ケーブルを使うか、電波を使うかです。
固定した場所で安定した通信をしたい場合はイーサネット、移動しながら使いたい場合はWi-Fiが向いています。
また、イーサネットはインターネットそのものではありません。
機器をネットワークにつなぐための方法の一つとして覚えておくと、違いを理解しやすくなります。

